概要
生物が幼生の特徴を残したまま、性的および精神的に成熟する事。または、そうした種族。幼形(幼体)成熟、とも称する。外見の性徴発達がないまま精神的に成熟した者やそうした種族を指す。
なお「幼生固定」や「幼生期間の長い長命種」とは異なる。幼生固定は人為的な操作が加わり、長命種は成長のスパンが違うだけで時間をかければ身体が成熟するため。
また元が「生物」に対する用語なので、神や妖怪など生物的な成長をしない存在には使われない(これはあくまで「傾向」なので例外あり)。
似た概念として幼形進化があるが、ネオテニーは幼形退化も含む(何を基準に「進化・退化」を定義するのかで話が違ってくるが)ため、それらを含めたより大きなくくりと言える。
ネオテニーの動物
- マルクチサラマンダー科やホライモリ等の一部有尾目
- 猫
- ミノガの♀
- 一部ホタルの♀
- ヒトも類人猿(チンパンジー)のネオテニーではないかという説(1920年、L・ボルクが発表)があるが、これについては賛否が分かれている。
- (番外)タマバエという昆虫はある条件下では幼虫のまま子供を作り、体内から子供が母幼虫の体を食い破って出てくる。条件次第ではその子供も体内に子供を宿している。また、ワタムシの仲間もロリ妊婦を体内に宿したロリ妊婦を体内にryロリ妊婦が出産する。
創作上のネオテニー
生物学上の用語であるためSFやファンタジーで人間に当てはめた作品がある。
扱われ方は作品によって様々だが、傾向として「ネオテニーと成長人類と価値観の相違」がテーマになる事も多い。
特にネオテニー種族を宇宙人や異次元人とされる場合、確実に技術や知性・能力は地球人類よりも上の進化種族として扱われる事が多く、物語の内容では「地球人の常識」である「(外見上の)子どもは守られうるべきもの」という価値観が壊れる事でそれに伴うギャップやカルチャーショックを描く傾向がある。