書籍版
著者 | 福山松江 |
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イラスト | かかげ |
レーベル | GAノベル |
既刊 | 3巻(2022年現在) ※:3巻は電子書籍版のみで実物は未発売 |
コミカライズ版
原作 | 福山松江 |
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漫画 | 舞嶋大 |
レーベル | マンガUP! |
既刊 | 6巻(2022年現在) |
概要
正式なタイトルは『「攻略本」を駆使する最強の魔法使い ~〈命令させろ〉とは言わせない俺流魔王討伐最善ルート~』
勇者パーティーから追放されてしまった魔法使いが、偶然手に入れた本を手に無双かつ痛快な活躍をしていく「追放もの」ファンタジー。
ゲームをクリアする上で、お世話にもなった人もいるであろう書籍『攻略本』……それをプレイヤーではなくファンタジー世界の住人が手にする事で、物語は始まる……
あらすじ
マグナスは若くして強大な魔法使いだが、パーティ内で燻っていた。常に〈命令させろ〉と言い張る勇者のせいで実力を発揮できなかった。
しかも勇者は己の判断の拙さを棚に上げ、マグナスに戦力外通告する。
マグナスは失意に暮れた……のは一瞬だけ。ひょんな縁から〈攻略本〉を入手。世界で唯一彼が解読に成功していた、聖刻文字で書かれたその本には、魔王を攻略するのに役立つ完璧な情報が網羅されていたのだった。
ただし情報はあくまで情報にすぎない。マグナスは己の知恵で創意工夫し、活用し、やがて勇者パーティを出し抜くほどに成り上がっていく!
――運命はマグナスを選ばなかった。ゆえに彼は、己の知恵と力で魔王を討ち、世界を救う――
(以上、小説家になろうの作品ページのあらすじより抜粋)
登場人物
マグナス一行(仮)
本作の主人公である18歳の魔法使いの青年。
詳細は個別記事を参照。
王都ラクスティアでも一二を争う商会『マルム商会』の一人娘。
詳細は個別記事を参照。
- ショコラ
マグナスの母校である王立魔法学院の同期が学院内でコッソリ飼っていた犬の名前からマグナスが命名した(開発者が作った別個体は『265号』や『777号』と識別番号を振っていたが、この個体は「メンタリティを必要以上に人間に近づけてしまった個体」であり、開発者の死後180137日(約500年)間誰も話し相手が居なかった)。
作中あるトラブルにより胴体を破壊され、その後マグナス達が倒して鹵獲した人造人間(フレッシュゴーレム)である殺戮メイドのボディーをバゼルフが修理素材として再利用した事でメイド型サーヴァントとして生まれ変わった。
生まれ変わった後は主人に奉仕すると言うサーヴァントの特性上料理が得意だが、感情表現能力はお世辞にも高いとは言えず、怖がる演技もかなりの棒読みで大根役者レベルだが、戦闘能力は高まり奉仕するスキルも上達した。
勇者パーティー
神霊タイゴンに選ばれた勇者で16歳。
詳細は個別記事を参照。
詳細は個別記事を参照。
勇者パーティーに所属する、鋼の斧を愛用している女戦士でユージンと同じ16歳。
詳細は個別記事を参照。
- ニャーコ
魔拳将軍デルベンブロ討伐において、ミシャ共々ユージンに見捨てられて窮地に陥ったところをマグナスに救われた際には命の恩人と感謝するなど受けた恩に対する礼を言えるだけの(最低限の)良識は持っていたが、デルベンブロの城から生還後、勇者パーティーから離脱宣言をした途端、それまで引き起こしてきた乱暴狼藉その他諸々の罪状を被害者たちから改めて訴えられてしまい、その後は投獄されてしまったという。
なお、前述のバゼルフに暴行を加えたシーンがニャーコの初台詞だが、コミカライズ版ではそのバゼルフに暴行を加えたシーンが1コマに省略されてしまい、1章終盤のマグナスがデルベンブロの居城で勇者パーティーと出くわしたシーンが初台詞になっていると少し割りを食ってしまっている。
魔王軍
- 魔王モルルファイ
世界の平和を脅かす魔王軍のボスであり、本編におけるラスボスに相当する存在。
攻略本の情報曰く『全ての魔物は世界中に満ちる程のモルルファイの魔力から誕生し、その魔物は倒されたとしてもモルルファイが生きている限り、条件を満たすと再び誕生する』とされている。またモルルファイには『八魔将』というゲーム作品等でおなじみの四天王のような配下が仕えている。
八魔将
魔王モルルファイに仕えている魔王軍の幹部でその名の通り、全部で八人いる。
そしてマグナスの所有する攻略本の情報曰く『其々が征服する国の重鎮の中から利己的な者を見定めて誑かし内通者(スパイ)にし、その後、もし仮に自分が倒されたとしても、死の瞬間に自分の魂を生け贄としてスパイを強力な魔物に変貌させる』という厄介な特徴を持っている。
更に八魔将には『魔王モルルファイが自分の魔力を世界各地の魔物に届ける上でのアンテナ(中継点)』という役目もあり、八魔将が倒されるとその周囲にいる魔物にまで魔力が届かなくなり、魔物の激減や大きな弱体化に直結する。
- デルベンブロ
第1章の表向きの大ボス。
レベルは40とまさに強敵で、両腕は自分とは別固体のモンスターとしてそれぞれ独立しており、両拳を用いてレベル31以下の敵を拘束(捕縛)状態にする『フィストバインド』やロケットパンチのように拳を飛ばして攻撃する『フィストブロー』を使用できる。それに加えてデルベンブロの身体には『ある秘密』があり、その秘密を暴かない限りどんな攻撃を受けても死ぬことはない不死身の能力も備えている。
それは、彼の城の5階に有る落とし穴の底に自身の心臓である水晶玉を隠していると言うカラクリで有り、その落とし穴は生体認証式のスイッチ(ゴーレムが押しても反応しない)でしか開かず、更に脱出用に魔法使いがレベル29で習得する「フライト」も事前習得しなければ脱出できないと言う初見殺しの罠となっている(マグナスは事前にレベル上げした他に攻略本にその情報も書かれて有ったのでクリアしている)。
死後はマグナスの『屍竜の王錫』で使役され「アンデッド・デルベンブロ」となり、テンゼン=デルベンブロとの戦いで切り札として使用された。
- テンゼン/テンゼン=デルベンブロ
かつてはラクスタ王国への忠義厚く、理想に燃えていた正しい心を持つ騎士だったが、権力等に対する欲に目が眩み、デルベンブロのラクスタ王国侵略に手を貸す悪に堕ちた。
デルベンブロ本体がマグナスに討伐された後はデルベンブロの後を継ぐようにユージンを唆してデルベンブロ討伐を祝う晩餐会の時に国家転覆のため行動に移し、マグナスと対峙した時に魔物に変貌した肉体を自分の本性と共に晒した。
第1章の真の大ボス。
こちらもレベルは40で、その姿は身長は四メートルを超え、腹回りも同様。イボだらけの丸い胴体に、不釣り合いなほど短い手足を持つ、醜悪極まるボスモンスターと化し、その両拳が異様に巨大なのが、デルベンブロの特徴を踏襲している。
超高レベルの「武道家」が習得できる秘奥義、『百歩神拳』のさらに上位スキル『フィストショック』と、本家同様『フィストブロー』も使える。
その後はユージンと共にマグナスと交戦後、マグナスが斃して使役したアンデッド・デルベンブロとの一騎打ちとなり、最期はマグナスの合体魔法〈フレアバースト〉によってアンデッド・デルベンブロ共々跡形もなく消滅した(マグナス曰く「(デルベンブロ)自身の悪行の清算」との事)。
- ヘイダル/ヘイダル=ジャムイタン
妹同様母親の遺伝子が強かったのか、愚帝そのものである皇帝とは正反対に美しい顔立ちをしている。
妹と共にマグナスのアラバーナ帝国内での冒険に協力的で、愚帝の独断で投獄されたマグナスを開放したり、アラバーナ帝国のあちこちにある遺跡を探索する上で不可欠な『古代遺跡探索許可証』をお詫びという形で渡してくれたりしていた。
しかしその正体は愚帝で有る父の排除とアラバーナ帝国の繁栄の為、『魔嵐将軍ジャムイタン』に魂を売り、その後ジャムイタンを裏切って殺害しジャムイタンの後継者となっていた。
第2章の大ボス。
魔物化した後のレベルはデルベンブロよりわずかに高いレベル42であり、四枚の羽根が生えた蛇の様な姿となって、暴風や電撃を発生させる能力や、強力な毒を持つ牙で敵を攻撃する。
最期はアラバーナの地底宮の最深部の広場に有る魔王の魔力の片鱗を取り込んだ事で暴走して完全なモンスターとなり、『六連星』のナディアとサリーマ姉妹もマグナスと手を組んでの総力戦となり、最期はマグナスの合体魔法〈マグマフォール〉で焼き尽くされ討伐された。
- バーラック
- エリス/エリス=バーラック
- カリコーン
- エルドラ/エルドラ=カリコーン
マグナスの協力者・関係者
1章でマグナスと知り合った者達
- 商人
本編のプロローグにて、勇者パーティーを追放されたマグナスに声をかけてきた恰幅のいい男。
自分のいた酒場でマグナスのパーティー追放の場面を目撃して聞き耳を立てていた際に『マグナスが聖刻文字を解読できる』と知り、生活に困っていた別の魔法使いから借金のカタに入手したはいいものの買い手がつかず持て余していた本である『攻略本』をマグナスに紹介する。
しかも、その後にマグナスが購入する意思を見せても足元を見るようなことはせず、『他に買い手がいないから』ということで「お気持ちの値段(金貨1、2枚)で結構です」と安価の値段(金貨3枚)で譲った。
- グランツ
- バゼルフ
- ナルサイ
振る舞いや言葉遣いは礼儀正しい反面、相手が誰であろうとも思った事はハッキリと物申す性格であり、ユージンが(自分が依頼を忘れてしまっていた間にマグナスに依頼を先を越されたという)自分の非を棚に上げて「黙って報酬を寄越せ(コミカライズ版では「勇者である自分をコケにしたらどうなるかわかってるのか?」)」と剣で脅してきても毅然とした物腰を崩さず、「(意訳して)これ以上ごねるなら、『脅迫してきた』ということで国王陛下に報告させていただきますが、よろしいのですね?」と逆に脅しをかけて黙らせたり、マグナスの事を「役立たず」と見下す彼に対し「(意訳して)どこかの名ばかりの勇者よりも、マグナス殿は遥かに優秀で仕事も早いですぞ」と堂々と言い放つ程。
その言葉からも窺えるとおり、マグナスの事は『自分が出した依頼(攻略本ではサブクエストとして扱われている)を早くこなしてくれる』という事で相当に信頼しているらしく、マグナスが(勇者パーティーを救う目的で)デルベンブロの討伐に向かう際は秘蔵の品である『浮遊する絨毯』を貸し、討伐後にマグナスが次の冒険に旅立つ際には(「魔王を倒して世界を救った英雄が愛用したアイテムとして自分の名前が歴史に刻まれるから」という動機があったとはいえ)貸したままの『浮遊する絨毯』をそのまま授けた。
2章でマグナスと知り合った者達
- アラバーナ皇帝
2章の舞台である『アラバーナ帝国』の皇帝。44歳。
性格は懐古主義者で非常に傲慢な性格であり、まさに『愚帝』そのものと言うべき人物。
娘の婿候補を増やすばかりで、一向に決めかねている。
それというのも、「我こそは麗しの皇女殿下の婿に」と目論む奴らが、全力で愚帝に取り入らんとおべっかを使いまくるのが、気持ちよくて仕方がない模様。
外観は50〜60代程に見える為、隠せない老いにコンプレックスでもあるのか、これでもかと白粉を厚塗りし、どぎついくらいに真っ赤な口紅を差している(この事はマグナスは奢侈と荒淫がもたらす弊害だろうと予測している)。
最終的にヘイダル達のクーデターにより生命の危機に陥り、マグナスに自身が皇帝でなくなればヘイダルも見逃すだろうと助言された結果、娘のファラに《皇帝の指輪》を投げ渡して自ら皇位を放棄。
結果、新しく女帝となったファラの勅により先帝となった自身は、『帝族専用のいと尊き牢獄』とされる宮殿の西の塔にて一生飼い殺し(コミカライズ版によると果物と枕が大量に置かれており中は快適だが、両手両脚を錠に繋がれている)の状態にされ、勇者パーティー同様物語からフェードアウトした。
- ファラ
母親の遺伝子が強かったのか、愚帝そのものである皇帝とは正反対に美しい顔立ちと聡明かつ国民を想う気持ちを兼ね備えている。
マグナスのラクスタを救った実績は既に知っていたこともあり、兄のヘイダルと共にマグナスのアラバーナ帝国内での冒険に協力的で、愚帝の独断で投獄されたマグナスを開放したり、アラバーナ帝国のあちこちにある遺跡を探索する上で不可欠な『古代遺跡探索許可証』をお詫びという形で渡してくれたりしていた。
マグナスに対しては、ラクスタどころかアラバーナの問題すらも解決できる能力は勿論の事、彼の女性関連で初心かつ誠実な人柄も気に入っていたようで彼がアリアと付き合っていないフリーだったら、夫にする気は満々だったようである
- クリム
絡まれていた所をマグナスに助けられ、その後マグナスと意気投合し、一緒にラムゼイを探す事となった他、アラバーナで一生分どころか十生分の大冒険をマグナス達とする事となる。
- テッド、ラッド、マッド
ちなみに『一人称が【僕】で敬語で話すのがテッド』『一人称が【俺】で少々言葉遣いが良くないのがラッド』『一人称が【あっし】で落語家のような喋り方で話すのがマッド』である。
- ラムゼイ
そしてマグナスがアラバーナでの遺跡探索の案内人として探し求めるその人である。
かつては『どんなに難関と称される古代遺跡や、誰も到達できないしん深層域からも挑戦してはメンバー全員で生還した』という実績から『生還者(リターナー)』という二つ名で世間からは呼ばれるが、本人としては実際にはその通りではなく、確かに彼のパーティーは比較的安全ではあるが、必ずしも生還率0%ではなく、過去に七人の仲間を喪っており、最後の七人目の冒険者で有る『カイン』を喪った事で引退を決意していた。
カインの仇のシルバーゴーレム『ケントリオン』をマグナス一行と共に倒した後、三つ子達を一流の冒険者に鍛え上げる為マグナス一行に加わる。
- タハール
底抜けに傲慢な性格で、マグナスの話を「眉唾話」として信じず、今回の事件解決の手柄を持ち帰って、他の婿候補より何歩もリードするつもりで有り、マグナスに手出しされては困る上、内心ではもうファラの婿になったつもりと考えている上ファラをもう『自分の女』だと考えている故に余計に耳を貸そうとしなかった。
その結果、第一軍団はカイザーサンドワームに吹き飛ばされ大勢が死亡し、タハール自身もカイザーサンドワームに潰され圧死すると言う因果応報な最期を遂げた。
小説版によると、その後愚かな作戦で兵の命をみすみす失った戦犯として生前の功績を全て剥奪され、一族からも「恥さらし」とされ、死後なお破門され、墓はアラバーナ郊外に立てられた。また、死んだ兵の遺族達からもその存在を憎悪され唾を吐きかけられている模様。
- ナディア
『《憂国義勇団》の構成員の大半が《義勇》とは肩書きだけのチンピラなのだが、彼女と妹のサリーマだけは本心から国を憂い、ヘイダルの理想の為ならば自らの手を汚す覚悟を持つ』と攻略本にも記されている。
- サリーマ
コミカライズ版ではナディア共々ヘイダルとは幼馴染でもある回想シーンが追記され、姉妹揃って単なる主従関係以上の気持ちが主であるヘイダルにあるような描写がされていた。
- ホメス
ラムゼイ以上に気配や足音を忍ばせる〈スキル〉を磨き上げた〈遺跡漁り〉で、その特技を生かし、〈許可証〉無しで無許可に遺跡へ忍び込んでは、盗掘を繰り返していたお尋ね者。
昔から敵対すると、本当に厄介な男とラムゼイは評している。
作中ではラムゼイの遺跡から〈地底宮の鍵〉を盗んだが、実際にはマグナスからは「ある計画」の為に泳がされていたに過ぎず、最期は地底宮にて自身の5人の部下が全員死亡した事でヘイダルに人柱にされ、15体の殺戮メイドに広間に投げ飛ばされ、そこに居たフロアイミテーターの餌食になり死亡。六連星の中で唯一の殉職者となった。
- ティティン
スタイルの良さは本物だが、顔の地味さを派手な化粧で誤魔化しきれていない。『戦士』にして『踊り子』をサブ職業にしている事で、異名となった技〈死の舞い〉が使用出来る。
ファラ姫暗殺の為、マグナス達が会談中のレストランにブラウンと偶然会った事でそれぞれの目的の為、共に襲撃した。
- ブラウン
マグナスは、不健康に青白い肌の色や、名前の語感からアラバーナ人ではなく、アラバーナに度々居る、他国からやってきた冒険者や冒険者崩れの成れの果てと推測している。
ラムゼイを確保して遺跡の案内人とする為、ティティンと共にラムゼイが居るレストランを襲撃した。
- バジン
肉切り包丁の様な剣を使い、〈疾風剣〉や〈熱風剣〉を使う。
作中ではラムゼイを見つける為、カルバの町でラムゼイの知り合いで有るクリムに絡んでいたが、レベル31のマグナスに一蹴され、呆気なく衛兵に突き出された。
3章でマグナスと知り合った者達
- バルバス
- ハンナ
- ヨーテル
- ロレンス
- アネモネ
- ポポス
- キャプテン・マンガン
- ゲオルグ
- ゴーリキー
- ゴルメス
- ピートル
- パウリ
- ネビス
- サイレン
4章でマグナスと知り合った者達
- レイ
- ベアトリクシーヌ
- ゲオルグ
- ルイーゼル公子(プリンス・ルイーゼル)
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