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人家やビル、鉄道駅構内、トンネルなどの人工物の内外に好んで住む、いわゆる家蜘蛛と呼ばれるクモの一種。
人家に出現する徘徊性のクモとしては、ハエトリグモと並んで最も人が目にするタイプのクモである。
また、日本に生息するクモのなかで最大級の種でもある。
主にゴキブリやハエといった、家屋内に発生する害虫を捕食することで知られている。

概要

糸で巣を作らない徘徊性と呼ばれるタイプのクモ。糸は命綱の要領で利用する程度である。
主に人工建造物内とその周辺に住むが、沖縄や小笠原では、森林でも多く見られる。
また、日本に生息するクモの中で最大級であり、その最もたる所以は、その名前の由来にもなっている脚の長さである。
実に体長の2、3倍あるほどの長さを誇る歩脚を4対8本備え、大きいもので10cmを超えるものもあり、発見した時のインパクトの強さは絶大。
体色は薄茶に近いもので、足に斑模様が入る。黒い2つの紋様が見られるものがオス、白いストライプが入るものがメスである。
メスが糸で卵を包んだ卵嚢を抱えて、孵化するまで何も食べずに保護する習性を持つ。
子蜘蛛は2年程で成虫になる。寿命は3年以上。飼育下では10年程生きることもある。
コアシダカグモなど、野外に住む近縁種も存在する。

元々は外来種のクモであり、インド辺りが出身らしい。海外貿易が盛んになった室町時代後期~江戸時代に貨物にまぎれて日本に渡来し、今ではすっかり日本の風土に馴染んでいる。
現在の日本での生息範囲は、本州・四国・九州・南西諸島・小笠原諸島だが、獲物のゴキブリと同じく寒さが苦手な為、北海道には生息せず、東北地方では大規模な街の中心部などで稀に見つかる程度。だが最近は公共交通機関を利用してゴキブリと共に生息範囲が北上しているらしい。
天敵はツマアカクモバチという蜂の一種など。

食性は肉食で、主に昆虫を捕食するが、大きいものでは小動物を捕食することも稀にある。
タランチュラなどと比べると体格的に強靭ではないため、あまり大きい獲物を捕らえることは少ない。
徘徊性だけあって図体に見合わない素早さを持ち、本気で走った場合の速度はかなりのもの。
顎は日本に棲むクモとしては比較的強力であり、大きいものに噛まれると皮膚を貫通することもしばしばある。
狩りの際には徘徊による探索や待ち伏せで獲物を探し、発見するとその機動力と瞬発力を活かして一気に接近、身体ごと覆い被さるように獲物の頭上を抑えつつ、顎で食らい付いて捕える。その後、咥えたまま別の場所に移動してから食べることも多い。
夜行性で警戒心が強く、人間などの天敵に出会うと直ぐに逃げ隠れようとする。

特徴として、既に捕食中であっても、別の獲物を発見するとそちらにも襲い掛かる。
この場合、食べかけの獲物も放置することは無く、掴んだまま器用に二匹目を捕獲する。
狭い家屋内に大量発生したゴキブリなどが相手の場合にはこの習性がフルに活かされ、出会ったゴキブリを片端から噛み殺すので、非常に高い殺傷効率を発揮する。
また、ゴキブリと同じく夜行性で夜目が利くため、ゴキブリが足繁く動き出す暗闇こそアシダカグモにとってもおあつらえ向きな環境となる。
一晩で二十匹以上に噛み付いたという実験結果もあり、数匹アシダカグモが入り込めば、一般的な家屋のゴキブリは繁殖力の強い種であっても半年ほどで壊滅するという。

このように、本来であれば殺虫剤などの健康面で危険なものを利用せずして、害虫駆除を行える優れた生物(捕食対象が居なくなればアシダカグモ自身も家屋内から消えるため、最終的にこのクモを見ることもなくなる)なのだが、その大きさと外見の強烈さ故、勝手に害虫のレッテルを貼られ、他の家屋内に発生する虫たち同様に殺されている と、理不尽な現実である。

イラストにおけるアシダカグモ

ゴキブリなどの家屋内に発生する虫の代表の一角として挙げられるであろう存在のため、伴ってイラストにおこされる機会も多い。
しかし、ゴキブリと同じように、外見のインパクトが非常に強いため、概ね美少女化されたギャップの強いイメージで描かれることがほとんどである。

ゴキブリの項目でも触れているが、こういった浸透した一般的イメージから、概して偏りの大きいものが生み出され続ける。
こちらも同様に、それがメリットでもあり、またデメリットでもある。

動画

https://youtu.be/DxcnSmTVmDg
※閲覧注意
サムネイル被害防止のためリンク無し。尤もこの記事を読みに来る者に対してカバーを掛ける必要も無さそうだが…。

関連タグ

 アシダカ軍曹
マルコス・E・ガルシア
蜘蛛
アシナガグモ (名前が似ているが、姿はかなり違う。)

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