この項目では、ゆっくり実況者「レイえもん」の投稿動画におけるネタについて扱う。
概要
事の始まりはカイロスさんとヘラクロスさんどっちが人気なのか中古ガチャで決定という動画である。
内容はポケモンBWの中古ソフトを10本購入し、その中でカイロスとヘラクロスのどちらが多くゲットされているかを検証するという、通常運転のレイえもんらしいもの。
データ初期化・序盤で投げ売りに始まり、4本目で色違いのハトーボーと遭遇したりしつつ、淡々と開封を進めていく。
そして6本目の「ブラック」の開封にて、運命的な出会いが起こった。
このデータにおける男主人公の名前は「タダシ」。
彼はポケモンリーグまで到達するも、パーティの全体的なレベル不足によりイッシュ四天王に何度も敗れてしまい、所持金を根こそぎむしり取られた挙句に引退を決意することとなってしまった悲しきトレーナーであった。
(レイえもんの解釈では当時小学5年生らしい。)
彼のパーティ構築では本当に殿堂入りができないのか?そう疑問に思ったレイえもんは「タダシの果たせなかったポケモンリーグ制覇を見てみたい」という視聴者の熱い要望もあってか、二週間後ゴールデンウィーク企画として自らがそのデータをプレイしポケモンリーグにリベンジする動画を投稿したのだった。
タダシの手持ち(通称「タダシパ」)でポケモンリーグを攻略するにあたり、レイえもんは「勝ち抜きルール」「使用ポケモンおよび技はタダシが採用していたものをそのまま使用する(レベルアップで習得する技は例外)」「持ち物の所持禁止」「回復アイテムの使用は戦闘勝利後のみ」「ノーレポートで四天王連戦」というルールを課した。
(最初は6戦全てノーレポートのつもりだったが、試合の見映えの関係で四天王連戦とN・ゲーチス戦に分けることになった。)
どのバトルもたった一つの負け筋であっという間に崩れてしまう、ギリギリの戦いであった。
各状況における負け筋は「タダシ君引退ルート」と表現され、全戦通して実に16個もの負け筋を回避するために何度も試行回数を重ねたようだ。
激闘の末ラスボスのゲーチスを下した際は、相棒とも呼べるエンブオーがフィナーレを飾るという熱い展開も相まって、コメントには「レイえもん史上最高傑作」「本当に熱い戦いだった」と絶賛の声が多数届けられた。
10年もの歳月を経て、ポケモントレーナー・タダシの雪辱が遂に果たされたのだった。
手持ちポケモン
開始時Lv48、技構成:つっぱり/かえんほうしゃ/ダメおし/ニトロチャージ
カノコタウンで出会ったポカブから育てあげた、タダシの相棒。
御三家ならではの高火力が売りであり、鈍足をカバーしつつ
先手を取るためのニトロチャージや特性の猛火もフルに活用する。
Lv50で「もろはのずつき」をダメおしと引き換えに習得し、後半戦での最大打点としてその雄姿を見せた。
開始時Lv48、技構成:エレキネット/ふいうち/エレキボール/シグナルビーム
電気石の洞穴のバチュルから育てた、タダシパの切り込み隊長。
パーティ内最速の素早さで先手を取れるのが優秀であり、削り役から止め役まで満遍なく役割をこなせる。
厄介な相手はエレキネットで素早さを下げることで、他のポケモンが先手を取れるようにする起点作りも可能。
開始時Lv46、技構成:なみのり/ちょうおんぱ/ドレインパンチ/だくりゅう
ヤグルマの森郊外のオタマロから育てた、タダシパの秘伝要員その1。
なみのりの火力やドレインパンチでの耐久共に安定しており、特性の毒手による毒の付与やちょうおんぱの混乱自傷、更にはだくりゅうの命中低下でお祈り運ゲーな勝ち筋も作る、いぶし銀な存在である。
- モノズ♂
開始時Lv38、技構成:かみくだく/たたきつける/りゅうのはどう/ふるいたてる
チャンピオンロードで捕獲し、後にサザンドラとなるはずだった存在。
しかし捕獲時からレベルが1つも上がっていないため当然能力は低く、残念ながらパーティ内での役割は皆無に等しい。
(なおBWのレベルバランスではエンディング前にジヘッドに進化させることすら難しい。)
かみくだくを一回入れても返しの攻撃でほぼ確定一発なため、もっぱら犠牲受け出し(クッション)要員である。
600族の卵である為、進化すればエンブオーと並ぶエース要因となっていただけに視聴者からは哀れみの声が上がっている。
髪形繋がりで「モノズケンシ」といじられている。
開始時Lv43、技構成:だましうち/サイコキネシス/ちょうはつ/みらいよち
9番道路のゴチミルから育てた、タダシパのアイドル(♂)。
(揺れる草むらから直接ゴチルゼルが出ることもあるが低確率なため、クイックボール入りであることも踏まえるとゴチミルからの進化で間違いないと思われる。)
技構成の都合上かくとうタイプ以外に打点がなく、残念ながらモノズと同じくクッション役が多め。同タイプ対決でもだましうちは覚えているものの特殊型の物理技なので残念な火力。
かくとうエキスパートのレンブ相手にはケンホロウと並びエース級の活躍を見せたが、N戦以降は力不足と判断されレシラムと交代した。
開始時Lv43、技構成:エアスラッシュ/そらをとぶ/はねやすめ/でんこうせっか
3番道路のマメパトから育てた、タダシパの秘伝要員その2。
序盤鳥として低く見られがちだが、タダシパにおいては意外な働きを見せることが多いダークホース的存在である。
特にそらをとぶはタイムラグを利用して相手のかいふくのくすりを枯らす(通称「タダシシステム」)など、細い活路を見出すことに貢献してくれた。
初期Lv50、技構成:りゅうのいぶき/きりさく/じんつうりき/クロスフレイム
タダシが実機で出会うことの叶わなかった、伝説のポケモン。
特攻種族値150から放たれる、エンブオーのかえんほうしゃを上回るクロスフレイムの突破力が魅力だが、それ以上に対サザンドラにてりゅうのいぶきによるマヒの付与が勝ち筋を繋げる重大な役目を果たした。
(ちなみに一度レシラム抜きでNに挑んだようだが、誰一人ゼクロムに勝てずなぎ倒された模様。)
余談
タダシパの想定以上の反響に味を占めたのか、「タダシパ再現でポケモン剣盾のランクマッチに挑む」「中古のポケモンXYでポストタダシになりうるデータを発掘する」といった動画を投稿して話題を維持した後、「10年前全財産を失い引退したタダシパでアローラ殿堂入りできるのか検証」という企画で再びタダシパにスポットライトを当てることとなった。
ポケモンSMでのポケモンリーグにおける戦いも熾烈を極め、途中小休止的に剣盾ランクマッチの動画を挟みつつも見事完結。またも視聴者に感動を巻き起こす結果となった。
また、バランス型ではあるが常に厳しい戦いを強いられるタダシパでの四天王・ラスボス攻略は常軌を逸する難しさである。
数々のランクバトルを経験してきたレイえもんが(多少の縛りはあるが)かなり苦戦している様子や、本人が推定小5という謎の解釈も相まって、「小学生にはクリア不可能」と称される程。
- かいふくのくすりを使われず、かと言って一発で倒し切れるまでの細かなHP調整
- 命中不安定の技を連続で当てる
- 技威力の乱数ガチャ
- 状態異常のお祈り
など最早運ゲーとも呼べる要素が勢揃いしており、完璧にこなすのは至難の技。これに加えて自分・相手の各手持ちのポジション・能力を完全に理解した上で完璧に立ち回った末に上記の要素をクリアしなければならないので、ガチの廃人でもクリア出来るか怪しい難易度を誇る。実際アローラ編の殿堂入り達成時には「明日死ぬかもしれない」と書かれており、これまでの死闘が運に左右されてきた事がうかがえる。