概要
CV:豊口めぐみ
北極ミールに属するマスター型フェストゥム。名前は公式での便宜上のもので、劇中でその名前で呼ばれたことはない。
過去に同化した人間である真壁紅音の姿をしている。
人類を知る為に人類軍モルドヴァ基地に潜入して、職員として振る舞っている。
そして紅音の旧い知人であり、彼女の思想を受け継いでフェストゥムとの共存の道を模索していた日野洋治に、人類を学習したいという意を汲まれて、正体を知られた上で匿われていた。
フェストゥムとしての本来の姿
来歴
1期
用済みとなった基地がフェストゥムの襲撃を受ける中、洋治から彼の開発したファフナー・ザルヴァートル・モデル「マークザイン」を、基地に囚われている紅音の息子・真壁一騎に届けてくれと頼まれる。
この時、敵中に孤立する洋治の命を案じるかのような素振りを見せ、一騎と共に運ばれた瀬戸内海ミール(ザインに移植されたマークエルフのコア)の影響かと喜ばれた。
しかし、彼女は「我々」から「私」に分岐しつつある自分の存在が北極ミールに許容されないと察しており、事実同胞のイドゥンに追い詰められていた一騎をザインで助けた後、彼の目の前でイドゥンに喰われてしまう。
ところが、彼女という分岐は遂にミールと拮抗し、その後は再び存在を得て、絶望に飲まれかけていた竜宮島へ向かう。
紅音の名でアルヴィス司令にして彼女の夫である真壁史彦を呼び出し、北極に囚われている自身のコアの救出を依頼する。この際に紅音の記憶に導かれて、生前の彼女が好きだった「ひとり山」に現れており、記憶という概念についても理解していた。
会話の中で、かつて史彦を庇った紅音が自ら同化を望んだと告げて、激した彼に1度は銃を向けられるが、紅音は実はフェストゥムを本質的に理解しようとして、最後は自ら同化を受け入れた最初の人類であり、その結果として彼女の意思が今なおフェストゥムに響き続け、フェストゥムに時間と存在という概念を与え、一つの共鳴核を形成してそれが自身のコアとなったと明かす。
さらにそのコアが長い年月をかけてミールから情報を引き出した結果、洋治の設計思想に基づくファフナーの改良データやファフナーパイロット達の同化現象の緩和を始めとしたフェストゥムとの共存に繋がる膨大なデータを収集・蓄積している事を告げ、さらにマークニヒトに同化された皆城総士がまだ消されておらず、捕らえられている事を明かした。
そしてパイロット達の命を救う為にその膨大なデータの一部を提供する。この際にデータという概念が情報という概念に通じている事も理解したと思われる。
あくまでも島のためにと強調した上で請け負った史彦から、紅音と名乗った理由を尋ねられる。その問いに対して「お前に伝えたかったからだ。ありがとう、史彦。一騎を育ててくれて」と紅音として答えを返し、フェストゥムとしての肢体に戻り、同じくフェストゥムとしての体に戻った春日井甲洋と共に島の周囲の敵を追い払った。
そして北極での第1次蒼穹作戦(人類軍で言う「ヘブンズドア作戦」)ではコアの元まで辿り着いた一騎のマークザインにコアが同化することで、それら膨大なデータを竜宮島にもたらし、さらに総士のいる場所まで一騎達を導いた。
劇場版
北極での戦いの後も、完全に「個」を与えられた事でコアを失ってなお存在を保っていたが、自身は既に役目を終えたと判断していた。
ところが、人類と直接接触して対話をしたフェストゥム=人類との戦い方を知っている存在として、空母ボレアリオスのミールの中に囚われていた。
しかし、第2次蒼穹作戦中にその混乱に乗じて脱出し、再度竜宮島へ向かう。
そして成長期と敵襲が重なり不安定な状態だった島の幼い2代目コアを母親のように包み込み、彼女の負荷を自身が肩代わりすることで彼女を守る。
最後は紅音の記憶から、この島が自身が帰る場所であると認識している事を告げて、島へと還っていった。
クレジットでは、「真壁紅音」と表記されている。