プロフィール
概要
元々はごく普通の村人でしかない少年だったが、〈武勇の神霊〉プロミネンスのお告げにより『光の戦士』として選ばれ、更にはルクスン大公国の大公殿下の勅命により魔王モルルファイに仕える幹部にして八魔将の一人『魔弾将軍カリコーン』の討伐を命じられた。
だが自分以外にも光の戦士に選ばれた三人は
- エルドラは『旅の途中で貴族令嬢との逆玉に目がくらみカリコーン討伐の使命を放棄』
- テレサは『貴族から魔物討伐の報酬として貰った宝剣を持ち出して蒸発』
- アードは『レベリング目的で戦っていたアースドレイクに一蹴されたレイを見て怖気づき敵前逃亡』
といった形でパーティーから離脱。アースドレイクを前に独り怪我で動けず絶体絶命の所をマグナスに助けられる。
キャラクター像
かつては勇者パーティーに所属していたマグナスの如く『リーダーの言うことに従うべし』という考えで今まで頑張ってきたがいずれにおいても裏切られてしまった為「僕に命令しないで」が半場口癖となっており、マグナスの提案(助力)にもすぐには乗る事ができなかったが、
マグナスが「命令でもなんでもない、だから君自身で考えて、吟味して、場合によっては断ってくれていい」と選択する権利(自分で決断する責任)を示してくれたことで、レイはマグナスのパーティーの一員として仲間に加わることとなる。
突き抜けて善良かつお人好しな所もあり、プロミネンスのお告げとデベロン大公の勅命を受けて光の戦士としてカリコーン討伐の旅に出ることになった際も私利私欲などではなく平和のために使命を投げ出さず、カリコーン討伐に向けてのマグナス(とショコラ)との旅の道中で出会ったシェリスが冷淡に接するマグナスと仲良くなれるように、一肌脱ぐよう買って出た。
光の戦士
〈武勇の神霊〉プロミネンスに選ばれた者だけがなれるレイを含む4人が属する職業だが、その全てが同じ特徴を持っているわけがなく、以下の4つのタイプに分類される。
該当者 | タイプ |
---|---|
エルドラ | 〈力〉と〈硬さ〉の伸びが特によく、回復と防御の魔法も使える鉄壁前衛職タイプ |
テレサ | 〈素早さ〉と〈器用さ〉の伸びが特によく、盗賊系や生産職まで多彩なスキルを習得できる万能中衛職タイプ |
アード | 〈魔力〉と〈神聖力〉の伸びが特によく、ほぼあらゆる魔法に加えて弓まで使える万能後衛職タイプ |
レイ | 〈生命力〉と〈精神力〉の伸びが特によく、様々な前衛職のスキルを見て覚えることもできる万能前衛職タイプ |
戦闘力
光の戦士に選ばれるまではごく普通の一般人であったため、武器も剣しか使うことができない駆け出しの戦士に過ぎなかったが、マグナスによる指導をはじめとする助力や後述のスキルや装備品によって、マグナスのカリコーン討伐までの旅における最も心強い相棒と断言できる程に成長していく。
所持スキル
- 万能学習・前衛
光の戦士の内〈万能前衛職タイプ〉にしか習得できない専用スキルで、『他者が使用するスキルを見様見真似で完璧に習得・会得できる』という反則級の効果を持っている。
会得可能なスキルは前衛職のもののみだが、これによりレイは剣士型でありながら多彩なスキルを習得することができる。
本人はこの特性に気付いておらず、マグナスの攻略本知識で初めて知った後は、彼の武道家としてのスキルの他、カジウやアラバーナでマグナスが知り合った猛者たちから剣技主体のスキルを教わっている。
- 光の号令
光の戦士のみが習得できるユニークスキルで、光の戦士同士でしか通じないテレパシーを行うことができる。
当然ながらパーティーメンバーに自分以外の光の戦士がいなければ効果を発揮しない上に、敵対者に光の戦士がいると、自分にだけ醜い本心を聞かされるなど完全な無用の長物と化してしまう。
レベルアップで習得
- シャインブレード
レベル10で習得するスキル。
剣に輝きを集めて漲らせ、光属性を付加して斬りつける攻撃でヴァンパイアなどの闇属性の敵に有効。
- ソードウェイブ
レベル13で習得するスキル。
いわゆる飛び道具であるため、間合いの離れた敵への遠距離攻撃にも適している。
だが衝撃波は弓矢ほどに攻撃速度が速くないため、遠距離や空中の敵に当てるには工夫が必要である。
- ジャッジメント
レベル17で習得するスキル。
光属性の攻撃(と思われる)で、相手が犯した罪の分だけ追加ダメージが発生するという悪党や極悪人には極めて有効なダメージソースとなる。
その反面罪とは無縁な善良や人畜無害な存在に対しては全くダメージが与えられないという特徴を持つ。
- 武具浄化
レベル19で習得するスキル。
その効果は【呪いの武具の長所や性能はそのままに、呪われし効果だけを打ち消す】という反則級のもの。
これによりレイは性能こそ優秀だが、それを打ち消す程の無視できないデメリットのある呪いの武具であるブラッククレイモアとバーラックメイルをノーリスクで使用する事ができる。
ただし、パッシブ(常時発動)型のスキルではないため、無意識状態だと呪いの武具の呪いをモロに受けてしまう(呪いを受けてから武具浄化を発動する事で、呪いを打ち消すことは可能)。
万能学習・前衛で覚えたスキル
その数が膨大である為、作中で使用したもののみ記述する。
《武道家》のスキル
いずれもマグナスより学んで習得した。
- 練気功
本来なら《武道家》がレベル10で習得可能なスキル。
『一度、深い集中状態になる』という過程が必要になるが。一定時間全てのステータスを(特に精神力が最も高く)上昇させる効果がある。
武道家に転職したマグナスの場合は、『呪文詠唱』が最も集中力を引き出せる行為である為「ア・ウン・レーナ」の呪文で行っている。(呪文詠唱自体は必須でないが、レイもそのやり方に習って精神集中している)
- 内気功
使用者の毒状態を解除する《解毒》とHP回復の効果がある。
これも練気功と同じく集中状態になるのが必要なので、こちらも「ア・ウン・レーナ」の呪文で精神集中を行っている。
僧侶でないため回復魔法を使えないレイ(とマグナス)とっては貴重な自力での回復手段である。
- 気功
精神力を身体や武器に込める事で、生命属性を付与する。
それにより、レベル30以降の強敵のような単純な物理攻撃が効かない相手にも攻撃が通るようになる。
前述の二つと同じくマグナスから呪文による精神集中法と共に学んだ。
- 硬気功
詳しい効果は不明だが『手や足に気を纏わせて強化することで、防御や攻撃に用いるスキル』と思われる。
- 軽気功
ウーリュー派の武道家が習得できるスキル。
物理法則を完全無視したかの如き、超人的な身軽さを発揮できるようになる。
《剣士》のスキル
いずれもロレンスより学んで会得した。
- ファルコンブレード
目にも留まらぬ剣速で逆襲をかけるカウンターを見舞う。
- フラッシュブレード
剣の攻撃に光属性を付与し、超スピードの突進刺突攻撃を繰り出す。
- ファストムーヴ
- ブルーライトニング
光速で接近すると同時に雷属性の斬撃を放ち、敵の脇から後方に駆け抜ける突進技。
その応用で『斬撃を繰り出しつつ、体当たりを叩きこむ』といった攻撃も可能。
- スラストラッシュ
本来は剣士がレベル21で習得する攻撃スキルで、二十発前後の高速の刺突のラッシュ一度にまとめて放つ。
《騎士》のスキル
この系統のスキルは(仲間や大事な人を)絶対に守りたいという想いや意志があってはじめて体現できるものであるため、最初は万能学習・前衛のスキルをもってしても完璧に習得できなかったが、『ベアトリクシーヌの騎士』の座を賭けてのエルドラとの決闘の中でその心得を悟って習得が完了した。
- ボディガード
本来は《騎士》がレベル1で習得するスキルで、味方を庇って身代わりとなりダメージを肩代わりする。
- アイアンウォール
本来は《騎士》がレベル11で習得する上級技で、防御行為で味方を守ると同時に、自分の守りを固める。
《光の戦士》のスキル
- レインボウラッシュ
本来は《光の戦士》であるエルドラの固有スキルだが、そのエルドラとの一騎打ちで受けたことで習得に至った。
その名の通り、それぞれに火、水、雷、地、風、光、闇の属性が付与された攻撃を敵に七回叩きこむ。
ちなみに、一度放ったら簡単には中断できない技であるという特徴もある。
- プロミネンスブレード
こちらも光の戦士であるエルドラ専用の、レベル30台で習得できる超高等技。
エルドラとの二度目の一騎打ちの最中で会得した。
刀身に眩い烈光を宿して、振りかぶっての唐竹割りで叩き斬る。
攻撃技としての威力は強烈無比で、回避された斬撃がそのまま地面を打っても石畳を焼き融かすほどの超高熱である。
その他のスキル
- 死の舞い
ティティンから学んだ《踊り子》と《戦士》を兼ねた者が習得できるスキルで、踊るような軽やかな動作で攻防一体をなす連携技を敵に見舞う。
- 熱風剣
バジンから学んだ《盗賊》と《剣士》を兼ねた者が習得するスキルで、目にも留まらぬスピードで剣を振るう事で刀身より空気との摩擦熱で発火させ、刃に烈火を纏わせ攻撃する。
装備品
武器
- 鋼の剣
レイが光の戦士として活動していたときから使用している(と思われる)初期武器。
エルドラとの決闘後に入手したブラッククレイモアにバトンタッチする形でお役御免となった。
- 訓練用の剣
エルドラとの決闘でレイが使用した武器。
刃引きしてあるので受けても致命傷には至らないが、強烈な力や技を持ってたたき込めば強烈な痛みを伴う事になる。
- ブラッククレイモア
レイのレベリングの過程で倒したボスモンスターのドロップアイテムである妖虎の牙と呪いの十字架、そして2章でマグナスが入手した古代アラバーナ精製ミスリル鉱を素材にバゼルフが鍛造したレイの新たな愛剣となる呪いの魔剣。レア度を付けた場合はSSSと最高クラス。
鞘に生物の様な目玉が有り、「ギケケケケケケケ」と笑い声を上げる。
柄の触り心地は「生き物見たいにネトネトする」模様。
また、四砦でのボスラッシュの際は、キングバジリスクの毒を剣に塗っていた事で、グレーターデーモンのゲレンベズズを一刺ししただけで一撃で撃破する際の威力を見せている。
だが、『この武器を装備した者はこの武器で一振り(攻撃)する度に〈HP〉や〈MP〉が減少(消耗)する』という見た目と同じく呪いの装備そのものな欠点が存在する。
だが、レイの場合は〈武具浄化〉のスキルでこの欠点を無効化している。
防具
- 鉄の胸当て
こちらもレイが光の戦士として活動した時から使用している(と思われる)初期防具。
例の如くエルドラとの決闘後に入手したバーラックメイルにバトンタッチする形でお役御免となった。
- バーラックメイル
古代アラバーナ精製ミスリル製の防具で、胸当てと一対の籠手、一対の脛当て(コミカライズ版ではオミットされた)の三種(コミカライズ版では二種)セットで構成される。
それらの要所に魔海将軍バーラックの根城の船から入手したオリハルコンが使用されており、〈古代アラバーナ精製ミスリル〉も素材に用いられているので、装備すると攻撃魔法等に対して高い耐性を得ることができる。
また、前述のブラッククレイモア同様呪いの装備であるため、武具浄化のスキルを発動しないとどこかで聞いたような不吉な音と共に脱ぐ(外す)ことができなくなってしまう。
また、バーラックのドロップアイテムである合成アイテム〈魔海将軍の魂〉が合成素材に用いられているため後述の特殊能力を使用できる。
水でできた膜(ウォータースクリーン) |
---|
その名の通りあらゆる攻撃を受け流す水のバリアを前面全てに展開できるが一日に三回までしか使用できない |
水流の盾(ウォーターバックラー) |
水でできた膜の下位版に相当する能力で、その名の通り半球盾程度の形のサイズしか受け流せないが、こちらは使用回数に制限がない |
人物関係
マグナス一行
その後は彼に同行して戦いや職業、スキル、モンスターの知識のイロハを詳しく教えてもらい、レイは心技体いずれにおいても高い能力を身につけて行くことになる。
最初は「マグナスさん」と敬称で呼んでいたが「同じパーティーだから」という本人の要望で呼び捨てに改めた。ただし、年上かつ恩人である彼にタメ口を利くのは憚られるため他は敬語のままで通している。
マグナスに付き従うメイド。マグナスが素性を隠していた間は彼とただならぬ関係であると誤解していた。
ルクスン大公国
- デベロン大公
自分の故郷であるキハサ村が属する領地を治めるルクスン大公国の君主。
- ベアトリクシーヌ
ルクスン大公国の君主である大公デベロン第一公女。
かつては光の戦士であるレイ含む光の戦士達を『神霊プロミネンスに選ばれて努力もせずにいきなり強い力を得た』ということで嫌っていたが、城の庭で生真面目に修行に励むレイを見てレイの評価を改めている。
ラクスタ王国
マグナスの恋人にして婚約者。
ショコラの口からアリアがマグナスとの関係を聞かされた時には、誤解から『マグナスがアリアというパートナーがいながらショコラと夜な夜な不貞行為を働いている』と思い込んでマグナスに物申した(アリアはそれを聞いてショックを受けるものの、後にマグナスによってレイ共々誤解が解けたと思われる)。
王都ラクスティアに店を構える名工のドワーフ。
マグナスのコネでブラッククレイモアとバーラックメイルを鍛造してもらった。
元仲間
- エルドラ/エルドラ=カリコーン
元々は光の戦士の中で最年長で戦闘経験も一番豊富だった事から、リーダーとして先陣を切って行動したが、とある町を治めるポスティアン伯爵からの依頼でオークキングに攫われた伯爵の娘であるイザベル姫を救出した際、逆玉の輿で使命を放棄した挙句、修行していたレイ自身の努力を踏みにじる様な行為をした事から覚悟を決めたレイは彼を一蹴する。
その後、魔王軍に魂を売りルクスン大公国にクーデターを引き起こした彼をマグナスと共に討伐した。
- テレサ
光の戦士パーティーの紅一点。エルドラが抜けた後の二代目リーダー。
だが、領地を救う依頼をとある侯爵から受けて達成した際に報酬として貰った『白炎の剣』を持ち逃げして使命を放棄した。
その後、カリコーンに魂を撃ったエルドラにパワーアップの糧として殺害された。
- アード(なろう版では「ラッド」)
光の戦士パーティの一人。『カリコーンの軍勢に故郷を滅ぼされたことへの復讐』という動機も有り、レイと共に旅を続けていたが、レベリングのため挑んだアースドレイク相手に臆してしまい、負傷したレイを置き去りにして敵前逃亡した。
その後、レイを見捨てた後悔こそしたが、それを支えてくれた村娘と心を通わせ結婚、狩人として生計を立て、光の戦士の能力はそのための軽度の脱法行為に利用していた。レイが生還しマグナスと共に活躍していることは噂で把握していたものの、後ろめたさとわが身可愛さから会おうとせず家族との平和な日々を享受し続けるつもりでいたが、テレサ同様エルドラのパワーアップの糧として狙われ、胸を刺された後に首を斬首されると言う因果応報な末路を迎えた。
敵対者
光の戦士としてレイが討伐目標にしている魔王軍の幹部。
- エリス/エリス=バーラック
マグナスが第三章で出会ったパウリの従妹で、ゼール商会の女党首。
……だったが面白いものを求める性分なのもあり、八魔将バーラックと契約したことで、マグナスによってバーラックが撃破された後はその力を受け継ぎ、名前と姿を変えて『クラウヒル商家の娘 シェリス』としてマグナスとレイに近づいた。
マグナスとしては攻略本で正体を既に知っていたのもあり冷淡な態度で接するのだが、そんな事情を一切知らぬレイは二人が仲良くなれるようにあの手この手で作戦を実行する(全て失敗に終わったが)。そのためレイはエリスから「あなた利用されやすい性格をしてるから もっと気をつけた方がいいわ」とアドバイスを受けている。
関連タグ
「攻略本」を駆使する最強の魔法使い 光の戦士(聖戦士) お人好し
もう一人の主人公:4章のエピソードはほぼ全てレイの視点で展開されるため、これに該当するとも言える。