TAO道
たお
示申ぴのペールに つつまれた せいめいのたんじょう。
一つぷの いのちが そうだいな あいをいだいて うぷごえをあげる。
あらたなるたぴだちが はじまるしゅんかん。
わすれさられた しんじつのとぴらが ときはなたれようとしている。
それは・・・ たましいにきざまれた ひとすじの みちしるぺだった・・・
1989年12月1日に発売されたファミコン専用アドベンチャー+ロールプレイングゲーム。
パッケージ表記は『究極の世紀末ロープレTAO-道-』で、発売元は『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』のバップ。
当時話題になっていたノストラダムスの大予言を元にした、1999年8月18日のグランドクロスに降臨した魔王により荒廃してしまったという世紀末の世界を舞台にした、オカルト色が非常に強い独特な作品である。
20世紀末、文明の発展はかつてない自然破壊を引き起こし、異常気象・怪奇現象が世界中で起こり始めた。
世界の終りにおびえる人々は神に救いを求め、宗教を心のよりどころに暮らしていた。
そんなある日、主人公が住むアンゴルモアの村に真っ赤な隕石が落ち、さらに異常な事件が起きるようになり世界は荒廃していった。
その隕石には永遠の不老不死を授けるという「三宝」を狙う魔界の帝王「ヒスター」が宿っていたのだ。
主人公である「あなた」は、村の外にあるケモノみちで困っていた寺院に行きたいという老婆を助ける。
しかし、その老婆の正体はヒスターの手先の魔物であり、寺院で祀られていた経典を盗んでしまう。
あなたは大僧正から経典を取り戻し、宇宙の真理を授ける八卦を集めることを命じられ、
なか゛いたひ゛か゛はし゛まる・・
独特なのはストーリー展開だけではなく
- まるでガロ系のような独特のキャラクターデザイン(主人公の母親に妙なベクトルで力が入っている どうしてこうなったのか不明のキャラデザイン)
- 電波がかったお使いイベントが多いシナリオ(独特のセリフ回し 既存宗教に喧嘩を売っているような描写)
- 漢字一文字で表現されたコマンド(「言」が会話 「観」が調べる 「闘」が戦闘など)
- 恐竜(列車)に乗って街から街へ移動(有料 地上と空中の翼竜(ヘリコプター)によるものがある)
- 戦闘は連打して敵の体力を削るという形式(Aで攻撃 Bでアイテム使用)
- 敵味方とも口上をあげての戦闘(主人公は装備武器によって変わる)
- 戦闘で負けてしまってもチャンスがあればコンテニュー可能(回数制でお金で増やすことができる なくなっても所持金半分でスタート地点から再開可)
- 本来ならば地獄行きのところ閻魔によって特例で即時転生させられる
など突っ込みどころが多いゲームである。
しかし
- 敵がアニメーションするなど、何気にレベルが高いグラフィック
- 電波曲もあるものの、良曲ぞろいのミュージック(一番聴くフィールド曲 勇ましいラストダンジョン曲等)
- ラストバトルでの普通に燃える演出(良デザインの四天王との連戦 3段階に変身するラスボス等)
など評価すべき部分もある怪作である。
開発(プログラミング)は後に任天堂でいくつもの良作を開発することになるパックスソフトニカ。
特に今なお不朽の名作として人気が高い『MOTHER』とは、開発時期や発売日の近さからネタにされやすい。
宗教観が強い作風は、方向性を違えた『女神転生』とも評される。なお登場人物のグラフィックは初代『女神転生』とどことなく似ている。
エンディングで登場する人物を蒋介石と勘違いした者もいたが、別な人物である。
エンディングの演出を見てTV版『新世紀エヴァンゲリオン』の最終回や、『うる星やつら』で押井守が暴走し局側に怒られたという問題作・101話「みじめ! 愛とさすらいの母!?」を連想した者もいる。
現在の社会情勢や倫理観では、発売することはもちろん配信も不可能な内容であるといわれるが、何故このゲームをバップが発売したかは謎である。
OPとED以外ふざけた部分が多いのは、開発者側がテーマがテーマなだけに市場に出るものとして真面目にとらえられすぎないように行った措置であるといわれている。