「私は誰の命令もうけぬ。全てを無に帰すのみ」
CV:若本規夫(『ドラゴンクエストライバルズエース』)
概要
『ドラゴンクエストⅥ』に登場した、大魔王デスタムーアの力を凌駕する破壊と殺戮の神。誰の命令にも従わず、デスタムーアを倒すために彼を呼び出したグレイス城を滅ぼし、その結果グレイス城の人々は滅亡の瞬間を永遠に繰り返す無限地獄へと落とされた。
魔物の魂、果ては魔王までも糧とする大悪魔でありながら、勇者の魔法である「ギガデイン」、神聖な力である「グランドクロス」を行使するなど、単なる邪神の枠に当て嵌まらない規格外の存在である。
ドラゴンクエストシリーズ史上初の単独でのHP5桁持ちである。MMOでアップデートによる強化があるXを除けば、他の5桁持ちは『ドラゴンクエストⅦ』の神さまと、『ドラゴンクエストⅨ』の自身を含めた魔王(それも高レベル)、そして『ドラゴンクエストⅪ』の邪神ニズゼルファや『ⅪS』の隠しボスぐらいである。後述する『ドラゴンクエストⅩ』でも2.4後期時点では最高のHPの持ち主である。
使用する技も前述のものを含めて全てが強力無比であり、単純な物理攻撃でも大ダメージを与えてくる他に、さらにこれをバイキルトで強化してくる。物理攻撃系の技ではドラゴン斬りやメタル斬りも使ってくるのだが、仲間になるモンスターの耐性が敵として現れた際のものに準拠となったDS版では、それぞれがドランゴとはぐりんに対し特効となっているため、レベル上げなどの対策を取っていないと場合によって一撃で瀕死や真っ二つにされかねない。
以上の事から、デスタムーアを何とか倒したレベル程度では、勝利するのは容易ではないだろう。
pixiv内でも、タグに勝てる気がしないや勝てるわけがないと付けられている作品も少なくはなく、その強さがどれほどのものかを物語っている。
神崎まさおみのコミカライズ版ではグレイス城のイベントに登場。姿が原作と異なり、ヤギのような頭部を持つ悪魔として描かれている。最終話では名前だけ登場し、エンデイングはゲームとは異なり「ダークドレアムという魔物がいるらしい」と聞いた主人公たちが旅立つという終わり方になっている。
容姿
当初の姿は中ボスのデュラン、通常モンスターのサタンジェネラルの色違い(画像左)であった。しかし後のナンバリングタイトルの『ドラゴンクエストⅨ』やニンテンドーDS版『ドラゴンクエストⅥ』、『ドラゴンクエストモンスターバトルロード』以降(画像右)からは両刃剣と鎧のデザインに若干の変更がなされ、ゲーム内では立ちポーズも独自のものとなり、体格もより屈強に描かれており、デュラン達との差別化が図られた。
但しドラゴンクエストモンスターズシリーズ以降はデュランも同じポーズになり、『星のドラゴンクエスト』ではデュランより先にドレアムが出た為か、デュランがダークドレアムの色違いになってしまった。
そして『ドラゴンクエストヒーローズⅡ 双子の王と予言の終わり』に至っては雑魚敵のサタンジェネラルまでもが新ドレアムの色違いにされてしまった。前作でドレアム自身がデュラン・サタンジェネラルに先行して登場したためそのモデルの使い回しであるのだが、これによりわざわざ新デザインを用意した意味が事実上なくなってしまった。
裏イベント
初登場となった『ドラゴンクエストⅥ』での彼を語る上で、まず外せないのがこの裏イベント。彼を一定ターン数以内で倒すと主人公一行に従い、代わりにデスタムーアを倒してくれるというもの。
その戦闘風景はもはや蹂躙としか表現できない恐ろしいもの。詳細は当該記事参照。
ちなみにこの演出は、前作隠しボスのエスタークが条件次第で仲間になるという都市伝説を、制作側がおもしろがって採用したものである。
他メディアでの登場
漫画『ドラゴンクエスト 幻の大地』では直接の登場はせず、エンディング後に「ダークドレアムという奴がいるらしい」と名前のみ出て来る。
その他の作品での登場
ドラゴンクエストⅩ
上記の通り『ドラゴンクエストⅩ』にも登場。Ver.2の夢幻編のラスボスとして登場する。Ver.1の真・災厄と同様に4人パーティー2組のパーティー同盟で挑む。一撃一撃が即死級の攻撃をかいくぐりつつ、20分の制限時間で大魔王(が変身した創造神)すら上回るHPを削りきらなければいけない。
ドラゴンクエストライバルズ
「不死鳥と大地の鳴動」から登場。あのゾーマ様すら凌駕する攻撃力12、HP12という圧倒的なステータスを持つ。
効果なしでこれを超えるステータスはほかに居ない現状最強のステータスを持つユニット。
更に召喚時には場にいる敵味方のユニットと地形効果を全て破壊するという途方もない能力を持つ。欠点として、初期コストが20もあるという点。本作の最大MPは10なので、そのままでは召喚できない。
ダークドレアムの効果として、味方のユニットが破壊される度にコストが1ずつ下がっていくという効果があり、この効果でコストを10以下まで下げる必要がある。
さらに召喚時には自分の手札のユニットカードが全て破棄されるため、ハイリスクハイリターンに特化した性能をしている。
一度出されて試合の流れを断ち切られたら、次のターンに切り返せなければ最大HPの半分近いダメージの直撃を受ける羽目になる。
このため何度もナーフを叫ばれたが結局スタン落ちまで全くいじられずに逃げ切り、現在はマスターズルールでその暴れている姿を見られる。さすがは破壊の魔神である。
ドラゴンクエストタクト
1周年記念スカウトで登場したものの、ゲーム上のインフレが進むにつれて弱体化し、長い間見向きもされない状況が起きていたが、3.5周年記念で才能開花により本来の破壊力を取り戻す形となった。
なお、「ダラクドレアム」としてクロちゃんが出演した同ゲームのCMでは、この一連の扱いを戯画化した内容となっている。
ドラゴンクエストモンスターズシリーズ
『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド』と『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2』では配合の終着点だった。特に0から作成して尚且つメタル化まで耐性を強化するとなると、実時間にして半日は余裕で掛かる苦行であった。『テリーのワンダーランド』にはニューゲームからダークドレアムを作成するRTAが存在しているが、非常に頭を使いアドリブ力も求められる上に世界記録ですら6時間余りとなる長丁場なので、2024年時点ではRETRO版ですら走者が片手で数えるほどしかいない。
だがそれ以外では味方にするとけっこう弱く、挙句の果てには『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3』でクビにされてしまうが『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3 プロフェッショナル』では無事復活を果たした(ここでちゃっかりナンバリング出身中最高の位階についている)。なお、スマホアプリのスーパーライトでは新生転生した者を除けば今の所ステータスの合計値は最も高い。
しかし現時点での最新作『ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅』では何と作る難易度に見合わないと言っても過言ではないくらい弱くなっている。攻撃力こそトップクラスで高いのだが、それ以外の能力がビックリするほど低く、それらを合計するとまさかのエスタークにすら劣るという悲惨な事になっている。おそらく今までのモンスターズシリーズの中では最も冷遇されているかもしれない…尤も、本作ではXランクのモンスターの多くがお世辞にもあまり強いとは言えず、作る労力に見合わない事がザラなため別段ダークドレアムだけが一番冷遇されているというわけでもないが。
『ドラゴンクエストモンスターズ2 イルとルカの不思議な鍵SP』ではしん・りゅうおう等の強化魔王の流れを汲んでかマジェス・ドレアムという形態が登場した。元と関係がぼかされている今までの強化形態と異なり「あらゆる魔物の魂を食らい、究極の存在に至ったダークドレアムの進化形」とはっきり書かれている。
灰色の身体に4本の腕を持ち、4本の剣を携える超ギガボディのモンスターで位階最上位かつ配合の終着点のひとつである。
余談
やはり例のイベントのせいかボス級モンスターの中でも特に強く見られる傾向があり、実際に『ドラゴンクエストⅨ』やバトルロードシリーズ等においては大魔王(歴代ラスボス及び一部の中ボス・裏ボス)の中でも最強格の存在という扱いで登場した。
一方で、例えば『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と異世界の城』ではゾーマより弱かったりもする(闇ゾーマはおろか光の玉使用後のゾーマも基本的にはダークドレアムより強い)。また、『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー』以降のドラゴンクエストモンスターズシリーズでは各作品のオリジナルモンスターが最強の座に君臨しているほか歴代魔王の中でもダークドレアムより位階の高い者もいる。
『ドラゴンクエストライバルズエース』でドレアムを演じた若本規夫は『CDシアター ドラゴンクエスト』で影の騎士、『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS』で屍騎軍王ゾルデを演じたことがある。
関連イラスト
関連タグ
ドラゴンクエストⅥ 隠しボス デスタムーア 勝てる気がしない
豪鬼…ラスボスを屠る隠しボス繋がり。
セル(ドラゴンボール)…キャラデザ、声優繋がり。
カオス(ファイナルファンタジー)…同社内の他RPGの声優繋がり。ちなみに『星のドラゴンクエスト』で共演している。