CV:永井一郎
概要
伯爵を「殿下」と呼び、忠義を尽くしている。
表向きは伯爵の身の回りの世話などを受け持っている執事であるが、実態はカリオストロ公国が持つ裏の顔、ゴート札作りや暗殺を統括しており、特殊暗殺部隊「カゲ」の指揮官も兼任している。カリオストロ公国の警察機関に当たる衛士隊への影響力も強い。
直接の描写は無いが石川五ェ門と渡り合えるほど身体能力が高く、特に重要な任務の場合は、自ら「カゲ」のボディアーマーに身を包んで前線に赴く事もある。小説版においてはある場面でルパンに変装する技術も披露している。
クライマックスで、伯爵の死を悟った時は「これでカリオストロも終わりだ……斬れ」と石川五ェ門に介錯を頼むなど、伯爵への忠誠心は並々ならぬものであった様子(なお、五ェ門は「無益な殺生はせぬ」と一蹴している)。
ちなみに伯爵からの評価は、ジョドーがルパンに翻弄され何度か失態を演じても然程咎める様子が無かった事から、彼への信頼度はかなりのものである事が窺える。
特殊暗殺部隊「カゲ」
各国の諜報機関も恐れる、ジョドーが率いるカリオストロ公国特殊部隊。文字通り影のように集団で現われ、刺突用の鉄の爪、腕部に仕込まれた収納式の刃で標的に襲い掛かる。専ら接近戦用の武器を用いるが、状況によっては銃火器を携行する場合もある。
全員が黒装束の下に装備している衝撃吸収を兼ねた特殊合金製のボディアーマーは、次元大介のコンバットマグナムのほぼ密着状態から発射された弾丸を頭部に受けても傷一つ付かず、後に対抗策として用意した対戦車用ライフルの直撃でも吹き飛ばされるだけで貫通は出来ず、作中では五ェ門の斬鉄剣(かつ最高潮の状態)でのみ破壊可能という非常に強固な代物。
おまけに前述の通りマグナムの接射を頭部に受けてもほぼノーダメージというインチキじみた性能を鑑みると、防弾能力のみならず避弾経始や衝撃吸収能力も驚異的なレベルであると言うほか無い。
参考までに、現実的に考察して頭部にマグナム弾を喰らおうものならば装甲で弾丸は止められても衝撃まではそうそう殺しきれるものではなく、よくて重度の脳震盪や脳機能障害、下手をすると首をへし折られかねない。
同様に、対戦車ライフルを人間ごときが喰らおうものなら、仮に対小銃弾仕様のボディーアーマーを着て防御していたとしても、そのまま貫通して大穴が空くか、衝撃で着弾した部分やその周辺がトマトのように破裂するかのどちらかであり、繰り返すがそれらをほぼ完全に無効化できるカゲたちのボディーアーマーは最早チートレベルのオーパーツであると言っても過言ではない。
結婚式のシーンでは整列したカゲたちが持っていた剣を十字架に見立てて抜き身の刃の部分を持って掲げるという、冷静に考えると危険なことをやっているが、これもボディアーマーを全身に装着しているためだろう。
ちなみに不気味極まる外見に対し、素顔はしょぼくれた中年ハゲのオッサン。正体は劇中で登場した使用人たちである。人は見かけによらないとはこのことか。
なお、バリエーション(?)として、軽装備で水中戦専門の「水カゲ」という一団もいる。
こちらはカリオストロ城の地下迷宮にて、本物の「銀の山羊の指輪」を持つルパン(と、偶然彼と合流した銭形警部)を襲撃するが、そこらへんの死体から拝借した錆びた剣などで簡単に武装しただけの二人に奇襲を受けて返り討ちにされているため、通常の「カゲ」のような異常なまでの防御力は有していない模様。
(なお、こちらの中身は通常のカゲと違い、比較的若い使用人たちである。)
小説版ではSR(フランス軍事情報部)や殺人を専門とするKGB特別局13課よりも優秀という記述がある。またジョドー本人曰くカゲの隊員全員がスイスの生命保険に入っており、隊員が死亡した際には多額の保険金が遺族に支払われる事になっている(ただし、その10%はカゲ組合の組合費として徴収される)。
ゲーム作品『ルパン三世 カリオストロの城 ~再会~』
劇場版の後日談を描いたプレイステーション用ソフト『ルパン三世 カリオストロの城 ~再会~』では、カリオストロ公国の女王になったクラリスに仕えている。彼女によると伯爵の死をきっかけに心を入れ替えたとの事で献身的に働いており、作中での回想シーンでは劇場版ラストで姿を現したローマの街の発掘調査を手掛けるなどもしている。
しかし、実際は伯爵を復活させるべく暗躍しており、その資金繰りのためにゴート札の密造も再開。死者を蘇らせる程の力を持つ「真のゴートの秘宝」を、ある人物と共謀して探し求めている。
ちなみに、劇場版では家族構成といった彼の素性は明らかになっていないが、ゲーム内でのカリオストロ城内の探索時に、アイテムとしてジョドーの家族が写った写真を入手出来る。光の反射などで隠れているために判別は難しいが、写っているのは恐らく若かりし日の彼とその妻子と思われる。
また、シナリオの進め方次第でこの写真をジョドーに返却する事が可能で、この時に珍しくうろたえる彼の姿は一見の価値あり。
余談
ユーザーからは、ルパンを追い詰めた悪役キャラクターの一人であるカリオストロ伯爵の右腕であるため、しばしば伯爵を語る上での要素として取り上げられている。彼自身も劇場版や上述のゲーム作品にて、なかなかの悪役ながら何処かコミカルな姿が散見される個性的なキャラクター性の持ち主であるからか、単独での注目度も高い様子。
また、Googleなどで彼の検索を掛けると、ネタにしやすいためなのか何故か伯爵が彼に掛けた台詞がヒットする。 (「ジョドー、不始末だな」「ジョドーを呼べ!」など)
1982年に発売された小説版ではカーテンの仕立職人の家に生まれ、さらに大学浪人中の息子がいるという独自設定がある(特に後者の設定はジョドーの最後の描写を原作と異ならせるのに関わっている)。