「今の俺に必要なのは地獄の責め苦にも耐えうる勇者の歌だ!」
CV:緒方賢一(TV版)
小林清志(劇場版)
富田耕生(マジンガーZ最終回)
『仮面ライダーストロンガー』の同名キャラについてはこちら。
『東北ずん子』の東北ずん子プロジェクトにも同名キャラが登場する。
概要
『グレートマジンガー』に登場するミケーネ帝国の総司令官で、七大将軍の纏め役でもある。
その姿は甲冑姿の武人を模しており、武器は腰に下げた剣と目から発射する破壊光線。腹部に改造前の顔が残っている。
身長35m、体重480t。
もとは闇の帝王に敗れたアレス国の将軍(派生作の真マジンガーZEROでも忘れられた設定であるが、彼はミケーネと戦った他国の将軍が出自である)であったが、その武勇を惜しんだ闇の帝王によりサイボーグ化されて、以後は忠誠を誓うようになった。
正攻法を好むため、情報戦略を重んじるアルゴス長官以下諜報軍とは折り合いが悪い。しかしその有用性は認めているため、窮地の際には協力を要請することもある。地獄の責め苦に落とされたユリシーザーやアンゴラス両将軍の赦免を闇の帝王に願い出るなど、温情采配も随所で見せている。
最期は、自ら作戦指揮に乗り出してグレートマジンガーを追い詰めるも、弱点である腹部の顔を貫かれて戦死した。闇の帝王や七大将軍はもとより、対立関係にあったアルゴス長官やヤヌス侯爵、敵である剣鉄也までもがその武勇を認めて、死を悼んだ。
グレートとの最後の戦いでは、グレートのスクランブルダッシュを破壊したのち、剣で切り結ぶ。サンダーブレークの直撃を受け、グレートのネーブルミサイルで左腕を失うも、目からのビームでグレートの右足を破壊。とどめを刺さんと突進する。
だが、その際に腹部の顔を貫かれてしまった。
それでも立ち上がった暗黒大将軍は、動かないグレートを見て勝利を確信。ヤヌス侯爵が救援を向かわせると通信してきたが、「その必要はない」と一蹴。
「今の俺に必要なのは、地獄の責め苦にも耐えうる勇者の歌だ!」
そう言い放ち、勝利の確信とともに大笑した直後、腹部の顔がひび割れ、爆発する。
その強烈な死に様は、戦いをモニターしていた剣造やシローですら、言葉を失う壮絶なものだった。
映画「マジンガーZ対暗黒大将軍」
地上にスパイとして送り込んでいたゴーゴン大公の報告を受け、地上侵略の好機と見て配下の戦闘獣を出撃させ、ニューヨークやロンドン等世界の大都市を破壊した。
しかし、東京を襲撃した戦闘獣はマジンガーZによって全滅させられたため、腹心獣魔将軍にマジンガーZの抹殺を命じた。
ダブルマジンガーによって獣魔将軍が倒された後、幻影となって姿を現し、「余の戦闘獣軍団はびくともせぬ」と告げて消えた。
ダイナミックスーパーロボット総進撃!
百鬼帝国、邪魔大王国と手を組み、マジンガーZやグレートマジンガーなどを蹂躙する。原作よりも巨体で、グレートマジンガーの3倍はある。グレートマジンガー、ゲッタードラゴン、鋼鉄ジークをまとめて相手取り、いずれも戦闘不能にまで追いやるが、更に救援に駆け付けたグレンダイザーと真ゲッター1には手も足も出ず、ダブルハーケンとゲッタートマホークで滅多切りにされ、あっけなく倒される。
マジンカイザー(OVA)
TV版と同じく七大将軍のリーダーとして、戦闘獣を率いて全世界に攻撃を開始する本作のラスボス。
七大将軍を含む戦闘獣を片付けたマジンカイザーと戦うが…あんまり活躍してない。『死闘!暗黒大将軍』ってタイトルなのに。むしろ割りとあっさり倒されている。
カイザーはグレート(おそらくグレンダイザーすらも)より遥かに性能が上なので仕方ないと言えばそうなのだが。
一応、マントでファイヤーブラスターを防いだり、光子力ビームをビームで相殺する、マジンカイザーを押さえ込むなどして他よりは善戦してはいたが、ターボスマッシャーパンチで剣を弾き飛ばされ、腹部の顔に光子力ビームを喰らい、怯んでしまったのが運の尽き。その後カイザーナックルでボコボコにされた挙げ句、零距離ターボスマッシャーパンチで頭部を吹っ飛ばされる。そして倒れた暗黒大将軍はマジンカイザーに弾かれていた自らの剣で腹部の顔から串刺しという最期を迎えている。
本作に登場する暗黒大将軍は、他作品と異なり、胸の顔の周囲がライオンのたてがみのようになっている。
真マジンガー衝撃!Z編
あしゅら男爵自決後に東京スカイツリーくらいのサイズまで巨大化して復活し、富士山を一撃で両断、映画同様にマジンガーZを一蹴した。
ここで衝撃!Z編が終了し未完のままのためどうなったか不明だが、序盤の1・2話を見る限りはグレートマジンガーが駆け付けるような展開。
スパロボではこの後日談まで拾われることが多い。
なお、本作の暗黒大将軍は、OVAカイザー版同様に顔の周囲がライオンのたてがみ状で、それとともに顔自体の大きさもかなり大きくなっている(他作品と比べると、二倍以上は大きい)。
真マジンガーZERO版
戦闘獣を率いて光子力研究所を襲撃し、マジンガーZを捕獲する。これを救助するべくやって来たグレートマジンガーと互角の戦いを繰り広げるが、魔神化したZに一蹴される。
兜剣造博士云わく「Zが今まで魔神化しなかったのは、いつでも倒せる存在としか認識されていなかったから」等と言われている。だが、彼の存在自体が終盤に物語を動かす鍵になる。グレートマジンガーという作品共々、ZERO打倒の鍵であった。
スーパーロボット大戦
マジンガーシリーズが御三家なので、宿命のライバルである暗黒大将軍も必然的に多くのシリーズ作品に登場し、マジンガーシリーズのボスとして登場する事が多い(大ボスである闇の帝王がほとんど出ない為)。
近頃は登場する機会が減っているので、段々扱いが悪くなっている(特にOVA版が参戦すると)印象があったが、『スーパーロボット大戦BX』で『真マジンガー衝撃!Z編』準拠で久しぶりに登場。(原作では一言も台詞がなかったため、『マジンカイザー』で暗黒大将軍を演じた飯塚氏が続投…というか『死闘!暗黒大将軍』は声付きじゃないスパロボにしか参戦していなかったのでこれがスパロボ初の飯塚大将軍という事に)
エルドランやゴーグ、そして主人公機であるファルセイバーとは因縁があり過去に激闘を繰り広げた他、幹部クラスでありながら他の組織の首領クラスと同等の扱いを受けるという待遇となっている。
マジンカイザーSKLを見て、自分の知る姿と違うというなどマジンカイザーを意識した台詞もある。また、名前を聞いてバーサル騎士ガンダムがぎょっとしていたという何とも意味深な場面も。
ロボットガールズZ
(画像右。左は『
アニメ『ロボットガールズZ』ではラスボスとして登場。
元々のマジンガーZほどもあろうかという巨体を有する甲冑に身を包んだ女将軍(CV:田村ゆかり)の姿で登場し、終始毛怠そうに鼻をほじっている。が、その強さは正しくこれまで戦ってきた相手とは一線を画すものであり、先日の苦戦からパワーアップを遂げたはずのチームZの三人を歯牙にもかけず瞬殺、剣一本で光子力研究所のバリアをパリンと粉砕、駆けつけたチームGやTの援軍をもってしてもびくともしなかった。そして、Zちゃんを本気で絶望させ追い詰めた。
しかし、意外な弱点を突かれZちゃんに敗北した。
漫画版ではチームZを一蹴して磔(ゴルゴダ星状態)にしたが、あしゅら男爵の放った巨人製造銃により大将軍の数倍もの巨体になったZちゃんに大車輪ロケットパンチの一撃でやられるという『衝撃!Z編』とは真逆のラストを迎えた。
製品化
過去に小サイズでソフビが発売。
近年、様々な製品が発売された。
- 浪漫堂アクションストーン
マジンガーやゲッターなど、様々なスーパーロボットが本シリーズから発売されたが、その中の一つとして暗黒大将軍も発売。大きさは約15cm。
- ミラクルハウス新世紀合金
OVAカイザー版の製品が発売される。フルポーザブル仕様で、通常版ではあしゅら男爵のフィギュアが、メタリックカラー版にはドクターヘルのフィギュアが付属している。大きさは約23cm。
後に仕様変更され、真マジンガー版が発売。胸部の顔を変更したほか、細部も変更。あしゅらおよびヘルのフィギュアが付属している。
- バンダイ・フィギュアーツZERO
暗黒大将軍DCが発売。フルポーザブル仕様ではないものの、劇場版マジンガーおよびグレート劇中のイメージを忠実に再現しており、超合金魂DCのZおよびグレートと並べてちょうどいい大きさになっている(約22cm)。
- M3 STUDIO
65cmのビッグサイズのソフビ。劇場版マジンガーおよびグレート版のデザインを忠実に再現している。
- バンダイ・超合金魂
「グレートマジンガー」放送50周年を機に、超合金魂から発売。上記フィギュアーツZERO版と異なり、フルポーザブル仕様。使用する剣とその刀身、柄、鞘はメッキ仕立て。胴体の鎧部分にも、各所にメッキが施されている。
マントは布製で、端の縁部分にワイヤーを内蔵。たなびく状態で固定させる事が可能。
当然ながら、同レーベルで、50周年記念「超合金魂・革命」の「グレートマジンガー」と並べてちょうどいい大きさである(全高21cm)。ある意味、近年における暗黒大将軍の決定版的な製品。