概要
元はレッドニトロが星を熟成させる過程でストレスを与える為に使役していた益獣と呼ばれる魔獣達の一体であり、『碌に搾取も出来ない使えない魔獣』『チビ』と嘲笑われていた。
ある時、搾取が終わった時に益獣の回収が行われたが、姿が見えないネオをニトロ達は「その内星の獣に逆に食われちまうだろう」と置き去りにしていってしまう。その際、ニトロの一体が「あんな奴元々いたっけ?」と発言しており、レッドニトロにとってもいつの間にかいた存在であるらしい。
結果、ニトロの監視から逃れ、箍が外れたネオはそのドス黒い食欲を剥き出しにする。益獣としての経験から生物の旨味が最もふき出す瞬間は『死ぬ時』だと知っており、またネオは死の絶望から脳がフル回転で快楽物質を作り出す味が好みだった。
ありとあらゆる方法で獲物に恐怖と絶望を与えてから食すというどこまでもドス黒い食癖を持ったネオは最早害獣以外の何者でもなく、木星並の大きさを持った肥沃な星を僅か一ヶ月で食い尽くし、更に生物が存在する肥沃な星を片っ端から絶滅させていく。
時には優秀な戦闘種族に敗れる、超新星爆発に巻き込まれる等の理由によって死んでいたが、その度に復活を繰り返し、多くの食材を貪っていた。
ネオに食われたグルメ細胞は質量保存の法則を無視して消滅し、本来不死身と言われるグルメ細胞の悪魔でさえ復活できなくなる。
そして時が経ち、アカシアの細胞に宿るネオはまだ見ぬ食材や味の存在を彼に囁き、その食欲を暴走させる……。
性格
恐怖と絶望、そして悲鳴の味が好みであり、またそれを楽しんでいるかの様な場面が多く、一見すると正に悪魔の様に思えるが、ネオ自体は至って純粋に美味しい物を一番美味しい状態でたくさん食べたいだけであり、恐怖と絶望を与えるのはネオからしてみれば文字通り料理と言える。
実際人間も家畜に対して似たようなことをやっており、人のことを言えた義理ではない。
例えば食用牛の生育には、可能な限り運動させず脂肪分を蓄えられるような餌ばかりを与えて肥えさせる事で霜降りやサシを増やし、肉の質と可食部を増やす「肥育」という手段が取られるが、このように育てられた牛は慢性的な超肥満体という非常に不健康な状態を強要される。
また、偏った食生活と運動不足によりほぼ確実に慢性的なビタミン欠乏症を患い、定期的なビタミン注射がなければショック症状を起こして痙攣し悶え苦しむこととなる(このビタミン注射もあくまで限界ギリギリ最低限のものである。理由としてはビタミンが充分にあると肉にサシが入らなくなり、美味い肉とは言えなくなってしまうため。
しかし、かといって欠乏症のまま放置すると過剰なストレスで肉の質が悪くなるため注射で無理矢理延命しているのが実情である)が、これを「残酷」と知ったような口を聞ける人間はそう多くないだろう。
更にいうなら作中でも似た様なことをやっている例がある。
それは「ビックリアップル」である、意思がある存在を散々脅かしたり脅し付けて味を高めるというのは相手が人面林檎で、ビックリアップル側の反応が反応だからコミカルになるだけで、相手が人間ならとんだ外道行為にしか見えないだろう。
上述の楽しんでいる様子も、人間に置き換えてみれば『お腹が空いている時に美味しそうな肉が目の前で焼けている』に等しく、自分の故郷とも言える青い宇宙を壊滅状態に追いやられたブルーニトロのペアも「ネオが過去に行ったことは悪事でも何でもない。ただの食事だ」と語っている。
またジジから説明を受けた四天王、愛丸、小松もネオの行いを聞いても、サニーはいつも通り気色悪がっていたが、ココは悲鳴で旨味が増すという点に驚き、ゼブラは「生物として至極真っ当」と意に介さず、愛丸は「とにかくお腹が空いてるやつというのはわかった」とグルメ騎士にはわからないやつと評し、小松は「ネオは本当に満足できる料理を食べたことがないのかもしれない」と考え、(ジジ曰く)「まるでピクニックに行くかのような呑気なリアクション」をするに留まっていた。
分裂体
身体の一部だけでも捕獲レベル4000台の猛獣を食い尽くす程の強さだが、八王には及ばない。
作中では地球のそれぞれのフルコースを食すためにグルメ界の各エリアに発射された。
- エリア8
不気味な笑みを浮かべている。馬王ヘラクレスと対峙し相手に合わせて巨大化したが、むしろ的が大きくなっただけで馬王の息で跡形も無く吹き飛ばされる。(なお、この息は地球をぶち抜いて宇宙まで飛んでいった)
- エリア7
三つの眼と額の触覚が特徴。通称「A」。噛み砕き、吸い込み、切り裂き、溶かすといったあらゆる捕食法を持ちその場にいた猿達を食べ尽くすも、猿王バンビーナにとっては遊び相手でしかなく、毛皮すら脱がないままボコボコにされ続け、肉片と化し馬王の息の巻き添えを喰らう。(猿王はその消滅を惜しんだが、まだ自分の遊び相手がいる事を喜んだ)
- エリア6
手足が無く、後頭部に無数の触手が生えている。アナザを追ってブラックトライアングルに着水するも鯨王ムーンに一瞬で吸い込まれる。
その後は魂の世界でドン・スライムに目撃された。
- エリア5
縦長の鼻と頭部のトサカ状の鰭が特徴。鹿王スカイディアの角の森に降り立ち、猛獣を100頭以上食い荒らしたため鹿王の怒りを買い、逆転裏の世界(通常裏の世界は元の世界より時間経過が遅いが、この空間は一瞬で数億年過ぎる)に飛ばされ、訳もわからないまま一瞬で絶命させられる。
- エリア4
ブタ鼻とハの字を描いた眼が特徴。蛇王マザースネークの頭部を見たことで飲み込まれ、それに気づかず体内にあった花畑を貪り食うも、行き着くところはその溶けかけの宇宙食材と同じであり消化された。せっかくなので溶ける感覚を味わいながら死んだとか。
- エリア3
ハの字の黒眼と縦長に開いた細い口が特徴で、六枚の翼を生やして飛行する。烏王エンペラークロウの影に入るまいとしたものの、烏王の口から出した光球で出来た影によって思考と共に消滅させられる。
- エリア2
縦長の鼻と縦に並んだ3対の眼、後頭部に生えた無数の触手が特徴。トリコ&スタージュン対狼王ギネスの対決に乱入し、トリコとスターの攻撃をものともしなかったが、狼王ギネスの前に為す術なく敗れ去る。
- エリア1
最初に登場。ヘビガエルのような顔で、捕獲レベル3980のレオタイガーをたいらげ次郎と交戦。
次郎曰く「まるで巨大な惑星の自転」並のエネルギーを持つが、彼のビッグバンで宇宙まで殴り飛ばされる。
※この先、ネタバレ注意
GOD編にて、アカシアがGODを食べることにより分離し、八王たちを一掃するも、センターを食べたアカシアに取り込まれてしまう。
その後ペアによりネオの苦手な味が「怒り」であることが判明。元々そのことに気づきペアに教えたのはアカシアであり、あくまで純粋に食事がしたいだけのネオに相手が怒りを覚えない事を危惧したアカシアは、自ら悪役を演じる事となった。
結果、醜悪極まりない姿や言動を意図的に見せつけまくったアカシアに、トリコは幻滅混じりの義憤を燃やす事になり、それでもネオ自身に直接怒る形ではなかったため、ペアのテイストチェンジによる洗脳まがいの調理で無理矢理怒りを湧き立たせている。
また、ネオに食われたものは消滅するわけではなく、魂の世界に存在するネオの胃袋とも言える場所に溜め込まれていた。(つまり、「ネオに喰われると復活出来ず死ぬ」のではなく厳密には「始めから誰一人真の意味では死んでいなかったので復活出来なかった」ということになる)
それを知ったトリコの「怒りのフルコース」によりアカシアは限界を迎え絶命、ネオが今まで食べてきた食料が何日もかけて吐き出され、全て吐き出したころにはネオは益獣時の元の姿に戻っていた。
そしてアカシアの最期の頼みを聞き受けたトリコから食べ物を分け与えられた。それは初めての経験であったが、ネオは嬉しそうにトリコからもらった食べ物を食べたのであった。
因みに、トリコはネオの一部を食べた後にネオをフルコースの肉料理に加えると発言していたが、これはかつてネオが食べた食材「完象ーエンドマンモスー」の旨みがネオの体ににじみ出ていただけに過ぎなかった。
ネオが食材を吐き出している途中に発見され、トリコの最後のフルコースに加えられた。
後になんとトリコとリンの結婚式に、きっちり正装して出席。
以前のような無差別の捕食を行っていないことから「誰かと分かち合って食べる」事で少量の食事でも満腹になれるようになったのだろう。
エンドマンモスのステーキが振る舞われた際には「ラスボス」と称されて照れていた。割と楽しくやっていけそうである。
何故かターバンを巻いているが、おそらく美食屋をやっていたころのアカシアの真似、立派な美食屋になれる事を願うばかりである
関連タグ
哀しき悪役:一人孤独に食事するしか無く、星に恐怖とストレスを与える役目を持たされた益獣であるがゆえに恐怖と絶望の味しか知らず、その食の衝動を抑える事も、満足出来る味に出会うことも出来なかった故に暴飲暴食に走り、その行いのせいで全てに否定され、アカシアの策によって救われるまで走り続けるしかなかった存在。
過食症:ある意味ではこれに近い。