概要
『バイオハザード4』において、セミオートショットガンを装備した際に、特定の操作をすることでレオンの挙動が約1.5倍速になるバグ。歩き・ダッシュの移動のみならず、武器の連射速度やリロード速度も向上する他、特定のエリアでは壁抜けによるショートカットもできる。しかもバグ技としてはかなり簡単な部類であるため、RTAだけでなく通常プレイでも重宝される裏技となっている。また、今作は複数のゲームハードに移殖・リマスターされているが、なんと全てのプラットフォームで実行可能。次の手順を踏むことで再現できる。
- セミオートショットガンを装備する
- 構えた瞬間、ステータス画面を呼び出す(照準、レーザーポインターが出現する前に切り替われば成功)
- セミオートショットガン以外の武器を装備し、ステータス画面を閉じる
ダメージを受ける、爆風から身を庇う、ドアを開ける(エリアチェンジしないもの)、エリアチェンジする、ムービーシーンが挟まる、回避コマンドで回避する等の行動で元通りになるが、再度同じ手順を踏むことで何度でも再現可能。
副作用としてレオンの壁・床の当たり判定に異常が生じ、以下の場所で壁抜けが可能となる。これによって、一部の場所でエリア外のアイテムを取得したり、エリアをショートカットしたり、ボス戦をスキップしたりできる。
※フレーム数の違いにより一部プラットフォームでは実行できないものもある
- 1-3 農場(裏世界になぜかエイダ編のショットガンが置かれている。レオン編で取るとフリーズの原因になる)
- 2-1 武器商人の隠れ家(見た目が変化する「ショットガン」を取得できる)
- 2-1 滝
- 3-2 地下水路
- 4-2 溶鉱炉(滑車を利用する。エルヒガンテ×2戦をスキップできる)
- 4-3 トロッコ(線路上と空中を歩いてトロッコを丸々スキップできる)
- 4-4 塔最上階(サラザール戦をスキップできる)
- 5-1 埠頭
バグの原因については、セミオートショットガンを構え始めた時に高速化フラグを立て、構え終えた時に高速化フラグを折って元に戻すはずが、構え終わる前にステータス画面を呼び出すことで高速化フラグが折られずに高速状態が維持されてしまうものと考えられている。
現在まで修正されていないのは、修正するコストと修正しないリスクを天秤にかけ、修正しない判断をしたということであろう。こうした事例はIT業界ではそれなりに発生する。
ジェットスキーバグ
更に、このバグを応用することで可能なバグ技に、多くのプレイヤーや視聴者の腹筋を葬ったジェットスキーバグがある。ファイナルチャプターにて、ラスボスであるサドラー撃破後のジェットスキーの前で以下の手順を実行することで再現可能。
- セミショバグ状態にする
- 「調べる」コマンドが出る位置までジェットスキーに近づく
- 「調べる」コマンドを押さないで、ステータス画面を呼び出す
- 「鍵・宝」から「ジェットスキーのカギ」 を選択する
- 選択できて、ジェットスキーに乗れた場合は成功
これを行うことで、跨った姿勢のレオンだけがジェットスキーとアシュリーを置き去りにしてすっ飛んでいくという非常にシュールな光景を見ることができる。
なお続くジェットスキーの場面では高速化が解除されてしまう。
RE:4では……
リメイク版では、バグなので流石にそのまま再現されることはなかった。しかしカプコン公式がこのバグを認識し、明らかにセルフオマージュした要素が存在する。
チャーム「セミオートショットガン」
アタッシュケースに装備することで様々な効果を発揮するチャームの一つに「セミオートショットガン」が存在するがその効果は「走り速度8%UP」。セミオートショットガンと移動速度という組み合わせは明らかにこのバグを知る者しか思いつかない、オマージュしたことが明白な効果である。
レオンのバレットラッシュ
今作でも実装されたザ・マーセナリーズでは、攻撃やメレーによって蓄積されるゲージを消費することで、特殊効果「バレットラッシュ」の発動が可能となっている。バレットラッシュのレオンの効果は「攻撃力・スピードの向上」であり、スピードが上がった際のレオンの挙動がセミショバグを彷彿とさせるものとなっている。