「ダメじゃダメじゃ! 朕はその様な事は認めぬ!」(web版・書籍版・コミカライズ版共通)
「朕はアラバーナ皇帝なるぞ。畏れよ。崇めよ。朕は神以外の何者にも屈さず、何者の命令も受けつけぬ! すなわち、命令するのは常に朕の方である!」(web版)
概要
第2章の舞台である、アラバーナ帝国の皇帝。別名砂漠の雄(ゆう)。
プロフィール
人物像
外観は50~60代に見える為か、常に白粉と真っ赤な口紅を厚塗りしている。
性格は非常に暗愚且つ傲慢で、どこぞの悪徳勇者よろしく『命令させよ、朕に指図するでない』という言葉を体現したような感じで、他者との謁見の際は謁見の間に設えた高い壇上から常に上から目線で見下している。(Web版・書籍版では、「あまりにも高すぎる事から、却って『お山のボス猿』めいた滑稽さが醸し出されている」とマグナスは評している。)
その上アラバーナは「帝国」を称するのも烏滸がましい程に衰退してラクスタ王国よりも領土が縮小したのにも拘らず、彼はその事実を認められず何百年も前の全盛期に縋る懐古主義者である上、周囲をイエスマンのみを集め、不備を諫言してくれる真面目な性格の臣下を全員遠ざけてしまった事で誰かに否定された際の免疫が無い上、命令に従わない部下は即処分する等、正に愚帝そのものと言うべき人物。
その為、息子のヘイダルや娘のファラは父親である彼の事を完全に見限っており、何れ排除しようと画策しており、謁見したマグナスは内心で彼の事を「白粉野郎」と罵倒して嫌悪している。
所持品
- 皇帝の指輪
彼が指に塡めている指輪。自身が皇帝で有る事を示す為の必需品で有り、この指輪を血族に贈与する事で皇位は継承される。
(恐らくは)自身の先代皇帝から贈与された物。
来歴
マグナスとの謁見の際に、ラクスタ国王からの協力要請親書を携えて謁見したマグナスに「遺跡探索特級許可証」の贈与を依頼されたが、ラクスタはアラバーナよりも小国で有る事を理由に一蹴。
その上「憂国義勇団」の賊害から守れと命令するも、マグナスは拒否して来た為、彼を宮殿内の牢屋に投獄する。(その後、ヘイダルとファラの助力でマグナスは釈放された。)
その後、カクラル地方の町村失踪事件の原因で有るカイザーサンドワーム討伐の功績やファラのおべっか等からアッサリ掌を返し、自身がマグナスを投獄した事を完全に忘れてそのままマグナスに《特級許可証》を贈与しようとした(尚、ファラからの「カイザーサンドワームを倒そうとした第一軍団のタハールの国葬」の依頼は却下した)が、ムラトの提言で特級許可証の贈与を取り止める。
そこに来てヘイダルや近衛兵団による謀反が発生し、仮病を使ってその場から逃げようとしたムラトをそのまま警備兵に連行して斬る様命じる。
しかし生命の危機に陥る状況に変わりは無い彼だったが、マグナスに「自身が皇帝でなくなればヘイダルも見逃すだろう」と(マグナスはその際悪魔の様な笑みを浮かべて)助言された結果、娘のファラに『皇帝の指輪』を渡して自ら皇位を禅譲。(web版・書籍版では「ファラが先帝を連行する近衛兵に、先帝から『皇帝の指輪』を預かる様に命令した事で禅譲」、コミカライズ版では「先帝自身がファラに『皇帝の指輪』を投げ渡した事で禅譲」と、異なっている)。
結果、新しく女帝となったファラの勅令により先帝となった自身は、『帝族専用のいと尊き牢獄』とされるアラバン宮殿の西の塔にて一生飼い殺し(コミカライズ版によると、果物とクッションが大量に置かれており中は快適だが、両手両脚を錠に繋がれる)の状態にされ、物語からフェードアウトした。
関係者
血縁関係
息子。最終的に彼のクーデターによって生命の危機に陥った。
娘。最終的に彼女に皇帝の指輪を禅譲した。
人物関係
彼の事は信頼はほぼ皆無に等しく、命令を拒否された事で投獄したが、2回目の謁見の際やヘイダルのクーデターに対してはアッサリ掌を返してマグナスの助言に従った。
自分の配下にしてファラの婿候補の一人。
カイザーサンドワーム討伐で手柄を立てて、他のファラの婿候補たちに多くリードをつけることを企むも、マグナスの助言に耳を傾けず独断で群を動かした挙句、自分どころか自軍の兵すらも殉職させる末路をだどった。
こちらもファラの婿候補の一人。
デタラメを並べ立てて、ファラの狙い及びマグナスへの報酬である『特級許可証の贈与』を潰すが、その直後にヘイダルが謀反を企てたため、アラバーナ皇帝に彼の討伐を命ぜられるも仮病で拒んだために、処刑宣告をされる(その後の生死については不明)。
関連タグ
「攻略本」を駆使する最強の魔法使い 皇帝 暗君 バカ殿 懐古厨
過去の栄光 選民思想 懐古主義 短気 自己中心的 傲慢 もう遅い 身から出た錆 因果応報 自業自得:以上が、作中におけるアラバーナ皇帝の評価の数々。
ターボ:ディズニー映画『シュガーラッシュ』に登場するヴィラン。こちらも、自分の地位と栄光に固執する歪んだ性格のトップ繋がり。