🕸️概要
通常は白いが、光に当たると虹色に反射したり、またジョロウグモなどは金色の糸を出す。
全てのクモは腹部の出糸器官(糸疣)から糸を出すことができ、例外はない。腹部から糸を引っ張り出すのに脚を用いられることが多いが、脚自体は糸を出せない(タランチュラはかつて脚から糸を出せる説があった)。また、フィクションではありがちな描写だが、現実ではヤマシログモの種類のみ口から糸を能動的に発射する能力を持つ。
糸の強度
糸の強度は同じ太さの鋼鉄の5倍、伸縮率はナイロンの2倍もある。鉛筆程度の太さの糸で作られた網を用いれば、理論上は飛行機を受け止めることができるほどである。素材としては非常に魅力的だが実用化されないのは、クモが肉食性で蚕のように養殖しようとしても共食いを起こしてしまうためである。そのため、近年では人工的にクモの糸を生成する研究も行われている。
自然界での役割
糸の使い方はクモの種類によって様々である。
異なる種類の糸を使い分けて、粘着性の糸や伸縮性に富んだ糸、逆に伸縮性のない頑丈な糸などを種類や用途に応じて利用する。
もっとも有名な使い道は「クモの巣(網)」で、獲物を捕えるために使用する罠である。
その他、母グモは卵を糸で卵嚢にまとめて保護したり、来た道を戻るため(もしくは命綱として)の「しおり糸」を全てのクモは後ろに残している。小さな種や幼体はタンポポの綿毛のように使用し、風に乗って飛ぶことも多い。
他にも地面に張り巡らせた糸を振動センサーとして使用する種や、糸でテント状の隠れ家を作る種、震える糸に自分を似せる種、巣穴に糸でドアを固定する種、投げ縄のように使って獲物を捕える種もいる。
創作における蜘蛛糸
クモをモチーフにしたキャラクターやモンスターは、概ね糸に関連する能力をもつ。これは口から糸を出したり、能動的に糸を発射するように描写されることが多い。
ファンタジーではクモが非常に大きく、糸も人を捕縛できるほどの場合が多い。これはクモ型モンスターのみならず、アラクネなどの擬人化されたクモである場合も多い。
拘束や緊縛・マミフィケーションによく使われるネタで、Pixivにおいてこのタグもはほぼ全てがこの類の作品である。
表記ゆれ
関連タグ
蜘蛛 蜘蛛の巣 糸 粘着 拘束(蜘蛛糸拘束) 緊縛 マミフィケーション
イトマル/アリアドス(クモのす) バチュル/デンチュラ(エレキネット)
ネルスキュラとその亜種