トナカイ
となかい
概要
哺乳綱鯨偶蹄目シカ科オジロジカ亜科トナカイ属の草食動物の一種で、漢字表記は「馴鹿」と書く。
トナカイと言う名はアイヌ語の「トゥナカイ」「トゥナッカイ」が由来とされている。
英語では「レインディア」。北米のトナカイは「カリブー」と呼ぶ事もある。
シカと同じく、肉、毛皮、角を利用できるほか、騎乗や牽引などに使役される。
他の鹿と違い、鼻先も柔らかな毛で覆われている。
雌雄どちらにも角がある唯一の鹿である。
落角後に生えてきた袋角が次第に成長し、9月の交尾期に皮がはがれ先端が鋭く尖る。雄は11月~12月、雌は4~6月に落角し、再び袋角が生えてくる。
雌の角が冬に残っているのは雄と争って食料を確保し、子を守るのに必要なため。
左右どちらかの角の根元から前方に突き出たシャベル状の「額角」はトナカイに特有のもので、雪を掘るのに役立つ。
偶蹄目の一部に見られるが、食性は実は雑食。普段は草や葉を食べるためあまり見られないが、レミングなどのネズミや虫を捕食することもある。
ちなみに18世紀にはトナカイをモチーフとした「となかい座」という星座が存在していたりする。
冬のトナカイ
去勢した雄は普通の雄より体格も立派になり、メスと同じく冬でも角が残る。
動物全般に言えることだが、去勢されたオスは荒々しさが消えて御しやすくなるため荷役の仕事をさせるにはうってつけである。
このことを踏まえてクリスマス頃増えるであろうスカした男子に擬人化されたトナカイの絵やトナカイのコスプレをした男子のイラストを見るととても複雑な気分になれること請け合いなので、覚えておいてもいい事実である。
サンタクロースとトナカイ
トナカイにはサンタクロースの橇を牽引する動物という伝承があり、クリスマスの意匠としてしばしば用いられる。
実際に牽かせることは可能だが、サンタクロースではない普通の人間には一頭立てが限度。複数頭立ての場合はその習性から制御が不可能になる。
なお、サンタクロースの季節は冬であり、トナカイには角が生えている。このことからそりを引いているのはメスか去勢されたオスだと思われる。
一応トナカイたちには名前があり、
新入りのRudolph(ルドルフ…♂)所謂赤鼻のトナカイを先頭に
二列目はDasher(ダッシャー…♂)とDancer(ダンサー…♀)、
三列目はPrancer(プランサー…♀)と Vixen(ヴィクセン…♀)、
四列目はComet(コメット…♂)、とCupid(キューピッド…♂)、
最後尾はDonder(ドンダー…♂)とBlitzen(ブリッツェン…♂)の編隊でソリを牽く。
雪が積もらないために橇を使えない地域(南半球など)では、「謎の力で飛行する」「トナカイを使わず別の手段で来襲する」「サーフィンで来る」など、自由に考えるといいだろう。
最後に
一応言っておくが、実在する動物である。ただし飛行する個体は存在しない。
しかし、アメリカ軍とカナダ軍が共同運営する北アメリカ航空宇宙防衛総司令部(NORAD)は毎年12月24日にサンタクロースを乗せたトナカイとソリが今どこを飛んでいるかのミッションを行い、ホームページで公開している。