「ワイのどこが火星人や!!!」
概要
2005年に欧米諸国で発売された原作ゲーム『Destroy all humans!!』(PS2/Xbox専用3Dアクションゲーム)はその物騒なタイトルからも分かる通り、宇宙人のクリプト137(CV:山口勝平)が兄の復讐の為に地球を破壊しまくり、目についた地球人を片っ端から殺戮する…という身も蓋もない内容であり、現在までに4作目までが発売されている(日本未発売)。
これを日本に持ち込んだ際、その内容からNGを喰らってしまったのだが、だったら意図的にバカゲーにしてしまおうということで、残虐描写をカットし台詞に出鱈目な訳を付けることで全く別のゲーム『デストロイオールヒューマンズ!』は完成した。
訳を手掛けたのは山本弘を始めとすると学会の面々であり、古今東西のありとあらゆるネタからパロディを入れまくり、もはや原作と同じなのは絵と効果音だけという始末である。
日本版OPは「馬鹿がUFOでやって来る」という挑戦的なタイトルであり、影絵や曲調は某光の巨人の次男と三男の丸パクリ、歌詞は原作ガン無視のあまり主人公役の山口勝平が歌の途中で突っ込みを入れる、挙句の果てにOPの影絵が途中でネタ切れしてゲーム本編に全く関係の無い影絵で尺を稼ぐという完璧なバカを体現している。
(日本版の)あらすじ
時は1957年。地球に生物の調査に来た宇宙人・クリプト136は、円盤事故によりアメリカ軍に捕まってしまった。136の弟・137は兄を救うため、地球に降り立つ。そこで2本足のバカっぽい知的生命体(要するに地球人)を見つけた137は、母星からの命令により、彼らの脳からエンドルフィンを奪い取る任務を受ける。
かくしてクリプト137の大冒険が始まった。
リメイク版
……しかし、2020年7月にはPS4/XboxONE/Windows(Steam)で、翌年の8月にはNintendoSwitchでリメイク版が発売された。情勢が当時と異なることもあってかゴア表現もそのまま入った本来の残虐ゲームとしての発売であり、それに伴い日本のレーティングはCERO:Z(18歳以上のみ対象)扱いとなっている。
オリジナル版のリメイクということで、本作ではPS2日本語版にあった悪ノリ超訳は一切収録されていない。(字幕とUIは日本語対応。当然ながら翻訳も原作に合わせてし直されている。)
これにガッカリする日本国内のファンは結構多いが、だからといって「オリジナル版のリメイクは全くの無価値」ではない。リメイクに当たって、グラフィックの進化や操作関連のシステムが現代向けに調整され、更にオリジナル版未収録のミッションも追加されている。言うなれば「真のデストロイオールヒューマンズ!もといDestroy All Humans!を日本で正式にプレイ出来る」、「真のクリプトの姿を見ることが出来る」というものである。
ちなみにTHQ Nordic Japanの公式ツイッターで公開されている日本語版スペシャル映像ではPS2日本語版でクリプトを演じた山口勝平氏が「本来の姿である悪の宇宙人・クリプト」として再び出演し、PS2日本語版の内容を偽物呼ばわりするという内容になっている。尚、この動画を作成したのはPS2日本語版のプロデューサーであった元セガの小堤正人氏。
なお、このリメイク版のセールスも好評だったのか、2021年9月にTHQ Nordicから2作目のリメイクとなる『Destroy All Humans! 2:Reprobed』の制作が発表され、2022年8月30日にPS5/XSX/Win版が発売された(日本語版は時差の関係で8月31日発売)。尚、オリジナル版の「2」は日本で発売されていなかったこともあり、今回のリメイク版が初の日本語版となっている。
関連項目
牛沢:2020年3月(リメイク版発売前)に日本版でゲーム実況を行う。本人曰くこの実況が縁で翻訳者の1人(山本弘?)と知り合いになったらしい。