「この事件はもう… Case Closed… 解決したからさ!」
CV:日髙のり子
概要
毛利蘭たちのクラスに転校してきた女子高生探偵。一人称は「ボク」。
日本人の父と日本人とイギリス人のハーフの母を持つクォーターで、年の離れた兄が二人いる(詳細は後述)。母が日本に住み始めてから生まれたため、イギリスで生まれた兄達とは違い、日本出身となる。
3年前からイギリスに留学していたが、母とともに帰国してからはホテルを変えながら潜伏状態で生活を送っている。しかし、周囲にはアメリカ留学の帰国子女で、現在はホテルを転々とする一人暮らしと公言する。
帰国後にバスの中で園子から痴漢と間違えられ、蘭との一悶着の末にコナンの証言に助けられたことで接点を持ち、その後に起きた事件を経て帝丹高校に編入する。
当初は蘭や園子から「世良さん」と呼ばれていたが、園子の提案で「世良ちゃん」と呼ばれるようになった。修学旅行に行く頃にはクラスの女子からも「世良ちゃん」と呼ばれるようになっている。
容姿
外見・服装ともボーイッシュで、笑ったときに見せる八重歯と目の隈が特徴である。
中性的な顔立ちと細身の体格から何度も男性に間違えられており、本人も男子トイレに平気で入るなど男性として見られることに対する抵抗感は少ない。
しかし、貧乳であることを気にしており、服部平次や少年探偵団からそのことを指摘されるたびに「(胸は)母さんも巨乳だったから、これから大きくなる予定」と言い張っている。
私服姿の時には帽子をかぶっている事も多く、「死んだ兄が同じように帽子をかぶっていたのを真似した」と語った。
性格
人当たりがよく社交的で総じて明朗快活であり、本人はこの性格を「昔、全然笑わなかった人をなんとか笑わせてやるために培われたもの」だと称している。
基本的にタメ口で男言葉を使うことが多く、女言葉や敬語を使うことは少ない。
また、怒ると口調が荒っぽくなり、二人称が「てめえ」になることもある。また、怪盗キッドの変装か否かを確かめるために中森銀三警部に頬をつねられた上、キッドにスタンガンで気絶させられて成り代わられた腹癒せに蹴り返したほか、京極真との初対面の際にも激闘を繰り広げそうになったことがあり、腕に覚えがあるためか喧嘩っ早い。
気丈かつ強気に振る舞っている反動なのか、親しい間柄の人間に割と依存しやすいタイプでもあり、下記の家族に対しては勿論、仲良くなった蘭や園子に対しても節々でベタベタな様子を見せている。
それ故、自身が掛けた電話を途中で切った蘭に対して後でかけ直した上で「どーして急に切ったりするんだよ!? ボクのこと嫌いなのか!?」と涙目で怒鳴るなどの傷付いており、平次たちがある事件の関係者たちに会いに行く際に、同行を申し出て断られていた時にはショックを受け、蘭になだめられても複雑な表情を見せていた。
反面、そうでない人間に対しては割と冷淡で、毛利探偵事務所に籠城した犯人を警視庁特殊部隊 (SAT) に射殺させようと誘導したり、コナンを誘拐して逃走した犯人の顔面をバイクの後輪で殴り飛ばしたりと、性格の朗らかさに反してデリカシーに欠けた振舞いや過激な行動をする事もある。
能力
截拳道の実力は空手の達人である蘭と互角。
だがジークンドーの特性と教えた存在の影響により、蘭より殺傷能力は高い。
二輪も乗りこなし、愛用のバイクはYAMAHA XT400E Artesia
女子高校生探偵としての推理力はかなり高いものの、経験や知識量の差ゆえか、犯人が仕掛けたミスリードに引っかかるなど、高校生探偵の中でも一段劣るように見える。これは他の探偵は共同推理でも基本は答え合わせのみで、謎解きはあくまで単独で行うのに比べ、ちょくちょく次兄に相談しヒントをもらっている描写があることも一因と思われる。
また、死人が出た事件で「ワクワクする」と言って目暮警部に叱責されたり、勘違いから殺人を犯した犯人を憐れみもせず「安室さんやコナン君が協力してくれたからこのぐらい楽勝さ!」と笑いながら言う等、ゲームを楽しむかの様に捜査を行い、探偵として厳守しなければならない守秘義務を放棄して無関係なコナンや蘭に調査の内容を洩らす等、自覚や責任感の欠如した部分も目立つ。
こうした面は幼児化する前の工藤新一にも通じるものがあり、親族から(家庭環境の特殊さもあり)本気で叱責された経験が乏しかった事も影響している模様。
それ故、コナンや灰原に対しては「家族のため」組織絡みの情報を直に問い詰める等の強引なアプローチを度々仕掛けており、目暮警部が間近にいるのも構わず、割り込んだ沖矢昴に逆上していきなり回し蹴りを仕掛けたり(難無くかわされたが)と短絡的な行為に出てしまう。
これらが原因で、コナン達や一部の読者からは信用を得られておらず、警戒心を持たれている。
人間関係
家族
実父。真純が生まれる前に羽田浩司の事件に関与した直後に消息不明となる。
実母。真純とは髪型や顔立ちがよく似ている。イギリスに滞在していた際、中学生くらいに幼児化し、その存在を隠しながら真純に指示を出す。
長兄。「秀兄(しゅうにい)」と呼び慕い、探偵を志したのも截拳道を始めたのも彼の影響とのこと。秀一の死についての経緯は不明ながら知っており、彼に変装したバーボンやベルモットに遭遇した際には驚きを隠せず、ミステリートレインでの事件以降、その行方について情報を集めるようになる。
次兄。「吉兄(きちにい)」と呼んでいる。父親似であるため、母親似である真純や秀一とはあまり似ていない。直接会う機会はなかなかないが、電話やメールでの交流はあり、よく推理の相談に乗ってもらっている。3兄弟の中では秀吉が一番推理力に優れているらしい。
その他、母方の親族に叔母の宮野エレーナ、叔父の宮野厚司、従姉妹の宮野明美・宮野志保(灰原哀)がいるが、哀以外との面識を持ったことはなく、哀のことを従姉妹と認識しているのかも定かではない。
同級生
新一の名前を出す際に蘭に向かって「キミの彼氏」と表現しており、2人が想い合っていることは知っている様子。その一方で、蘭の新一への強い信頼を知った後に「キミは思ったより手強い」と評し、「蘭のハートをスナイプできるのは新一だけ」と言った後に心の中で「今のところはね」と付け加えるなど、蘭を恋のライバルとして意識しているような描写がある。
当初、園子から痴漢を疑われるも無実と判明してからは「イケメン」と評され、転入紹介で真純が女性と判明した際には驚愕される。
その後は3人で行動するなど親友として接するが、プールでボーダービキニの水着で現われた時は「胸はないけど、度胸はあるわね…」と正直な感想を述べられる。
探偵仲間
真純は「眠りの小五郎」のトリックを見破っている模様。
新一と並ぶ高校生探偵として初対面時は関心を持ち、2人に推理対決をさせた(結果は引き分け)。その後しばらく会うことはなかったが、修学旅行の際に京都で再会。旅行中に共同推理をした際に、平次がコナンの正体を知って協力していることも概ね認識した。平次からは「キバの姉ちゃん」と呼ばれる。
当初、お互いその存在を気にかけていた。真純は4年前に駅で兄の連れをスコッチと呼んだ、もう一人の連れの男と似ていると言及するが、安室からは一蹴される。
興味対象
これまで何度も協力して事件を解決しているが、コナンは世良に自分の正体を明かしていない。だが世良の方は、コナンと新一が同一人物だと気づいているような素振りを見せている。
10年前の邂逅以来、新一を密かに「魔法使い」と呼んでいる。
女子会では「コナン君にはいないのか?ずっと昔に会った、忘れられない女の子とかさ」と思わせぶりな話を振るなどした。
灰原哀(シェリー)
初対面以前から、彼女が写っている動画を削除したり、その後も何度も会いたがっていたりするなど高く関心を示しており、ミステリートレインで対面を果たす。以降も蘭と園子が「大人びてる子」として灰原の名を挙げるのを聞き出し、灰原も幼児化していると推測。メアリーの指示もあり、難解な熟語を使用する彼女を問い詰め「体を元に戻す薬」を要求するも、沖矢昴の理詰めの反論により阻まれる。
なお世良は灰原がメアリーの姪であり、自身の従姉妹である事に気づいていない。
その他
沖矢昴
工藤邸を訪れた際の初対面時に警戒心を持って接していたが、2度目に会った際には1度も自身の性別を明かしていないのに、男性と間違われやすい自分を女性と見抜いた彼に疑問をぶつける。
その正体には気づいていない。
FBI
ジョディ・スターリングとアンドレ・キャメルは、真純の素性に気づかない様子であるが、ジェイムズ・ブラックは知らないと言いながらも写真に写る真純を一目で女性と見抜いた。
備考
シャア・アズナブルの妹であるセイラ・マス。バイクの車種も彼女の本名であるアルテイシア・ソム・ダイクンにちなんだもの。
- アプリゲーム「妖怪ウォッチぷにぷに」では遅れて登場したが名探偵コナンキャラクターの中で二人目となるZランクの妖怪で種族はプリチー族に分類されている。安室透と同じ必殺技の効果。