概要
『Fate/Grand Order』にNPCとして登場するキャラクター。
イベント『虚数大海戦 イマジナリ・スクランブル』がメイン・インタールード入りした後に追加されたゴッホの2つ目の幕間の物語である『題材と〇〇の問題』にて、8歳の少年の容姿で登場した。
真名
19世紀に実在したオランダ出身の画商、『テオドルス・ヴァン・ゴッホ』。
愛称はテオ。ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの実の弟でもあり、生前には評価されなかった兄の唯一の理解者兼パトロンとして支援し続けた。彼の妻のヨハンナも、ゴッホの絵画を死後に広めた。
作中
微小特異点にてゴッホとカルデアの姿が見えない状態の中、家の庭で遊んでいた。
この時期のゴッホは史実では12歳で寄宿学校に居て、テオとは離れて暮らしていたためまだお互いに密接な関係では無かったと作中では語られている(そもそもテオ以外とは仲が良くなかった)。
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※ 以下、ゴッホの幕間の物語2『題材と〇〇の問題』のネタバレ注意!
幕間の物語のラストにて、シミュレーターにいるテオの姿が現れる。そして、
・・・・
「さいきん、こないなぁ、にいさん。」「……じゃ、そろそろ動こうかな?」と言った。
実は上記のテオの発言を聞いた上で作中の行動を見返すとおかしな所がいくつかある。
- ゴッホは第2臨がかなり目立つ姿のため、シミュレーター内では虚数美術のスキルを用い認識阻害の効果を張っていた。そのためカルデア以外の人間には見えない。
- にもかかわらずテオは「最近兄が来ない」と言っていることから、兄が来ていることを認識していた。
- 前述の通り、史実におけるこの時期ゴッホはテオと離れて暮らしていたので、接点は無く会いに行ける状態でもない。
- そして上記にもある通り、ゴッホの姿は女性で、もし何らかの方法でゴッホの姿が見えていたとしてもゴッホは史実でも『TYPE−MOON』世界でも男性である。女性になっている理由はこちらに譲るが、とにかく、接点もなく死後に男性から女性の姿になっているゴッホを「兄」と認識出来ているのはありえない。
- 「最近来ないな」と言っているテオだが、ゴッホは幕間での問題行動後も、(カルデアからリソースを得るという正規の方法で)度々テオの所に姿を隠して見に行っているため、矛盾が生じる。
これらは一体……何を意味しているのだろうか?
※ 以下、イベント『ミステリーハウス・クラフターズ』の重大なネタバレ注意!
プロフィール
※1:テオ=ツタンカーメン時の属性
※2:このプロフィールは本百科の推測であり公式によるものではないため注意。
真相
本作のテオの正体、それはゴッホをフォーリナーに仕立て上げた外宇宙の邪神(明言はされていないがヴルトゥームか)が霊基のブラックボックス領域に仕込んでいた幻霊にして、バーサーカークラスのサーヴァント。
上記のように、生前と別人の姿になっていたゴッホに言及しなかったのは、そのためであった。
本来の役割は、ゴッホが機能不全を起こした際に呼びかけ邪神側に引き戻すための安全装置であった。だが『虚数大海戦』の経験を経て、ゴッホは邪神の支配から逃れてカルデアに流れ着き、存在意義を失ったテオはゴッホが退去するまで、誰にも存在を認知されないままに彼女の霊基の片隅にあり続けた。しかし、ゴッホの身体であるクリュティエと縁があるアポロンだけはその存在に気付いて、密かにテオとゴッホの繋がりを解除しており、誰にもそれを告げることなく放置していた。
一応の自由と明確な自我を得たテオは、時間をかけて当世やカルデアについて調べ上げ、自身の願いを叶えるため暗躍を開始した。アポロンの試練に耐えて加護や協力を受けると同時に、計画に必要な魔力リソースを少しずつ(馬鹿騒ぎ……もとい、トンチキイベントの合間に)収集していたのだが、先述の幕間でゴッホと出会ってしまったことから、企ての露見を予測し収集を切り上げる。
このテオは邪神の生前の経歴や心情を無視した雑な改造やバーサーカーの狂化も相まって、願いや行動原理が捻じ曲がり易くなっており、今回は大好きだった兄が「自分に何も言わず勝手に死んだ」ことに対する慟哭や恨みが増大してしまい、兄が歴史に残した痕跡を消し去ろうと暗躍を始めた。主人公も「怒る理由を探して怒ってた」と感じている。
そして、作った特異点を用いてイベント『ミステリーハウス・クラフターズ』における事件を引き起こして、ダイダロスらを陰で操る真の黒幕「画商」として、ゴッホ、及びカルデア陣営と相対した。
人物
一人称は「ぼく」。
劇中では改造で精神面が変質してしまっているので、本当の人物像は分かりづらいが、少なくとも根っからの商人気質で、人を人間たらしめる約束事や「契約」を大事にしているのは確かな模様。
平時は控えめだが、執念深くて根に持ちやすく、感情が昂るとマシンガンの如く喋り倒す情調不安定さなどは兄弟そっくりで、ゴッホの反応からするに少なくともここは生前からの素である模様。
能力
生前は戦闘とは無縁な一介の画商、それも幻霊であるため、テオ個人の戦闘能力は皆無である。
しかし根っからの商人気質な事もあって、計画立案・準備に関してはかなり用意周到であった。
作中では、特異点の性質やアポロンの「疫病を司る神」としての権能を借りたテオ=アポロンとして死霊達を操り、果てはツタンカーメンの霊基を乗っ取ったテオ=ツタンカーメンへと変貌した。
余談
史実の来歴及び本作では、兄のゴッホに振り回された感の強い彼だが、ゴーギャンにゴッホと一緒に「黄色い家」に住んでくれと頼み込んだのはテオであり、彼自身もどこかズレたところがある。
そして、自身の息子に対して実兄と全く同じ名前(作中では、ゴッホと区別するためにミドルネームの「ウィレム」で呼ばれている)を付けているので、史実からして相当なブラコンだと言える。
多くのプレイヤーが再登場するとしても(あるとされている)オーディール・コールのフォーリナー章で登場すると予想されており、この登場に驚いたユーザーは極めて多い。