セイヴァー(Fate/EXTRA)
ぶっだ
「――それが、人類が悟りを得て真如へと至る道であるならば。」
「我は衆生を救済すべく、刃(ヴァジュラ)を持ちてそれを導かん」
真名 | 覚者(ブッダ) |
---|---|
クラス | セイヴァー |
性別 | 男性 |
出典 | 史実、仏教 |
地域 | インド |
属性 | 秩序・中立 ※ |
イメージカラー | 緑 |
特技 | 人類救済 |
好きなもの | 修行、対話、入滅 |
嫌いなもの | 毒茸 |
天敵 | 別の救世者 |
ILLUST | ワダアルコ |
CV | 田中秀幸 |
※ 誤植されており秩序・中庸もしくは中立・中庸だと思われる。
※ プロフィールの出典地域は本百科の推測なので注意。
『Fate/EXTRA』に登場するセイヴァークラスのサーヴァント。
ムーンセルの聖杯戦争において、トワイス・H・ピースマンによって召喚された。
聖杯戦争終了後、熾天の玉座にてトワイスと共に主人公を待ち構えた。
早い話が『Fate/EXTRA』におけるラスボスである。
『Last Encore』ではなんと第一話導入部にてセイバーを打ち破る様子が描かれており、宝具から無数の攻撃を展開し、正面からの渾身の一撃を後述するスキル由来と思われる防壁で完全無効するなど終始圧倒して見せた。
真名は作中では明言されておらず、『Fate/EXTRA material』で「覚者(ブッダ)」と確定した。
リアルに誤解が多いが「ブッダ(仏陀)」は個人名ではない。
悟りを開いた者の称号といったもの。
つまり冬木の聖杯戦争におけるアサシンのように「覚者の称号を持つ何者か」であって、個人名までは特定していない。
ただし、容姿やトワイスなどからされる紹介、使用スキルなどから、ほぼ間違いなくインドが生んだ仏教の開祖、『釈迦(ゴータマ・シッダールタ)』であると推察できる。
一人称は「私(わたし)」。
クラス名である「救世者」の他、「覚者」「この世でただひとり、生の苦しみより解脱した解答者」「地上でただ一人、生命の真意に辿り着いたもの」と紹介される。
自らの行いが悪であるとしていたトワイスの計画する世界救済に手を貸していたのは、トワイスの思想に共感したからではなく、トワイスという人間の心の行く末に慈悲を示していたため。
如来(悟りを開いた仏)と違い悟りを開けていない菩薩ですら、太陽系くらいは軽く管理している存在とされるが、サーヴァントとして召喚に応じた為に如来としてのそれ程には力や権限は無い。
ただし、サーヴァントとしても規格外の強さを誇り、キャスターがこれまで戦ってきたサーヴァントとは格が違うと称する。
まず攻撃面は、スキル『カラリパヤット:EX』に裏打ちされた古代インド武術によって近接戦闘では無双を誇り、宝具『転輪聖王』によって遠距離も制圧する。
更に防御面では、『対英雄:B』と、『菩提樹の悟り:EX』を保有する。
つまり、彼が本来即死するダメージを与えてやっと効果がでる上に、それだけの威力をステータスが2ランク下がった状態で弾き出さねばならない、という出鱈目な防御性能を誇る。
また、七欲すら凪のようにいなすとされているため、殺生院キアラの『この世、全ての欲』のような攻撃も、精神干渉を完全無効化する性質上通用しないと思われる。
そして、長期戦にもつれ込むと宝具『一に還る転生』によって勝敗が決する。
このように、人の英霊としての彼も極めて強大なサーヴァントなため、『菩提樹の悟り』を軽減出来るスキル『神性』を持つランサーでも勝てない、と凛も認めている程で、本来サーヴァントは誰も彼には勝てない。
だが彼は主人公との戦いでその力を見せようとしない。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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トワイス | A | A | C | B | B | A++ |
保有スキル
カリスマ(A+) | セイヴァーのクラススキル。軍団を指揮する天性の才能。一国の王でさえBランクで十分と言われている。A+ランクとなると既に魔力・呪いの類。 |
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対英雄(B) | セイヴァーのクラススキル。英雄を相手にした際、そのパラメータをダウンさせる。Bランクの場合、英雄であれば2ランク、反英雄であれば1ランク低下する。通常のサーヴァントでは夜話の語り手が同じスキルを持つ。 |
カラリパヤット(EX) | 古代インド式の武術がスキル化したもの。才覚のみに頼らない、合理的な思想に基づく武術の始祖。傾向として、攻めより守りに長けている。 |
菩提樹の悟り(EX) | 世の理、人の解答に至った覚者だけが纏う守護の力を示すスキル。対粛清防御と呼ばれる『世界を守る証』。EXランクとなると、物理、概念、次元間攻撃等を無条件で自身のHP分削減し、精神干渉は完全に無効化する。スキル『神性』を持つ者は、ある程度このスキルの効果を軽減出来る。 |
天輪聖王(チャクラ・ヴァルティン)
- ランク:不明
- 種別:不明
- レンジ:不明
- 最大捕捉:不明
セイヴァーの小宝具である、相手を倒すための武具。
古代インドでは、理想の王の在り方を『輪(チャクラ≒Circle)を転がす(ヴァルティン≒Volution)』様に例え『転輪聖王』と呼んだ。
本来セイヴァーは徒手空拳で戦うが、この宝具は飛び道具で攻撃を行う。
セイヴァーの背にある曼荼羅のようなこの宝具に順番に7つの光が灯り、全てが揃うと『一に還る転生』が発動する。
字コンテではセイヴァーの上空に展開される7kmの光輪であり、範囲内に光の矢を放つ全天方位型の移動砲台と解説されていた。
チャージすると光の輪は増えて七つ揃い虹を思わせる姿になったりなどの案も考えられていたが、製作コスト面からボツになった。
そのためどこまで当初の設定が反映されているか不明。
ゲーム中の戦闘では7kmの光輪や相手を攻撃し続けるビーム砲台といった要素はない(やろうと思えば出来るのかは不明)が、通常攻撃時や『一に還る転生』発動時にビームが多数放たれたりなど名残と思わしき描写は残っている。
アニメではそれと思わしき光輪が登場し、ゲーム中での曼荼羅とは異なる姿をしている。
また、「聖杯戦争のルールを変えた」「ムーンセルを破壊しようとしている」「『死相(デッド・フェイス)』という強化現象が極稀に発露する様になった」などと唯の攻撃宝具とは思えない作用を及ぼしていた。
その後最終回にて”人類の変革は夢物語”という結論に至ったトワイスの末路を見届け座に帰ったセイヴァーがトワイスの死相に対して残した、「ムーンセル破壊を遂行し、中枢に辿り着こうとする者を自動迎撃する宝具」として登場し、より細かな詳細が判明した。
構造は大輪と小輪とに分かれており、大輪はSE.RA.PHを囲み、破壊しようとしている直径70kmのリングと全宝具の中でもトップクラスの巨大さを誇る。
小輪は熾天の檻だけを囲む直径7㎞のリングと大輪に劣るもこちらも相当な大きさを誇る宝具である。
攻撃方法は侵入者を自動的に攻撃し大量の弾幕を降らせる光弾、敵を自動追尾し撃墜するレーザービーム、そしてそれを放つ砲台にして武の王・転輪聖王が持つとされる七つの具足を模したバンカーバスターの三つに分かれている。
また、ムーンセル中枢へのアクセス自体も物理的に阻害する効果も兼ね備えており、この宝具を止めない限り黒い靄に阻まれ辿り着くことができない。
最後のバンカーバスターは第一話でネロを最終的に絶命させるほどの一撃であり、万全の状態でもネロは受け止めきれず横からの援護射撃でようやくそらす事の出来る程の威力を誇る。
集中攻撃した時の威力はガウェインの真名解放した『転輪する勝利の剣』には劣るものの一時は拮抗する程の威力を誇り、耐久性能もその『転輪する勝利の剣』が直撃して中破するもいまだ健在、ネロの渾身の一撃をさらに加える事でようやく破壊できるほどの頑強さも併せ持つ。
総合的に見ると非常に強力な宝具であることは確かだが、一番の強みはこの宝具が一時的に使用できる類いの宝具ではなく、セイヴァーが戦闘する際には常に展開できると言う点なのは間違いない。
また大輪の方も攻撃手段として使えるのか、アニメ中ではトワイスに貸し与えてる状態だったが本人であるセイヴァーが使用する時と違いがあるのかなどの考察もされており、もしこれらが該当するなら更に性能が上がる可能性すら秘めている宝具である。
なお宝具名は天輪聖王であり元ネタは転輪聖王であるため注意。
彼がこの宝具を持っているのは一つの逸話がある
幼き頃の釈迦、すなわちシッダールタが生誕した後、王である父が国一番の占い師であり仙人であるアシダ仙人を呼び太子の将来を占ってもらおうとした
占いのために太子を見た仙人は途端に涙を流し、何故泣くのか父王が問うと
「彼は将来世界の全てを支配する伝説の転輪聖王となられる可能性を秘めています、しかし一方で真理に目覚め世の人々を救う仏陀(目覚めし人)にもなれるでしょう、私は彼が仏陀と成りし時はもうこの世におられません、仏陀の教えを受けることが叶わぬため悲しくて泣いだのです」
というアシダ仙人の予言から来ている。
一に還る転生(アミタ・アミターバ)
- ランク:EX
- 種別:対人宝具
- レンジ:零
- 最大捕捉:一人
「転輪は時を告げる。あらゆる衆生、あらゆる苦悩は我に還れ。大いなる悟りの下、人類はここに一つとなる。『一に還る転生(アミタ・アミターバ)』」
セイヴァーの大宝具である究極の対個人宝具。
上記の『転輪聖王(チャクラ・ヴァルティン)』の最大展開。
人類創生に匹敵するエネルギーを集中し、解放する。
その時点の人類史の長さや版図の広がり、言い換えれば人口等によって威力が変動するが、何十億人分ものエネルギーを受けるため、理論上これに耐えられる人類は存在しない。
『EXTRA』におけるダメージ値は五十六億七千万(釈迦は五十六億七千万年後に仏陀の座を弥勒に譲ることに由来すると思われる)で、これを上回る威力を持った宝具は存在しない。
ゲーム的には、転輪聖王ダメージ+特殊効果の表記無しでリトライ画面に飛ばされる為、発動した時点でGAME OVERが確定、あらゆるHPも防御も蘇生SKILLも通じない。
ただし、この宝具には発動までに時間を要し、ゲーム的にも相当の時間(14ターン)が必要。
また、人類を救う最終解脱説法なので、人外にあたり、かつ人類の版図を超えた規模の存在が対象となると、無効化はされないが効果が軽減してしまう。
当初の字コンテでは転輪聖王の光輪が合体し高速回転、相手に360度から光の柱が集結しブラックホールのように収束した後大爆発、のような演出が考えられていたがボツになったため、ゲーム中では背後の『転輪聖王』に灯った7つの光から出たエネルギーが上昇し上空の光の渦のようなものと融合、無数のビームを上空から降り注がせた後、対象と光の渦が一つの光の柱で繋がり、その後光の渦から巨大なビームが放射されるといった演出になっている。
生前
三蔵法師の前世の師。西遊記で経典を持たせるものを彼が選んだのが冒険の始まりである。
天竺においていずれ彼女が至るのを待ちながらその冒険を見守る。
『FGO』では彼女に力を貸しているため、宝具演出で登場。
彼女の蘇生の時に力添えをした他、如来としての加護を与えている。
『星の三蔵ちゃん』においては彼女を使いにしていたともされている。
悟りを妨げた宿敵。この邪神の妨害をことごとく退けて彼は菩提樹の下で悟りの道へ至った。
生前において覚者が改心させたとされる鬼神。
Fate/EXTRA
契約したマスター。
彼に従ったのは思想に共感したのではなくその行く末を見守る為に付き添った。
戦争を憎みながら戦争を救済と選んだ彼へ慈悲の心を抱いて。
セイヴァーがトワイスのもとに現れたのは彼が「善悪問わず人類すべてを救済」という思想に目覚めて召喚の資格を満たしたというのもあるが、わざわざ彼一人のために慈悲を示して付き添っていた事実から考えるに、トワイスがどう転んでも悲惨な末路しか迎えられない救われない男だったからという見方もできる。
2016年9月30日に発売のドラマCD版『Fate/EXTRA』第4巻において始めてCVが決定したが、この件について同作の脚本担当の九条氏は自身のtwitterにて、「優しいおじさま声の方にお願いしたいという、武内さん、奈須さんのご希望で、田中秀幸さんにお願いしています」と述べた。
※ 該当ツイートから抜粋。情報出典はこちら。