概要
各国の非戦派が集まって結成された非政府組織。
第1次連合・プラント大戦の際にシーゲル・クラインが立ち上げたレジスタンス組織を前身とし、同大戦にて人類の戦争活動(独立戦争)が絶滅戦争(核戦争)まで発展した実例から、各国上層部の非戦派がこれを調停または介入する組織の必要性を痛感した事により結成された。
地球連合・プラント(主に旧クライン派)双方の非戦派有力者が参画しているのみならず、ジャンク屋組合やD.S.S.D等の民間の組織にも点在し、かつて世界を掌握していた一族内の穏健派さえ参画している。
その参画者の多様さから各国にエージェントが存在し、各国政府の情報機関並みの情報力を有しているとされる。
また、秘密工場ファクトリー等も保有し、正規軍の主力兵器には一歩劣るものの高性能な兵器を開発・製造する能力も持つ。
兵器部品の製造レベルではかつてオーブに在籍していたロンド・ミナ・サハクも関与しており、彼女の保有する工廠を使用している。
一方、慢性的なMSパイロット不足に悩まされており、エージェントの数とは対照的に戦力として数えられるMSパイロットが6人程度しか存在しない。
更に、この内半数は本組織に所属しておらず外部協力者(になりえる人物)に過ぎない。
その為、実戦力については機体・物資・情報を提供する代わりに外部へ委託する事が多く、特に外部協力者にして当代最強クラスのパイロットであるキラ・ヤマトとアスラン・ザラを本組織の最高戦力として扱っており、わざわざ数年かけて彼ら専用に設計・開発したワンオフ機まで用意している。
総じて、絶滅戦争の阻止を旗印にして様々な立場の人々が集結あるいは協力している組織と言える(正にNGO)。
しかし、その構造は反コーディネイター・反プラント思想によって国を超えて人々が団結しているブルーコスモスに近い。
その結成過程故にいずれの陣営にも属していない。
また、ラクス・クラインやアークエンジェルの所属組織ないし親組織という訳でも無く、『SEED DESTINY』の時点では彼らに対してどちらかと言えば好意的という立場に留まり、それ故に最低限の支援(情報・物資の提供)を行っていたに過ぎない。
後述するドムトルーパーの援軍についてもラクスはマリュー・ラミアスに対して「彼らはわたくし達にお味方くださる方々です。どうかそのように」と述べており、ラクスたちも本組織を協力者として認識している。
一方、彼らのスポンサー的立場ではあることから、ユーラシア西部地域にて地球連合軍がデストロイを中核とした部隊による大規模な殲滅作戦を展開した際にはアークエンジェルに対してエマージェンシーを発令し、現場へ急行させている(オーブへの帰国が最優先だった当時のアークエンジェルにとっては完全な寄り道であり、結果的にエンジェルダウン作戦で全滅しかける遠因と成った)。
その後も、オペレーション・フューリーに際してはドムトルーパー3機を援軍としてオーブ国防軍に加勢し、ギルバート・デュランダルの提唱した「デスティニープラン」発表後のメサイア攻防戦に際してはドムトルーパー3機とザフト製戦艦を援軍としてオーブ・連合軍に加勢している。
なお、この2つの加勢については旧クライン派が主と成っており、オーブ側に味方しているラクスを支援したいという私情が入っている可能性もある。
C.E.75年(『SEED FREEDOM』)ではコンパスの情報支援組織と成っており、アスランとメイリン・ホークがオーブ国防軍から出向している。
余談
ストライクフリーダムとインフィニットジャスティスの開発・製造元であるが、両機共にパイロット(インフィニットジャスティスについてはラクスだが)によってオーブへ持ち逃げされている。
なお、キラもラクスもアスランも外部協力者であるにもかかわらず彼らの専用機として設計・開発していた為、彼らの意向によっては持ち逃げされるかもしれない事も想定の範囲内だった可能性はある。
実際、C.E.75年時点でもMSを持ち逃げした彼らとは、険悪な関係に成っておらず協力関係を続けている。
両機とも現存しているにも拘らず、改修されたうえでターミナル所属機として運用を続けているインフィニットジャスティス弐式はともかく、ストライクフリーダム弐式はオーブに保管され続けているので、最初から彼らに引き渡すつもりで開発されていた可能性もある。
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