※最初に「注意事項」をしっかり読んだ後、以下ネタバレほか閲覧注意。
ポケットモンスター(新無印)を『楽しむ事が可能な方』、この一連の問題は『知っていても特に問題視していない』・『一連の問題や本記事をそこまで共感出来ないという方』はブラウザバックを推奨します。
注意事項
この記事自体がポケットモンスター(アニポケ第7シリーズ)の最早コンプライアンス違反に等しい劣悪な出来・内容に対して問題を提起する為に作成されたもので、見方によっては非常に批判的なものになっており、最悪の場合、気分を害する可能性があります。
キャラヘイトとしての側面が大きい本記事内容をどう見方で見るかは自分次第です。否定される場合は考証・考察・検証・批判・非難の語句の意味をしっかり、調べて理解した上で行いましょう。この記事の内容はあくまで物の見方の1つであり、以下に記載される意見や情報を鵜呑みにしてはいけません。
よって、きちんとこれらの能力を身につけた上で、判断しましょう。そしてこの記事だけで判断せず、自分でできれば、情報を収集してください。
概要
放送前は全シリーズの集大成を謳い期待されていた。しかし、序盤の時点で物語の着地点が分からず、迷走しているという意見が存在していた。
本格的に炎上するようになったのは終盤となるマスターズエイト編からだが、それ以前にもゴウのポケモンに対する倫理観の描写も視聴者の間で反発を生んでいた。
主な問題点
もう一人の主人公・ゴウの経験と釣り合わぬ成果
新無印で初期から問題視されていた点。
彼はトレーナーになりたての精神・実力ともに未熟な面が目立つルーキーでありながら、明らかに手に余る数のポケモンをコレクター感覚で採集し集めていくという、実力に見合わないそのスタンスが「鼻に付く」と受け入れられない視聴者が多かった。
ゲーム作品ではポケモンをたくさんゲットするのは当たり前で、むしろゴウのモチーフ元である「ポケモンGO」自体もそういうゲームなのだが、アニメでのポケモンは一つの生物としての側面が強く描写されており、アニメでポケモンを乱獲するのは道具のように扱っている悪役ばかりで、タブー視される考え方が根付いていた為である。
これらは伝説のポケモンも運よく捕まえてしまったことで更に炎上し、ポケモン側の意志はちゃんと尊重しているというフォローを幾度入れても、彼への反感やヘイトが消えることはなかった。
ゴウ自身の身勝手な言動が多い未熟者というキャラも、ゼロから立派に成長したという経緯なら許容出来たのだが、20年近くに渡って少しずつ成長を積み重ねたサトシが隣にいたことで悪い印象ばかりが浮き彫りになってしまい、序盤以降は具体的な成長もどんどん見られなくなった為、下記のシリーズ終了もあって彼を戦犯・親の仇のように嫌うユーザーも続出してしまった。
ヒロイン役であるコハルの扱い
本作のヒロインとされている少女コハルは、当初ポケモンにもサトシ達にも興味がなく関わってこないという異例のキャラで、一か月以上登場しない時もあった為、存在意義を見出せないとする視聴者が多かった。実際、担当声優からも「出番が無い」と言われた程。
一方、二年目より相棒のイーブイと出会って以降はその価値観が大きく変わり始め、冷めた性格も明るくなり自ら物語に関わっていくようになる等、ある意味ゴウより真っ当に新米トレーナーとしての道を歩み始め、評判も回復していった。しかし、彼女のテーマであるイーブイの進化先の模索については、打ち切り漫画の如く有耶無耶にされる形で終わってしまっている。
ガラル地方チャンピオン・ダンデの過剰な優遇
マスターズトーナメント編最大の問題点。
アニポケではポケモンWCSの存在により、ガラル最強から世界最強のトレーナーへと昇格したダンデだが、劇中の殆どでは圧倒的なレベル差によるゴリ押しという単調な魅せ方ゆえ、視聴者からは伝わらないとの声が多かった。
このような書き方でワタル、アラン、カルネなどのチャンピオンクラスの歴代キャラクターに圧勝したせいで視聴者からの印象は最悪で、特にアラン、カルネ戦は両者をかませ犬にした冒涜しているとしか思えない試合内容で大炎上した。
ダンデ関係の脚本の杜撰さは目に余るものがあり、それまでの描写・作品で彼にしっかり好感を持てていたファンにも悪い印象が植え付いてしまった。
逆サトシリセット
今作のサトシは集大成を謳っているのに対し、過去の手持ちポケモンを再会して尚使わない。
過去の手持ちポケモンはほぼ必ずリーグで敗北していたにも拘らず、最近ゲットした新無印の手持ちだけでチャンピオンクラスの相手を倒しており、悪い意味でご都合主義且つ酷い主人公補正だと批判されることが多い。今まで主人公らしからぬ戦歴のままシリーズが20年以上積み重なっていた為、今回の過剰な躍進に違和感を抱いてしまった視聴者が多かったのである。
肝心の面子もサトシの見せ場をほぼバトル面に集中させた弊害で、日常面における出番や掘り下げが例年より少なかった事も原因の1つであった。
総集編の頻度増加と、制作陣体制の悪化
同じく終盤は、上記内容の薄っぺらさから、描写と尺が明らかに不足していることが指摘されていた。加えて新世代の発売が迫り、放送できる残り話数が限られているにも拘らず、総集編の放送頻度が目に見えて増加していった。
放送当初はCOVID-19の制限などによる影響が大きかった時期であり、それが原因ではないかという擁護も存在する。一方で、尺不足との意見が目立ち始めた終盤では既に政府が制限緩和に方針転換しており、理由付けとしては薄いと見られるとの批判も存在する。
製作陣のやる気のなさはSNSでも見られ、作画監督のわっぱは「そんなに総集編嫌なら、過去話数でも見てあの日の感動を思い出しに行けば良い」というツイートを投稿し、更に炎上した(後に自分達スタッフのことももう少し考えてほしいと加えつつも、発言については謝罪している)。
全地方舞台による弊害
これは視聴者によっては意見が分かれるが、全地方舞台や一話完結にすることにより中途半端で内容が薄い感じになるため、視聴者の中には従来のように最初からガラル地方だけを舞台にした物語を作ればいいのではという声も存在した。
結果としてガラル出身の人物とポケモンの一部がまともに登場・活躍できておらず、モブキャラクターを除けば一度も出ていないものが多かった。
ポケモンに限った話ではないが「歴代が登場する集大成作品・記念作品」は、キャラクターや要素の詰め込みすぎで個々の印象や活躍が薄くなるという悪習がついて回り、新無印もその轍を踏む形になってしまったのは否めない。
同じく旅路線を廃止した一話完結式のサン&ムーンと比較しても、毎回出先のゲストポケモンに焦点にあたる一方でサトシやゴウの主要ポケモンのメイン回や掘り下げ描写が少なく、レギュラーの方に愛着が持ち辛かった事も上記顰蹙を買った一因とみられる。
総括
これらの影響からアニポケシリーズ屈指の低評価作品となっており、他のレビューサイトでも断トツの低評価である。(※3)
(※3)海外大手レビューサイト「MyAnimeList」では2位という高順位も受けている。ただしこのスコアだけで判断されている為、より正確にするなら年齢層等他のデータも比較をする必要だが。
参考:XYZ7.72点、新無印7.57点、無印&XY7.37点、ダイパ7.26点、AG7.11点、サンムーン6.87点、ベストウィッシュ6.41点
また放送当時に同じ長寿作品である名探偵コナンやONE PIECEなどが、映画のヒットや展開が最終章に突入したり、NARUTOもアニメ放送20周年を迎えるなど世間的にも大きな盛り上がりを見せたことから、新無印が槍玉に挙げられることも少なくなかった。
同時に不評時の息切れ感や、実質サトシがほぼポケモンマスターに近い地位となった事で、「サトシ引退説」も今まで以上に囁かれ始める。
そして新作が発表されても新シリーズの発表が一切無いまま、一月経った2022年12月16日。
翌年3月までの最終章をもって、サトシを主人公にしたシリーズを本当に終わらせる事が発表され、その歴史に幕を閉じる結果となった。
ただし、終わったのはあくまでサトシの物語であり、ポケモンのTVアニメ自体は新たな舞台や主人公達のもと新生されている。
公式には「カメラを切り替えて」と仄めかされたこのリセットが、やるべき事をやりきった末の大団円か、これ以上続けるのに限界が来たが故の逃避か、どちらにと捉えるかはあなた次第。