曖昧さ回避
人物像
ジオン公国軍の老士官。階級は大尉。
長い軍歴を誇るベテランであるが、高齢のため最前線には立たず、旧式の補給艦パプアの艦長として後方で補給任務に従事する。
サイド7で交戦したホワイトベース隊との緒戦で戦力を削がれたシャア・アズナブルのムサイに補給を行うためにドズル・ザビによって派遣される。
補給中の無防備な状況をホワイトベース隊によって襲撃されながらも、自らザクⅠを駆って流れ出てしまった物資を直接運搬するなど撤退することなく補給を強行、決死の補給作業の結果、補給任務こそ成し遂げたものの、その代償として部下を失い母艦であるパプアは撃沈。これに怒りを覚え、そのままザクⅠでアムロ・レイのガンダムに戦いを挑んだが、搭乗機がまともな武装を持たなかった事や、ザクⅠとガンダムの圧倒的とも言える性能差からダメージを全く与えることが出来ず、反撃を受けて戦死した。
なお、この際ガンダムのビームサーベルによる攻撃を紙一重で交わしショルダータックルを直撃させるといった、豊富な経験に基づく高い操縦技量でガンダムを一時は翻弄している。
一話限りの登場ながら、旧式化したザクⅠで一時的とはいえガンダムを翻弄した操縦技量、「素人め!間合いが遠いわ!」などの印象ある台詞から、サブキャラクターの中では比較的ファンからの認知度は高い。
安彦良和の漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の中では、炎上するパプアの爆炎の中からカイ・シデンのガンキャノンを急襲。
MSはないとタカをくくっていたカイをパニックに陥らせ追い詰めるが、ハヤト・コバヤシのガンタンクに不意を突かれ、爆死する。
夏元雅人の漫画短編集『ガンダムレガシー』では、一年戦争開始以前の彼が描かれた。大戦前からMSパイロットとしてサイド3を舞台に愛機のザクⅠで治安維持等の任務にあたっており、ザク開発チームの一人であるゴードンと酒を酌み交わしながら任務の事を語っている。
コロニーキンツェムで起こった反ザビ派のクーデターをMSで制圧する事に成功するが、既にクーデターによりゴードンは家族もろとも命を奪われ、雨の降りしきるゴードンの墓前でパプア艦長に就任したことを報告するという、本編の豪放なガデムとは対照的に悲壮なシーンが描かれた。