概要
ドラえもんプラス6巻及び、藤子・F・不二雄大全集19巻に収録。
ハート形の容器に入っている。これを飲むと、嬉しさや悲しさといった喜怒哀楽の感情を、通常の何十倍にも感じられるようになる。効果は30分間。
ストーリー
のび太は伯父の玉夫から百科事典をもらったものの、「漫画の方が良かった」と枕にしてしまい、しずかからも忘れていたノートを届けてもらったが、「おかげで宿題を思い出しちゃった」と言い出す。これにドラえもんは「人の新設をありがたいと思わないのか」と呆れ、犬や猫でさえもうれしい時には態度で示すのにと説教するが、のび太は「わざわざ喜んで見せるなんて、面倒くさいよ」と言い出す始末。
そこでドラえもんは「カンゲキドリンク」を取り出し、説明をした後これをのび太に無理やり飲ませた。するとのび太は、もらった百科事典を手に取り、ママと一緒に居間にいた玉夫に感謝の気持ちを述べ、ママも玉夫もこれには喜ばしい気持ちになった。
だが調子にのったのび太はこのドリンクを大量に飲んでしずかの家に向かい、彼女に会うと手を握ってさっきのノートの件を涙を流しながら感謝した。けれどしずかは何だか悲しそうな表情で、のび太が訳を聞くと金魚が一匹死んでしまったことを打ち明けたので、のび太は哀しみのあまり号泣し、しずかも「そんなに泣かないで」とのび太を慰めながら、のび太の優しさに感動し自身も嬉し涙を流した。
そして気を取り直して一緒に宿題をすることにしたが、分からない問題を教える度にのび太が感動のあまりしずかを褒めちぎったため、しずかはやりにくさを感じていた。だがその時ドリンクの効き目が切れてつい、のび太は宿題を面倒くさがってしまったので、急いでドリンクを再使用し、宿題が無事終わったことやしずかの母親が持ってきてくれたおやつにも、オーバーな感動をし続けた。
しかし、おやつをもらったことに大喜びしているのび太を見た、はる夫と安雄は「おやつをもらったぐらいであんなに嬉しいかね」や「のび太はたぶん、ろくにたべてないんだろ」と勝手な感想を言い、これを聞いたママは「みっともない!!」と大慌てでドラえもんに報告。ドリンクを飲み過ぎたことを心配したドラえもんが様子を見に行くと、やはりのび太は空地で生きることへの喜びを犬相手に高らかに演説していた。
そしてドラえもんに家へと連れて行かれるも、道中で10落ちていた円玉を見つけた際には「僕は日本一のおお金持ちだ」と大喜びし、スネ夫から落としていた100円玉を返された際には気絶してしまう始末。更に家に帰ると、インドから帰っていたのび郎から正月に渡せなかったお年玉の1万円を渡されそうになり、ドラえもんはのび太が感極まって死んでしまうことを考慮して全力で受け取るのえお拒否し、のび太を再び空地に連れて行った。
するとそこにいたジャイアンがこのドリンクに興味を持ち、こちらによこすよう迫って来たので、そのまま渡すことに。そしてその直後にのび太は目を覚まし、ドラえもんにドリンクをもっと出してとねだるが、ジャイアンにあげてしまったと聞かされるとドラえもんが止めるのも聞かずに取り返しに向かう。
だがのび太が来た時には既にジャイアンはドリンクを全て飲んでしまっていて、更にドリンクの効果で怒りも何倍にもなっていたため、ドラえもんとのび太は追われるはめになってしまった。しかし途中でジャイアンは小石に躓いて転び、同じくドリンクの効果で痛みもものすごく感じるようになっていたため、ジャイアンは「のび太がいじめたあ」と大泣きし始めてしまった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1982年9月3日に、水田版は2024年4月6日にそれぞれ放送している。
2024年版
- ママは伯父さんにお茶とせんべいを出してもてなしていた
- のび太は金魚が死んでしまったことを聞かされた際、「胸が張り裂けそう」とも言って号泣しており、これでしずかも共感してくれた嬉しさから涙をながしている。ちなみに宿題を教えてもらった際には「100万人に一人の頭脳の持ち主だ」や「僕の女神様だ」とも言って、しずかを褒めている。
- しずかのママが持ってきたおやつはホットケーキで、のび太はこれを食べた感想も感激して行っている。またママは買い物中に、はる夫と安雄の会話を聞いている。
- のび太は目を覚ました時、薬の効き目が切れていることを自覚していて、この後のドラえもんのセリフのうち「あんな薬なんかに頼らないで」はカットされている。
- ジャイアンは「宇宙の果てまでぶっ飛ばしてやる!」と言ってドラえもんとのび太を追いかけていて、殴りかかった際は「星屑になりやがれ!」と叫んでいる。