ラクス・クライン「ラクス・クライン、行きます!」
機体データ
型式番号 | MDE262S |
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パイロット | ラクス・クライン |
概要
世界平和監視機構コンパスが開発したウイングユニット。設計者はコンパス准将キラ・ヤマトと同組織の技術大尉アルバート・ハインライン。上述の二人やその他数名のスタッフによりミレニアム内のドックにて調整が行われていた。想定していたドッキング先はSTTS-909 ライジングフリーダムもしくはZGMF/A-262B ストライクフリーダム弐式とされており、設定が確定していない(余談参照)。調整中にライジングフリーダムが消失したことから最終的にはストライクフリーダム弐式で使用することとなり、この再調整と同時にビーム射撃の通用しないフェムテク装甲対策として対艦刀「フツノミタマ」を追加装備した。
ブラックナイトスコード カルラとブラックナイトスコード シヴァとの戦闘で劣勢に陥ったストライクフリーダム弐式救援のため、ラクス・クラインが搭乗し実戦投入された。
本機単体での攻撃機能はない。ストライクフリーダム弐式が背部の機動兵装ウイングをメインスラスターごとパージしてドッキングを行い、ZGMF/A-262PD-P マイティーストライクフリーダムへと強化させる。何らかの高出力な動力を搭載しているのか、ドッキングした機体の出力を大幅に向上させ、ストライクフリーダム弐式の場合は額に搭載されている「EQM-Y148 収束重核子ビーム砲ディスラプター」が使用可能となる。
また、ドッキング後の計器描写を見るに相当量の冷却材と推進剤を搭載されているようであり、ヴァリアブルフェイズシフト装甲の耐衝撃限界およびエンジンのオーバーヒートを起こしていたストライクフリーダム弐式へ供給することによりエンジンを緊急冷却した。
なお、ザフトの技術者が主として設計・開発しているにもかかわらず、そのドッキングではシルエットシステムやゼウスシルエットのようなガイドレーザーは照射されない。
劇中における呼称は「ディフェンダー」であり、アビー・ウィンザーの出撃アナウンスでも同様に呼称されている。
コクピット
母艦であるミレニアムからの遠隔操作が可能であり、無人機運用が想定されていた。しかし、無人ドッキング周りの調整が難航していたことから、急遽機首に手動のコントロール系(コクピット)を付け足された。設計外かつ突貫だったため、スペースは非常に狭くバイクに跨るような前傾姿勢を取る仕様となっている上に、計器・モニターはタブレットサイズのディスプレイ1枚のみ(内部カメラもないためビデオ通話が「SOUND ONLY」となっている)、各種ケーブルも露出している。
劇中の活躍
劇中冒頭(オルドリン自治区戦開始直後)、ミレニアム内にて初登場し、6人もの技術スタッフから調整を受ける。
先の戦闘とその戦後処理が一段落し、ミレニアムがプラントに寄港してからも調整が続けられる(小説版ではこの時にライジングフリーダムとドッキングしている)が、「ドッキングセンサーの制御に用いるフェルミオン誘導方式が使い物にならない」「フリーダムへの初期設定と調整に時間が必要」「自律制御のプログラムにバグがある」と、ハインラインが愚痴混じりに報告するほど作業が難航していた。キラ・ヤマトもまた早く使用可能にしたいと考えており、この報告を受けた際は自分がプログラムを担当し、ハインライン(と他のスタッフたち)にセンサーを担当するように指示を出した(こうして深夜まで残業することとなったキラはラクス・クラインとの約束を反故にしてしまい関係が拗れる一因になった)。なお、この時点でコンパスが保有している「フリーダム」はライジングフリーダムのみであり、少なくともこの時点ではライジングフリーダム向けに調整していたと思われる。
ファウンデーション王国との最終決戦では、レクイエム攻防戦中に殆どの調整が完了したが、ドッキング相手であるストライクフリーダム弐式は既に前線にてブラックナイトスコード シヴァ及びブラックナイトスコード カルラと交戦中だったことに加え、この時点でも完全な無人機運用は不可能だったため、キラ達によって救出されたラクスが急遽乗り込み、ドッキングもハインラインがマニュアルにて微調整することとなった。
ハインライン「相対速度 プラス1 コンマ2 軌道修正 プラス3 接続」
ラクス「エンゲージ!」
アスラン・ザラが駆るズゴックの護衛もあって無事キラとストライクフリーダム弐式の下へ辿り着き、ズゴックを脱ぎ捨てたインフィニットジャスティス弐式がシヴァを抑えている隙にハインラインの微調整もあってドッキングに成功する。
ドッキング成功直後に冷却材・推進剤・余剰エネルギーをストライクフリーダム弐式へ供給、これによりオーバーヒート気味となって機能不全に陥っていたストライクフリーダム弐式の動力炉の冷却が間に合ったことからエネルギー供給が再開され、レッドゾーンだったエネルギー・冷却材・推進剤の残量ゲージが跳ね上がり、ダウンしていたヴァリアブルフェイズシフト装甲も再度アクティブになる。
これ以降の活躍はこちらを参照。
余談
- 公式パンフレットのインタビューでは新フリーダム(ライジングフリーダム)用の追加装備として設定していたが、ストライクフリーダム用の追加装備に変更したことが語られている。
- 上述の通り、『FREEDOM』小説版では実際にライジングフリーダムへドッキングさせて調整を行っている描写がある。
- 公式パンフレットでは「ストライクフリーダム弐式用に設計した」という記述がある。
- これに対しては、単なる誤記なのか、「元々プラウドディフェンダーを設計と共にストライクフリーダムを弐式に改修予定→フリーダム強奪事件発生・その際にストライクフリーダムが悪用された末中破→修復する予定だったはずがストライクフリーダムをそのまま運用するのは都合が悪いと上層部が判断→やむなくライジングフリーダム用に急遽変更し調整するがマッチングの問題により難航→ストライクフリーダムが弐式として修復・戦線復帰・再調整」という流れなのでは?という考察(パンフレットの表記はこれを短くまとめたものという解釈)もある。
- それでも特に矛盾がない為、動力などと同じく現状設定集待ちである。
- 本機の動力は不明であるが、ストライクフリーダムとのドッキング後は出力が大幅に向上していることから核エンジンないしハイパーデュートリオンエンジンが搭載され、フリーダム側のエンジンとの相乗効果で出力が向上しているのではないかと考察されている。
- 本機とドッキングしたストライクフリーダム弐式の重量が91.65tまで増加していることから、最低でも11.56(91.65-80.09)t以上あることがうかがえる。
- これに起動兵装ウィングの重量を加えたものが本機の重量となる。
- ミレニアム艦載メカ(計5機)の中では一番に登場している。
- 『FREEDOM』の新規メカの中では、ミレニアムに次ぐ2番目の登場である。
- 「無人機運用可能なバックパック」自体はジャスティス系列の「ファトゥム」やストライクルージュの「オオトリ」、エクリプスの各種専用ストライカーと色々存在しており枯れた技術となりつつあるものだが、本機の場合は無人機運用のための調整に難航している。
- 序盤で描かれたキラとラクスの邸宅には2人のバイクが置かれており、部屋に飾られている写真にはラクスがバイクに跨る場面を切り取ったものがあったが、これが本機搭乗の伏線として描かれていた。
- 本作エンディングテーマ『去り際のロマンティクス』。こちらのジャケットを飾っているのはパイロットスーツを着たキラとラクス(共に上半身のみだが、特典ポスターだと全身絵)だが、これが本機のために用意された物だったと判明した。なお、『DESTINY』ではインフィニットジャスティスをアスランに渡すためにザフト仕様のものをピンクに染めた専用パイロットスーツを着て操縦していたが、本機操縦に際して着用したのは相当なピッチリスーツ(他の女性パイロットが着ていたスーツと比べても圧倒的に生地が薄く、スタイルがほぼ丸見え)である。おかげで出撃時に乳揺れや尻を強調する演出が入っており、さらに平時には胸が一部はだけるシーンがあるなど、シャワーシーンを披露したルナマリアと同類、下手をするとそれ以上のお色気要員と化している。まあ、『SEED』初期でもキラの目の前でも下着姿になるなどその大胆さは今に始まったことではないが…。
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関連人物
関連機体
母艦
その他
Gディフェンサー:ネーミングからオマージュ元と思われる支援機。
プラネイトディフェンサー:新機動戦記ガンダムWに登場した、名前の感じが似ている防御技術。元は本機も防御用の武装として開発されたものである点も同じといえる。