概要
2015年2月15日に角川つばさ文庫より発売された、ゲーム『星のカービィ』4作目のノベライズ作品。執筆は高瀬美恵、絵は苅野タウ・ぽとが担当している。
あらすじ
ケーキ作りで有名なシフォン星という星へ向かおうとしていたメタナイトは、とある用事のため、カービィたちのすむプププランドに立ち寄っていた。 しかしそのころ、シフォン星ではマローナ姫が行方不明になる事件が起こっていて!? カービィ、デデデ大王たちとともに、急いでシフォン星へと向かうメタナイト。だけど、たどりついた先では意外な展開が待っていて……!!(角川つばさ文庫より転載)
登場人物
【注意】以下の内容は物語の核心的な部分には触れていませんが、少しでもネタバレが嫌な人はブラウザバックしてください。
オリジナル
シフォン星の王女。
ガリック男爵に操られて、国王のレシピブックを盗み、ケーキ屋やケーキ工場を破壊しようとする。ケーキ屋でケーキを投げまくって店内を滅茶苦茶にしたが、メタナイトから説得されることで正気に戻る。母親のように立派な人物になってほしいというプレッシャーを背負うことになり、そこをガリック男爵に目をつけられてしまう。
物語後半では操りが効かなくなり、父のメレンゲール十三世の暗殺計画を知ったため、ガリック男爵を妨害する。
正体のわからない、謎の紳士で泥棒。
赤い光を見た者に憎しみを植え付け操ることの出来る宝石「マリス・ストーン」を持ち、過去にブレイドナイトとソードナイトを操り、宝剣ギャラクシアを奪った張本人。国宝のレシピブックを盗み、シフォン星の王座も狙った。ベルトにナイフを装備しており、それを複数投げて攻撃する。操った部下に対しても、なんの思いも抱かずに見捨てる冷酷な性格。因みにカービィとデデデ大王は「ガックリ男爵」と間違えていた。
丸々と太っており優しそうな見た目をしているが、マローナ姫が行方不明になってからは弱りきってしまう。虫歯の研究を長年続けており、「虫歯防止法」という法律を作った。
- 侍女/侍女見習い
シフォン星の城に使えている姉の侍女と妹の侍女見習い。
ガリック男爵に操られてしまい、二人の縁は切れて、姉は妹を追放した。しかしメタナイトの説得により、術が解け元通り仲良くすることができた。メタナイトにマローナ姫がよく行くケーキ屋などの情報を教えた。
- フルーツケーキ部門の部長
王位ケーキ工場に勤めており、頑固で責任感が強い。工場が襲撃されても持ち場を離れず、マローナ姫を説得し続けた。
レギュラー陣
本作の主役であり、活躍シーンがこれでもかというくらい多い。
部下のブレイドナイト、ソードナイトとコックカワサキの店に向かったが、その途中でトラブルメーカーとされているカービィとワドルディに出会ってしまう。過去にブレイドナイトがシフォン星の世話になった事から、シフォン星の王様に誕生日ケーキをコックカワサキに作るように依頼したが、カワサキからシフォン星の王女が誘拐されたことを知り、シフォン星に戦艦ハルバードで向かった。シフォン星でカービィとデデデ大王に振り回されながらも、マローナ姫とガリック男爵の手がかりを探した。ガリック男爵には過去、ブレイドナイトとソードナイト、宝剣ギャラクシアを奪われた経験があり、ドロッチェからガリック男爵のことを聞いていた。マローナ姫が術にかかってないことも見抜き、自由になりたいと言った彼女に好きにさせたりと冷たくしてる様子があるが、自分も仮面で顔を隠している身のため、マローナ姫の気持ちをよく分かっての行動だった。ソードナイトとブレイドナイトが再びガリック男爵に操られた時にも二人を傷つけないように立ち回る必要があった。終盤にガリック男爵の投げたナイフが仮面に当たって…
最後パーティー会場に姿を見せなかったが、ケーキを作ったコックカワサキを迎えに行ってたからとのこと。
ご存知主人公。
しかし本作ではメタナイトがメインのためか出番はやや少なめにされている。自分もシフォン星の王女を探すと言ったが、食べ物目当てであることはメタナイトに気づかれていた。戦艦ハルバード内で騒いだため、メタナイトからは積み荷扱いされた。シフォン星でも相変わらずの食欲でメタナイトを困らせた。しかし食べ物ことしか考えてないためか、マリス・ストーンに惑わされず、ガリック男爵に立ち向かうことができた。後半に操れたソードナイトとブレイドナイトに手こずっているメタナイトを助け、先に進ませた。
事件解決後にメタナイトが姿を見せないことから食欲が無くなるシーンがある。
ご存知苦労人。
マローナ姫を見つけるべく、メタナイトに同行する。カービィとデデデ大王がケーキ工場から運ばれるケーキを食べまくった時には人手が足りなかったため、手伝わされる羽目になってしまった。ガリック男爵に操られた際は「闇のプリンス、ダーク・ワドルディ」と名乗り、メタナイトに「スーパー・ワドルディ・キック」をお見舞いしたが簡単に片手で防がれた。最終的に「スーパー・ワドルディ・パンチ」がカービィの顔面に当たることで操りが解け、その後はデデデ大王と城に残りパーティーの準備を手伝った。
シフォン星に行ってもいいかを尋ねたワドルディから話を聞き同行したが、こちらもカービィと同じく食べ物目当て。カービィと同じように騒いで迷惑をかけたため、こちらも積み荷扱いにされる。自分はガリック男爵に操られることはないと豪語していたが、真っ先に操られてしまう。ワドルディが思い出を思い出させようとしたが聞く耳を持たずにワドルディを掴んだ。しかし咄嗟にワドルディが料理の名前をたくさん言うことで操りを解かれた。カービィと違って普通に操られたことから、自分の食欲はカービィ以下なのかと怒っていたが、カービィと比べて有名になりたいや、尊敬されたいといった余計な欲が多かったことが操られた要因だとメタナイトに指摘された。その後はワドルディと城に戻ったが、パーティーの準備はせずにただ食ってるだけだった。
メタナイトの部下
ブレイドナイトとよく行動している。
メタナイトを尊敬しており、メタナイトのことを悪く言うと怒る。過去にガリック男爵に操られ、宝剣ギャラクシアを渡してしまったことを悔やんでいる。カービィに二度も吸い込まれてソードをコピーされる。しかし再びガリック男爵に操られてしまう。
ソードナイトとよく行動している。ソードナイトよりもちょっと怒りやすい。
ソードナイトと同じで過去に操られたことを悔やんでいたが、再び操られる。過去に虫歯になった時にシフォン星で治療に行ったが、ソードナイト曰くものすごく泣いていたとのこと。
戦艦ハルバードの艦長で責任者。
ワープ航法という遠い星まであっという間に移動できる機能を事前に使用することを伝えずに使用し、メタナイトに注意されたが、本人曰く「戦艦ハルバードの乗組員は頑丈で、へこたれるものは誰一人としていない」と言って特に気にしてなかった。
ゲスト陣
ご存知料理人。
メタナイトが珍しく店に来たことで驚いていたが、誕生日パーティー用のケーキを作るのを引き受けた。事件解決後にメタナイトが戦艦ハルバードに乗せてシフォン星に作ったケーキを持ってきた。
ちなみにコックカワサキもカービィと同じで、ソードナイトとブレイドナイトを「なんとかナイト」と言ってしまい剣を向けられてしまった。
会話のみで登場。
前作で少しだけ触れられていたが、ソードナイトとブレイドナイトがガリック男爵に操られた際に2人を正気に戻し、奪われたギャラクシアも取り戻してくれた。
ガリック男爵からはコソ泥扱いされているが、メタナイトからは「宝を盗むのは金の為ではなく、彼が価値を認めたものだけを盗む」と一定の信頼をおかれてる。
ガリック男爵にマリス・ストーンで操られて手下にされている。首都郊外の隠れ家の門番をしており、ガリック男爵に使い捨てのように扱われても命令を聞いた。
結末については「ガリック男爵」の記事を参照。