概要
ニュージーランドにかつて生息していた大型鳥類のダチョウ目モア科に属する構成種の総称。
「恐鳥」という別名を持つが、鳥が恐竜の子孫であることとは特に関係がない(しかし、「恐竜」という語を創設した古生物学者のリチャード・オーウェンによって命名された)。
ダチョウやヒクイドリと同じく脚力が発達した、飛べない鳥の代表格。
陸棲の哺乳類がほとんど生息していなかったニュージーランドの本土において、6属10種以上に進化し独自の繁栄を遂げていた。
最大種のジャイアントモアは4m近い体高にまで成長する史上最大の鳥類として有名。
草食性で、天敵はハーストイーグル以外には存在しなかったが、マオリ族が島へと上陸後、生息地の森林の減少や乱獲によって急速に生息数が減少して行き、現代では全て絶滅してしまった。
ところが19世紀以降からこのモアと思われる生物がニュージーランドなどで何度か目撃されていると言われているが、所詮はUMA(EMA)の類に近いレベルの話である。
翼の謎
飛べないながらも翼を持つダチョウ、キーウィなどと違い、モアには翼が完全に無くなっていたのが特徴。勿論、化石からでの判断である。
これはペンギンの足のように、傍目には肉に埋もれて見えない、というのとは異なり、翼の役割を持つ骨がこれまで一度も見つからなかった事から、翼その物が無かったと考えられている。
また、多くのモアが底なし沼に落ちて化石になったケースもあるが、やはり翼の役目を果たす骨などは未だに確認されていない。