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概要

ADKが開発し、1996年にNEOGEOアーケードゲームとしてリリースされた対戦型シューティングゲーム

キャラクターデザインは藤ノ宮深森。


対戦型のシューティングゲームは本作以前にも、1979年の『スペースウォー/カメレオンアーミー』(レジャック/開発は現・コナミ)や、1991年の『ファイナルリバース』(東映動画)などがある。

また後年には1999年の『チェンジエアブレード』(サミー)、2005年からの『旋光の輪舞』シリーズ(グレフ)等が存在する。

しかしこれらのいずれもが「互いを直接撃ち合う」システムなのに対し、本作は一線を画したシステムを採用している。


画面を左右二分割し、それぞれが独立したフィールドで縦スクロールのSTGをプレイする。どちらかがミスによりライフを全て失うと勝敗が決する。


自エリアの敵を倒すことで相手フィールドに火の弾のような見た目の敵キャラを送り込むことができる。敵を倒した時の爆風に他の敵を巻き込むことで「連爆」が発生し、さらに多くの火の弾を送り込める。しかし送り込まれた火の弾を逆に連爆に巻き込んでカウンターを仕掛けることもできるため、駆け引きの要素が生まれてくる。


また世界観はファンタジー調で、プレイアブルキャラクター達がコミカルで可愛らしいことも魅力の一つ。

キャラクター達はそれぞれショットの形状・威力や移動速度、キャラ専用攻撃の軌道に違いがある。専用攻撃は相手フィールドに破壊不可能な専用弾を送り込む。


これらの独創的な世界観、そして何より格ゲーが隆盛だった時代とハードにおいてSTGを対戦ゲームとして昇華させた本作は唯一無二のゲームとして高い評価を得ており、当時の隠れた名作の一つである。


続編

本作の評判は悪くなかったものの、その後NEOGEOを有するSNKは業績悪化により2001年に倒産。ADKも2003年に事業を停止した。これにより続編は絶望的かと思われていたが、両社の版権を引き継いだSNKプレイモアから続編にあたる『ティンクルスタースプライツ -La Petite Princesse-』が2005年にPlayStation 2用ソフトとしてリリースされた。


新たな主人公とキャラクター達による新ストーリーが展開するが、ストーリー内には前作のキャラも登場しており、そのうち数名は対戦後にプレイアブルキャラとして使用できるようになる。

画風が大きく変化しているように感じられるが、キャラクターデザインは前作と同じく藤ノ宮深森が担当している。


STGシーンのグラフィックは全て3Dに改められているが、前作のプレイ感覚が忠実に再現されている。

さらに隠しモードとして前作が(当時の社名表記を除いて)そのまま収録されている。


プレイアブルキャラクター

隠しキャラクターも含む


ティンクルスタースプライツ

ティンクルスタースプライツ



なんじゃもんじゃ:上記集合イラスト右上のけむくじゃら

アーサー・シュミット:上記集合イラスト左の男(ヤンヤンとティルの間)

グリフォン、エヴィン、バーン(メヴィウス親衛隊)


※1 セガサターン版専用追加キャラ(イラストは美鈴の方)


ティンクルスタースプライツ -La Petite Princesse-


対応機種

ティンクルスタースプライツ

NEOGEO (MVS / ROM / CD)

セガサターン ドリームキャスト Wiiバーチャルコンソール

Steam アケアカNEOGEO (PlayStation 4 / XboxOne / Nintendo Switch)

PlayStation 2用ソフト / PlayStation 3ゲームアーカイブス『ADK魂』内収録


ティンクルスタースプライツ -La Petite Princesse-

PlayStation 2 PlayStation3用ゲームアーカイブス


余談

開発経緯

本作の企画者は当時ADK社員であったカシオ松下こと松下佳靖(2021年現在はエムツーに在籍)。

社内の企画コンペにおいて、会社からの「対戦モノにしてほしい」というオファーに対して松下が好きなジャンルであるSTGを組み合わせて考え出した。この時上司から「お互いに撃ち合うようなものはダメ」と釘を刺され、咄嗟に「画面を縦に分割して対戦する」という案を出した。これが上司の興味を惹き、本格的に企画が始動。

前代未聞のゲーム性に試行錯誤を重ね、完成版のシステムやプレイフィールに至っている。


参考外部リンク:4Gamer.net - 「ティンクルスタースプライツ」と「ライバル・メガガン」。2つの対戦型シューティングゲームのクリエイターに開発秘話やシューティング愛を語り合ってもらった (2018/11/17)


誤解されやすい点

画面を分割して対戦するという見た目(およびコミカルなビジュアル)から、一部では「本作が落ち物パズル(とりわけ『ぷよぷよ』)のシステムをもとに作られたSTGである」と語られることがある。

しかしこれは上記の開発経緯と全く異なるものであり、松下氏からもはっきりと否定されている(該当ツイート)。


一方でそのビジュアルや世界観については『ぷよぷよ』に限らず『コットン』など複数の作品に影響を受けたと語っている(該当ツイート(1)(2))。


参考外部リンク:ゲーム文化保存研究所「私と『コットン』」


楽曲

空ステージBGM「Love Me」がプレイヤー間で名曲と名高く、メロディー違いバージョンの「Love So」と共に続編『-La Petite Princesse-』にもアレンジされて収録されている。


影響を与えた他作品

東方Projectシリーズの『東方夢時空』『東方花映塚』は本作のシステムをモチーフとしている事がZUN氏のサイトやマニュアルで公言されている。

ただし似ているようで結構違うので注意や慣れは必要。


いへんのことならレイムにおまかせ!……混ぜるな自然


2018年にはカナダのSpacewave Softwareからも本作をリスペクトした対戦型STG『ライバル・メガガン』がリリースされている。


関連タグ

ADK NEOGEO シューティングゲーム


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