概要
モンキチョウ(紋黄蝶)とは、シロチョウ科モンキチョウ亜科モンキチョウ属に分類される蝶の一種。
中型の蝶で、翅の開張は4.5~5cm。
名前の通りの黄色い翅に黒と白の斑紋をもち、翅の内側外縁は黒く、翅の縁は桃色に縁取られており、脚や触角も桃色で、目は黄緑色と、身近な種ながら美しい色彩をもつ。
モンキチョウと言う名に反して白い翅をもつ個体も存在し、特にメスはほとんどの個体が白い翅をもつ。
白い個体は間違えられてモンシロチョウのオスに求愛される事もある。
北海道から沖縄まで日本全国に分布し、海外では中央アジア一帯~ヨーロッパ、アフリカ北中部まで分布する広域分布種。
開けた草原を好み、森林ではほとんど見られない。
市街地でもよく見られるが、河川敷、公園、学校の校庭、田畑などの周辺に限られ、住宅街やオフィス街などで見られる事はまれ。
成虫は2月~12月までの長い期間見られる。
越冬形態は幼虫で、早春に蛹になる。
様々な花に集まり、花の蜜を吸う。
ふわふわと不規則な飛び方をするモンシロチョウと異なり、高速で直線的に飛ぶ習性がある。
幼虫(芋虫)の食草はマメ科の植物で、シロツメクサ、アカツメクサ、レンゲソウ、アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)、クサフジ、ナヨクサフジ、ミヤコグサ、コマツナギ、スズメノエンドウ、シナガワハギ、ヤハズソウ、クララ、ニセアカシア、大豆、落花生など様々な種を利用する。
特にクローバーの仲間を好む。
食草の帰化植物の割合がかなり多く、その事からこれらが日本に侵入する以前は現在と違い、局所的に生息する希少種だった可能性がある。
余談
知名度はアゲハチョウとモンシロチョウが上だが、絵のモチーフとしてはキチョウとセットで抜群の知名度を誇る。モンキー蝶ではない。