暗黒大将軍(仮面ライダーストロンガー)
あんこくだいしょうぐん
後楽園ゆうえんちで催される「仮面ライダーショ―」のステージ地下深くに潜み、世界征服を虎視眈々と狙い暗躍していた謎の怪人物。
白く長い白髪と髭を蓄えており、黒い将軍服で身を包み、裏地が赤色のマントを羽織っており、更にデルザー軍団のベルトを身に着けていることから、デルザー軍団の残党ではないのかと思わせる部分もあるが、その素性や略歴は一切が謎に包まれている。
一人称に「ミー」を用いるなど、外国訛りの独得の喋り方が特徴的。世界征服の資金源確保のため、自身の配下である「本物の怪人」(劇中城茂のセリフ)=再生怪人軍団を、ライダーショーの怪人役と入れ替えて潜り込ませ、ショーを観戦する子供たちを誘拐し、莫大な身代金を要求するという、労力の割に何だかスケールが物凄く小さい作戦を遂行する。立場としては、自身が結成した小規模な悪の組織の首領といった感じだろうか。
ただし、デルザー軍団改造魔人である狼長官やヘビ女が、再生怪人とはいえ彼の配下にいることから、それなりの実力はあるようである。
ところが運の悪い事に、丁度ライダーショーにデルザー壊滅後の骨休めで、おやっさんと歴代の栄光の7人ライダーたちが偶然その場に居合わせていた為にその目論見は水の泡と化してしまい、彼らの活躍により配下の再生怪人軍団を全て失ってしまった挙句、自身も7人ライダーの合体パワー(後の仮面ライダーZXに登場するライダーシンドロームの原型?)の余波により自身の不運を嘆きながら、爆発、消滅して果てるのだった…。
なお、一部の情報や噂によれば、彼こそがTV本編未登場の改造魔人・ジェットコンドルの人間態ではないのか?とまことしやかに囁かれているらしいが、真相は謎につつまれていたが…。
新仮面ライダーSPIRITSにおいて、遂に彼こそが幻の改造魔人・ジェットコンドルの人間態という設定で登場を果たした。
仮面ライダー達及び、バダンの三影英介・新たなるツクヨミとの交戦の末、ツクヨミの全方位からのレーザー攻撃を喰らい地表に激突しながらもなお生き延びたジェットコンドルが、ほかのデルザー構成員が人間の作った称号を名乗り権威を誇ったことに倣って、暗黒大将軍の姿へと変身。
大首領JUDOの波長を模すことでバダンシンドロームに侵された人間たちを地下に誘い、バダンと仮面ライダー達に打撃を与えようとする。しかし、風見志郎とヘビ女、そして仮面ライダーとの決闘に執着する鋼鉄参謀との戦いの最中、珠シゲルが放った伝書鳩を追いかけるために再びジェットコンドルの姿になるも、レーザー攻撃により傷ついた翼では満足に飛ぶこともできなかった。
その後、ダブルライダーのアシストで風見が変身を遂げた帰ってきたV3に圧倒的に蹂躙され、暗黒大将軍の姿になることはなく最期を遂げる。
今作では一人称が「俺」で、ヘビ女と鋼鉄参謀の小競り合いを諌めるなど、TV版に比べて割とまともだった(もしかすると、『SPIRITS』の世界においては『全員集合!』の事件は起こっていなかったかもしれない)。でも、ジェネラルシャドウから「ライダーに作戦嗅ぎ付けられたらどうするんだ?」と指摘されると物凄い汗ダラダラ流しながら焦っていた。
シャドウ「駄目だこいつ…早く何とかしないと…」(何とかしても駄目でした)
余談だが、仮面ライダーファンである関智一氏は本作のムック本『超絶黙示録』に数多の漫画家・イラストレーターと並んでしれっと暗黒大将軍のイラストを起稿した挙句、『SPIRITS』への登場を希望していた。