曖昧さ回避
- ソロモン72柱の悪魔。
- 『メギド72』の登場人物。→フルカス(メギド72)
概要
ソロモン72柱の悪魔の1人で、20の軍団を率いる地獄の騎士。アーサー・E・ウェイト編『儀式魔術の書』では公爵となっている。
『ゴエティア』では50番目、『悪魔の偽王国』では39番目に記載される。
『ゴエティア』『悪魔の偽王国』に記載された悪魔のなかで騎士爵を持つのは彼だけである。
名前の語源をラテン語のfurca(「フォーク」「絞首台」「カニの爪」)とする説もあるが、ギリシャ語でまんま馬の意味を持つ名を持つイポスに馬要素ゼロという例もあるためただの偶然かも知れない。
コラン・ド・プランシーの『地獄の辞典』ではフォルカス(Forcas)という項目名で解説されており、フルカスが別名扱い。語感が似てるせいかフォラスの『悪魔の偽王国』での表記「フォーラス(Forras)」を別名に加えている。そもそも「フォルカス」は『悪魔の偽王国』でフォーラス(フォラス)の別名として挙げられているものである。ついでにフォラスの爵位である総裁の肩書きも加えられ、雄弁にさせる等の職能もごちゃ混ぜにされている。
大変ややこしいが、第六版では明確にフルカスを描いた挿絵が加えられている。
召喚者の前に青ざめた馬に乗った、白髪で長いあごひげの残忍そうな老人の姿で現れる。手には鋭い武器を持つ。『悪魔の偽王国』を英訳したレジナルド・スコットは「鋭い武器」の後に(ダーツあるいは槍)と補っている(原文にあり「武器」と訳されたtelumには「槍」「矢」の意味もある)。哲学や修辞学、論理学、天文学、占星術、カイロマンシー(手相占い)などを教えるという。厳つく攻撃的な姿をしているが、戦闘系の職能を持たない博識系の悪魔となっている。
「ラッド博士のゴエティア」によると、彼に対抗する天使の名はダニエル(Daniel)。なお、旧約聖書には同名の預言者が登場している。