概要
プリキュアシリーズで時々登場するポンコツプリキュア。ここ数年登場しなくなっていたのだが……。
『スター☆トゥインクルプリキュア』第13話で事件は起きた。
観星中学校に通うことになったオヨルン(羽衣ララ)は転入初日、AI無しで学校生活を送ろうとした結果、2桁の計算が出来なかったり、掃除で水を床にまき散らしてからモップをかけたりと、その行動はこの中学校のクラスメートの目から見れば仰天ものであった。
これが同じ環境で育った者なら見事なポンコツっぷりを晒すことになっただけなのだが、ララの場合は異国どころか異星で育ってきたのだから、文化も生活習慣も全く異なる地球の流儀に馴染みがないのは当然のことである。
初めて異国で暮らすことになったらどうなるのかを想像してみればわかるだろうが、異星なのだからその比ではない。彼女自身、転校初日のこれらの行動がもとかなり落ち込み、翌日はAIに頼って学校に適応しようとした結果、むしろ不自然な振る舞いを見せることになった。
そしてひかるらプリキュア仲間の励ましを受け、クラスメートたちも温かく受け入れてくれたことで、彼女らしく振舞いながら地球の学校生活に馴染んでいく決意を固めたのである。
また29話で惑星サマーンでも最低ランクであるランク8の調査員と、故郷でも落ちこぼれであると判明した……
……のだが、ノットレイダーの襲撃やアイワーンのハッキングによりマザーAIが乗っ取られ、AIや機械の乗り物に依存していたサマーン人は混乱に巻き込まれ右往左往し、足腰が弱くて満足に走ることすらままならないい有様だったことを考慮すると、寧ろAIに対する依存度が高すぎる一般的なサマーン星人の方が咄嗟の判断力や運動能力の面では問題がありすぎるという見方もできる。この事態を打開したのは落ちこぼれの烙印を押されていたが足腰は丈夫で色々考えることが出来るララとそのパートナーのAIであり、エリートや落ちこぼれという概念が特定の価値に依存した判断であったことを示した。
こうした経緯を鑑みても、ララが十分に地球での生活に馴染むまで、彼女の挙動をただネタにするのではなく、温かく見守っていくことが視聴者にも求められているといえる。
もとより本作のテーマの一つが「多様な価値観を受け入れていく」ことにあるのだから……。
関連タグ
ポンコツまこぴー、ポンコツいおな、ポンコツ姫(一部)、ポンコツリコピー:ポンコツプリキュアの先輩たち。