サラマンダー(ロマサガ2)
さらまんだー
CV:越後屋コースケ(リベンジオブザセブンより)
「サラマンダーはごらんのとおりのぶこつ者。しかし、詩を愛する心はあるのだ!」
火山島「コムルーン」の溶岩地帯に『ゼミオ』という村を作って暮らしている火トカゲの亜人族。炎に強い皮膚を持ち、火山と共に生きる宿命を持つ。
仲間にできるのは一族の長である。
画集『時織人』では「他の先住種族ほど排他的ではない」と紹介されており、ゲーム中でも人間の商人と交易しているほか、旅の詩人がゼミオを訪れている。
しかし、同じ亜人のモール族は、ネレイド族やイーリス族の好きなものを把握しているにもかかわらず、サラマンダー族の好きなものは知らないという描写がある。
性別は不明扱いとなっているが、データ上は女性として扱われる。原作では「種族自体が女性寄りだから」というよりは、男性キャラを魅了するロックブーケの技「テンプテーション」を無効化するため、内部では女性扱いにしたと考えられる。
サラマンダーの加入には、コムルーン島の存続を左右する「噴火イベント」をこなす必要がある。この噴火イベントで失敗した場合、サラマンダーが仲間にならない代わりに「冥術」を入手することができる。このため、プレイヤーは「サラマンダー」と「冥術」のどちらを取るか選択しなければならない。
リメイク版では各クラスごとにアビリティが追加されており、サラマンダーは火系統ダメージ無効化&火地相で回復する「火神の恩寵」を持つ。
コムルーン火山はいつ噴火するかわからない危険な活火山。ある日、魔道士がやってきてその噴火をくいとめようとしてくれる。
これに皇帝が協力する(この場合はコムルーン島を制圧できる)か、もしくは年代が経過する(こちらは制圧状態にならない)は、火口を凍結させて噴火を止めることに成功する……のだが、大自然はそこまで甘くなかった。
凍結させたといってもそれは表面上である。したがって、地下では行き場の無くなったマグマが今まさに噴火しようとしており、これまで溶岩が食い止められた分も含めると噴火した時のエネルギーは膨大なものになる。いくら火炎に強いサラマンダーといえども、今回の噴火が起きればただではすまないだろう。そこで名乗り出たのが、バレンヌの皇帝だった。付近の住民を逃がし、その後の運命を握ることになる。
上記で「冥術の2択」と述べた理由はそこにある。このイベントは、
- 火口の岩を砕く事で、マグマの逃げ場所を作って大噴火を阻止する。
- 時間切れになってしまい、マグマが大噴火を起こす(コムルーンハンマーをもらってから火山に直行せずツキジマに寄り道すると発生)。
と言う2つのルートに分岐するのである。
前者は読んで字の如くであり、無事に大噴火を阻止する事が可能。サラマンダーを仲間にする事が出来る他、コムルーン島を制圧していなければ制圧状態になる。
一方で後者の場合、大噴火のエネルギーによって冥術の魔道書が安置されている海底の島が浮かび上がってくるのである。当然、冥術を手に入れるためには後者のルートを選択しなければならない。
サラマンダーは炎を無効化し、しかも腕力が非常に強く、そのうえ使い勝手の良い斧が得意な重戦士。一方冥術は、オンリーワン的な補助・妨害に長けた特殊な系統の術。
どちらを取るも、プレイヤーの自由である。当然、責任もプレイヤーにある。
噴火を阻止した場合、なぜさっさと逃げずに事態を解決したのかと問われる。その返答に恩を感じた族長から一族を上げて協力を約束される。
なお冥術(大噴火)ルートに向かった場合、このイベントではコムルーン島を制圧出来ないため、あらかじめ火山凍結イベントの方で制圧を行っておく必要がある。
ただし、これによって「火山を凍結させた皇帝も共犯である」と糾弾されてしまい、冥術を手に入れるのと引き換えに、皇帝が裁判を受けて強制的に退位させられると言うイベントが発生する(冥術入手を諦めれば退位は発生しないが、もちろん大損である)。
火山凍結イベントを行っていない場合、強制退位は発生しないが、コムルーン島制圧は出来ない。また、凍結イベントを起こしていない状態で大爆発後に砦に行って魔道士を起こしてしまうと、冥術の魔道書が手に入らなくなるので注意。
冥術はサラマンダー加入不可というデメリットを伴う割には総合的な評価はあまり高くない系統である。しかしシャドウサーバントだけは実用性が抜きん出ており、これのためだけに冥術を選ぶ(=サラマンダーを見捨てる)プレイヤーも少なからず存在する。そしてリマスター版以降では陰陽師(ロマサガ2)の真価を発揮するために選ばれることもあるなど、常に天秤に置かれている存在と言える。
陰陽師の加入条件が変更されて冥術の入手が必須となった。当然、サラマンダーとは二者択一で両立出来ない。
また、その冥術自体の使い勝手も向上している。特に初期バージョンでは、シャドウサーバントを壁と一緒に張ると物理攻撃を受けても分身が消えないバグが有り、非常に強力であった。
Ver.1.0.2でこれは修正されたものの、依然として冥術(というかシャドウサーバント)が強力である事に変わりはない。また、アイテム面においても、サラマンダーの固有装備「赤熱の鱗」より、陰陽師の固有装備「百鬼の腕輪」の方が強い(というかアクセサリなので利便性が高い)。浮遊島の宝箱限定品「火神防御輪」は、良くも悪くも弱体化しているが。
これらの事により、オリジナル版より冥術を入手する価値=サラマンダーを見捨てる価値が高くなってしまっている。特に高難易度「ロマンシング」ではこのシャドウサーバントなしのクリアが極めて難しく、サラマンダーを選ぶのはサラマンシングと呼ばれるようになってしまった。
とはいえ、オリジナル以下なら冥術無しでも特に問題なく、ベリーハードもまあ普通にクリア出来るので、こちらを選んでも特に問題はない。
ストーリーの後味自体は、コムルーン島が壊滅しないこちらのほうが間違いなく良い。イベントクリア後の族長との会話が選択肢形式になり、皇帝が彼らを助けた理由が「誰にだってそういう気分になる時がある」と述べられている。そして族長も「一族を上げて協力を約束する。今、そんな気分になった」と返答するというエモい展開となる。
また冥術ルートの方もオリジナル版と違い、事前にコムルーン島を制圧していても噴火した時点で制圧から外れるようになる、と言うデメリットがある。収入が減るのは後半ではさしたる問題ではないが、制圧地域数に関連した要素の解放が遅れる点に注意。
帝国試験については、コムルーン島の試験はどちらのルートを通ってもイベント終了時に解放される。冥術試験については当然冥術を手に入れないと解放されないが、幸いにしてこちらは大した物が手に入る訳ではないし上位試験の条件にもなっていないので気にしなくて良い。
なお、前述の皇帝が裁判を受けるイベントを最終皇帝で発生させると、専用のフルボイスイベントとなり、強制退位がキャンセルされる。ただし当然、陰陽師の所有陣形は入手できない(加入時に最終皇帝=陰陽師を皇帝にできないので)。
と言うかそもそも本作には周回プレイと引き継ぎ要素が存在するため、単純にどちらのルートも一度は通っておきたい(トロフィーのある機種では特に)。その際、サラマンダーや陰陽師の陣形の習得とアビリティの極意化を忘れないように。
低難度ほどゴリ押しが効き、高難度ほどシャドウサーバントに頼りたくなる事を考えると、1周目にサラマンダー、2周目以降に冥術ルートがお勧めとされる。
もちろん、腕に自信のあるプレイヤーはサラマンシングに挑戦してみるのもいいだろう。
なお、今作ではロックブーケのテンプテーションの範囲が「女性以外」に拡大されたことで、性別不明クラスにも効く様になっている点に注意。
アマゾネスの村への入村に関しては、ネレイドとイーリスが入村可、モール族が入村不可となったのに対し、サラマンダーだけはどうも情報が錯綜しており、「入れた」と言うプレイヤーと「入れない」と言うプレイヤーがいる。「最終皇帝の性別が参照されているらしい」と言う説があるが、詳細は要検証。
原作では進行不可能だった人魚イベントも進行できるようになった。そのため「海中に永住するサラマンダー」というシュールな展開も可能。
なお、他のクラスにも言えるが、今回は皇帝にした際に全てのクラスで陣形が獲得出来るようになっており、サラマンダーは火属性攻撃&耐性強化の「ボルカニックハート」。
また、こちらも他のクラスにも言えるが、固定装備だった赤熱の鱗が外せると言う強化もある。鱗の火属性耐性はサラマンダーのアビリティと被っているので、むしろ積極的に外して他の味方に渡したほうがいい。
しかし鱗を剥がして他人に渡すとは一体……。
このようにコムルーン噴火において以降の戦力と戦術に大きく左右することになった結果、何処かから『今作で最も話題になった種族』と言われてしまうことに。名誉なのか、不名誉なのか…
見捨てずに仲間に加えた場合、エンディングでは特にゲーム中で関わりがないのにサイゴ族と並んで座っているというややシュールな姿を見せる。
原作で存在したアバロン新市街で同居相手になっていた名残りだろうか。
クラス傾向としては、腕力と体力に優れ、魔力平均値も17と戦士タイプとしては高い値を持つ。
サラマンダーの強みはステータス面だけに留まらず、固有装備「赤熱の鱗」の性能も高い。
熱に完全耐性を持ち、火地相でHPを回復、物理防御力も最強防具「竜麟の鎧」に匹敵するなど、固有装備としては強力なものとなっている。
ただし、熱以外の冷・雷・状属性の耐性は低いため、「虹の水環」で補うとよい。
リメイク版では、火属性の完全耐性はアビリティ「火神の恩寵」に依存しており、「赤熱の鱗」は大きく弱体化。火耐性はあるものの完全耐性ではなく、元の魔法防御力が低いため火属性以外に対して脆い。
着脱可能であるが、他のキャラに渡すほどの性能ではなく、帝国開発防具が揃ってくるとお役御免になるだろう。
名前はインドネシアにある火山に由来する。
キャラクター | 腕力 | 器用 | 魔力 | 素早 | 体力 | LP | 初期技能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ケルート | 22 | 10 | 18 | 11 | 20 | 13 | 斧・体術・火 |
タンボラ | 23 | 11 | 19 | 10 | 21 | 12 | 斧・体術・火 |
ガルンガン | 22 | 10 | 18 | 12 | 21 | 11 | 斧・体術・火 |
アウ | 24 | 12 | 17 | 11 | 20 | 14 | 斧・体術・火 |
メラピ | 21 | 11 | 16 | 10 | 22 | 12 | 斧・槍・体術・火 |
アグン | 22 | 10 | 17 | 12 | 21 | 13 | 斧・体術・火 |
ソプタン | 21 | 11 | 19 | 12 | 22 | 11 | 斧・体術・火 |
パパンダヤン | 21 | 10 | 18 | 14 | 21 | 14 | 斧・体術・火 |
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