概要
当時の国鉄は無煙化の達成のため電化、ディーゼル化を推し進めていたが、車両の供給が追いつかなかった。
そこで旧型客車(オハ62)にディーゼルエンジンを搭載し、気動車化する。つまり、客車→気動車という(国鉄としては)前代未聞の魔改造をしたのである。
ローカル線近代化の旗手となるかと思われたキハ08だったが、重量は客車時代の重量に加え機関と燃料分増加したうえに、エンジン(DMH17H)が相対的に非力だったため重量出力比でははるかに一般形に劣り、勾配区間では補助機関車を連結する本末転倒なことになるなど、運用上に制約のあるものであった。
また、居住性は当時の客車のなかで最低ランクのオハ61系そのままであったため、キハ20以降の新系列とは大差を付けられざるを得ず、乗降扉も基本的に手動のままであるなど、扱いに難のあるゲテモノの域を出ず、14両で改造中止となった。
なお、加悦鉄道に譲渡された車両が保存されている。
関連項目
キハ40系:改造当初に名乗った。この関係で後のキハ40形には0番台がない。