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概要編集

1994年1月8日放送。

脚本:平野靖士、監督:村石宏實


予告編集

遂に世界はカーンデジファーの物になった

僕達の夢が、希望が、未来が、全部なくなろうとしている

直人、ゆか、一平、そして武史

地球の運命は君達の手に懸かっている

そして遂に、最後の戦いが始まった!

電光超人グリッドマン最終回『さらばグリッドマン』

君も、アクセスフラッシュ!


あらすじ編集

前回、些細な怒りによって作戦を台無しにした藤堂武史はついにカーンデジファーに見限られ、家から追い出されてしまう。偶然直人達と出会った武史は、そこで初めてお互いの正体を知るのだった。

グリッドマンは一度カーンデジファーに戦いを挑むも、負けてしまった。


ナレーター「武史のコンピューターを支配した魔王カーンデジファーは、ここをホストステーションにして世界中のあらゆるコンピューターワールドに侵入できるシステムを作り上げていた。その影響で全世界は大混乱に陥り、人々の家庭をも混乱させていた。そのころ、直人達は……」


ジャンクのある馬場家の地下室では一平が武史を責め立てていた。


一平「お前のせいで、どれだけ人が迷惑をこうむったと思ってるんだ!?」

武史「いじめる…… みんな僕をいじめるんだ。僕は何も悪いことしてないのに!」

一平「お前、まだそんなことを!!」

直人「一平!」


激昂して武史の胸ぐらを掴む一平を、直人が制止する。


直人「どうして君のコンピューターに、カーンデジファーが現れたんだ?」

武史「僕が気に入ったって言って、突然現れたんだ! それから、僕の友達になってくれた……」

ゆか「友達ですって!?」

武史「僕は孤独だったんだ。誰も僕を相手にしてくれなかった。でも、カーンデジファー様は違った。僕を頼りにしてくれたし、力を合わせて戦ってくれた……」

直人「そのために、世界中の人達がどうなってもよかったのか?」

ゆか「そうよ! 今、カーンデジファーのせいで世界中が大混乱してるのよ!?」


顔を伏せて叫ぶ武史。


武史「僕は……! 僕だって怖かったさ!だけど、どうしようもなかったんだ!!どうせ僕のせいなんだ!僕が全部悪いんだ!」


泣き出す武史に直人が歩み寄る。自分が悪いと思うなら責任を取れと。武史のコンピューターにアクセスしてカーンデジファーを食い止めようというが、武史はできないという。

仕方なく自分達の手で武史のコンピューターにアクセスすることにする直人達。武史は未だにそれを眺める事しかできなかった。


そのころ、不気味な触手が蠢く武史のパソコンの中でカーンデジファーはほくそ笑んでいた。


「フフフフフ……人間共よ、混乱に陥れ!そしてわしはこの世の支配者になるのだ!!フフフフ……」


一平の地下室。武史のコンピューターには完全にロックがかけられており、アクセスすることができなかった。

ジャンクのモニターにグリッドマンが映る。カーンデジファーがあらゆるコンピューターワールドを支配していると告げるグリッドマンに、直人はもう一度合体してカーンデジファーを倒そうとする。

しかし一度敗北している以上、作戦が必要だというゆか。一平は自分にいい考えがあるという。


一方、桜が丘の各地では、カーンデジファーがテレビから宣戦布告するのを町の人々が見ていた。


デジファー「世界は既に、このカーンデジファー様の手中にあるのだ! フフフフフフ……」


するとどこからともなくはとぽっぽの替え歌が聞こえてきた。


「デッデッデー、デジファー君♪地球が欲しいかやんねーよーだ♪」


その歌に思わず桜が丘の人達は笑い出してしまった。案の定気が付いたカーンデジファー。


「やいカーンデジファー!お前なんか怖くねえぞーだ!悔しかったらここまでおいでーだ!」


デジファーのプライドの高さを逆に利用しておびき出そうとする作戦だった。直人と一平が交互にデジファーに悪口を吹きこむ。


「こらカーンデジファー!潰れた空き缶みたいな顔してえらそうにしてんじゃねえぞ!」

「デジファーの母さんでーべそー。ついでにお前も大出べそ!」


あまりにも低レベルな煽りだが、デジファーを刺激するには十分だった。その様子は直人の家にも中継されている。


大地「今の声、一平兄ちゃんに似てたよ」

道子「なんだか直人みたいな声もしたわよね……」


「誰だ!わしを愚弄するたわけ者は!発信地などすぐわかる。息の根止めてくれるわ!」


怒り狂ったデジファーはパサルートを通過し、ジャンクのコンピューターワールドに向かってきた。

罠に引っかかったデジファーに監禁プログラムの準備をさせ、直人はグリッドマンと合体する。


「アクセス・フラッシュ!」


「あっ!」


まさかの出来事に仰天する武史。


武史「あ、あ、あいつがグリッドマンだったのか!?」

ゆか「そうよ。直人とグリッドマンが合体して、あなたが作った怪獣と戦ってたのよ」


カーンデジファーがジャンクのコンピューターワールドへとやって来た。グリッドマンが駆けつけ最後の戦いが始まる。

グリッドマンがカーンデジファーを取り押さえている間にゆかが監禁プログラムを起動。フロッピーディスクをセットし、デジファーを内部に閉じ込めようとする。

しかしデジファーは監禁プログラムを力づくで破壊し、グリッドマンにデジファービームを浴びせる。

ゆかはアシストウェポンバリアーシールドをグリッドマンに転送。グリッドマンは内部のプラズマブレードを引き抜き、デジファーも魔王剣デジファーソードで応戦する。


カーンデジファーとグリッドマンが激しい戦いを繰り広げる。戦況はグリッドマンが不利だった。


「貴様たち、わしを愚弄した罪、重いぞ!……ん?」


デジファーがジャンクの画面越しから武史がいるのを見た。


「貴様こんなところで何をしている!このわしを裏切ってグリッドマンの手先に成り下がったか!!」

武史「ぼ、僕は……」

「うるさい!この愚か者めが!!」


カーンデジファーの電撃が武史に浴びせられ、武史が倒れた。


ゆか「武史君!」

一平「ゆか、こっちだ!」


一平にも電撃が浴びせられる。グリッドマンへの攻撃も未だに続いていた。一平は机を盾にして部屋の隅にゆかと武史を避難させた。


ゆか「一平、大丈夫?」

一平「あぁ…… それよりお前、大丈夫か?」

武史「な、何で僕のために……?」

ゆか「私たちはあなたを救いたいのよ。いいえ、あなただけじゃない。世界中の人を助けたいの!」

一平「お前だって、カーンデジファーにこのまま好き勝手やらせていいとは思ってないだろ!?」


カーンデジファーはジャンクのプログラムを次々と破壊。ゴッドゼノンダイナドラゴンも破壊された。それに連動しアシストウェポンセレクターも崩壊し消滅する。

一体化しているジャンクが破壊されつつあるためにグリッドマンはパワーダウンを起こし始めている。ジャンクからも火花が飛び散っていた。


ナレーション「カーンデジファーによってジャンク内部が破壊され、グリッドマンのパワーとエネルギーは急速に消耗していた!」


デジファー「ハハハハハ!!わしは貴様達の世界に、更なる恐怖を巻き起こしてやる!!ふっはっはっはっはっ!!」


デジファーの台詞から、一平はデジファーはコンピューターワールドのみならず現実世界をも支配しようとしているのではないかと推測する。その推測は当たっていた。


デジファー「武史よ。今、貴様のコンピューターは世界中のコンピューターを狂わせ、更にわしが外へ出る準備を着々と行っているのだ。フフフフフフ……!!」


武史の家から不気味な触手が次々と生えていく。テレビ局の車も到着する中、尼崎巡査が人々を避難させていた。


グリッドマン「カーンデジファー…… 貴様の思い通りには、させん!!」

デジファー「ふん! まだそんな元気があったのか!」


するとグリッドマンはパサルートを通じて何処かへ飛び去って行った。カーンデジファーも後を追いかける。向かった先はデジファーがジャンクのコンピューターワールドに入ったことで空いた武史のパソコンだった。

武史のパソコンのコンピューターワールドで最後の戦いが始まった。グリッドマンの狙いは武史のコンピューターを修復しようとしていた。


ナレーター「グリッドマンは、武史のコンピューターを修復することで、世界の混乱を止め、カーンデジファーが外に出るのを食い止めようとした!」


パワーダウンがいまだに続き苦戦するグリッドマン。何とか策を講じようとする一平とゆかを押しのけ、武史がジャンクを操作し始める。


武史「僕のコンピューターのプログラムを全て消去するんだ。そうすれば、カーンデジファーが外に出るのを阻止できる!」

一平「そうか!!」

武史「カーンデジファーは、僕の心の醜さに引き寄せられてきた怪物なんだ…… 奴を倒さない限り、僕は立ち直ることが出来ない!!」


武史の眼から涙がこぼれ落ちていた。


藤堂家の前には大勢の野次馬が殺到していた。その時、一本の触手の先端が開きコンピューターワールドの戦いが映し出された。

人々はグリッドマンを応援し始める。


デジファー「貴様の首、表の世界の土産にしてやろう!!」


デジファーソードを振り下ろすカーンデジファー。しかしグリッドマンが真剣白羽取りでデジファーソードを押さえる。


今にも爆発しそうなジャンクで武史による破壊プログラムの製作が続いていた。ようやくプログラムが完成したが、それはもしかしたらグリッドマンを巻き添えにしてしまうかもしれなかった。

しかしゆかは直人とグリッドマンを信じ、破壊プログラムを使用することにする。エンターキーを押し、破壊プログラムを転送するゆか。


カーンデジファーはグリッドマンを後ろから押さえ、ついに現実世界に現れようとしていた。パニックになる人々。しかしコンピューターワールドに破壊プログラムが到達。グリッドマンがそれを受け止める。


破壊プログラムの光は、次元の穴を通って現実世界をも照らし出す。武史の家を覆っていた触手が次々と枯れ始める。

一平「やったぁ!!」

武史「成功だ!!」

ゆか「グリッドマン、早く脱出して! じゃないと消されちゃう!!」


デジファー「おのれグリッドマン! こうなれば貴様も地獄へ、道連れにしてやる!!」

「グリッドハイパービーーーーーム!!」


必殺のグリッドハイパービームがデジファーに命中。デジファーは断末魔の悲鳴と共に消滅していった。

しかし武史のコンピューターの崩壊は未だに続いている。


一平「やべえぞ!!」

ゆか「直人──!!」


そして、武史のコンピューターワールドは完全に消えた。


武史「あっ……」

一平「グリッドマンが…… 直人が死んだ……」

ゆか「そんな……」


ゆかが泣き崩れる。するとジャンクから起動音が鳴る。

そこにいたのはなんと、無事な姿のグリッドマンだった。


一平「グリッドマンが生きてた!!」

ゆか「直人……!!」


街では人々がグリッドマンの勝利に大喜びしていた。テレビのレポーターもグリッドマンの勝利を報道する。


グリッドマンと分離し、地下室へ帰って来た直人。直人の無事を喜ぶゆか、一平、武史。そんな彼らにグリッドマンは別れを告げる。


「直人、ゆか、一平、そして武史君。ハイパーエージェントを代表して君たちの協力を感謝する!魔王カーンデジファーは消滅した。私はこれからハイパーワールドへ帰還しなければならない」

直人「え、帰っちゃうの?」

「私の使命は終わったのだ」


グリッドマンは一人ずつ感謝と激励の言葉を贈る。


「一平君の天才的なひらめきと勇気はいつまでも忘れないでほしい」

「ゆかちゃん。君のやさしさと冷静な判断には随分と助けられたよ」

「武史君。君はもう一人じゃない。これからは皆と力を合わせ、未来を切り開いていくんだ」

「直人。本当によく戦ってくれた。君がいなかったら私は任務を成し遂げる事が出来なかっただろう。ありがとう!」


「私は君達から教えられた。それは本当に信頼できる友達を持つことが最強の武器だということを!…それじゃあみんな、元気で!」


武史、一平「さよなら」

ゆか「グリッドマン、さよなら」

直人「さよなら」


グリッドマンはパサルートを通過し、空の彼方へと飛び去って行った。直人たちもそれを追いかけ外へと飛び出していく。


一平「行っちまったぜ……」


武史はポケットから第1話で渡そうとしてたラブレターを取り出し、破り捨てた。


直人「何だい、それは」

武史「もういいんだ。君たちが友達になってくれるなら」

ゆか「もう友達じゃない!」

一平「だし、もうあんま根暗なことすんなよな!お前、陰険そうだから……」

武史「……そういうこと言うと、またカーンデジファーを呼び出すぞ!」

直人「何だって!?」


身構える3人。

しかし、武史はすぐ笑顔に戻って……


武史「……冗談だよ、冗談!」

一平「脅かすなよ~!」


笑いあう四人。空には星が輝き、ハイパーワールドがそこに映った。

4人のグリッドマンを呼ぶ声がいつまでも響いていた。


電光超人グリッドマン おわり


関連項目編集

電光超人グリッドマン 最終回






























































それから25年後





















これが本当のグリッドマンの姿なんだ!!

???「懐かしい姿になったじゃないかグリッドマン!」

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電光超人グリッドマン でんこうちょうじんぐりっどまん

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