概要
藤子・F・不二雄大全集11巻に収録。
ストーリー
ママから大きな空の段ボール箱をもらったドラえもんとのび太は、これをヨットに、周りを海にそれぞれ見立てて遊んでいたが、ジャイアンとスネ夫からバカにされ笑われてしまう。悔しいドラえもんはこれを本物のヨットにして見返そうとするが、のび太はボール紙だから水に濡れたら壊れるや水に浮かべれば濡れる、水に浮かばないヨットなんてあるもんかとのび太は横からとやかく言い出す。
これにドラえもんは「黙って見てればいいの」と「ドンブラ粉」を取り出してダンボール箱に振りかけた。すると本当に水に浮かんでいるようになり、帆も付けたこれに乗って2人で外へと出航し、カラスをカモメに、猫に咥えられた魚を泳いでる魚に見立て楽しんでいた。
だがジャイアンとスネ夫をフグとサンマに見立てたことで2人に襲われそうになり、その時吹いてきた強風を利用してうまく逃げ切った。悔しいジャイアンとスネ夫はヨットを乗っ取ることを決意するが、一方ドラえもんとのび太は車からクラクションを鳴らされたため、道路は危ないと判断し空地に移動することにした。
そこで思いっきり遊ぶ2人だったが、その時海賊になりきったジャイアンとスネ夫が木の上から降りてきてこれを乗っ取ってしまった。だがその後水たまりの上を通ったためにボール紙がふやけてしまい、ヨットが沈没してしまった。そしてジャイアンとスネ夫は自分達も溺れた気になっていて、これを見たドラえもん、のび太、しずかは訳が分からず不思議そうに2人を見るのだった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1980年8月8日に、水田版は2024年6月1日にそれぞれ放送している。
2024年版
- 原作の扉絵をオマージュしたサブタイトル画面には、左側に木の上からヨットを狙うジャイアンとスネ夫がいた。
- のび太は勝手口から出て来たママにダンボール箱をもらっていて、この場にドラえもんはいなかった。
- のび太は気持ちいい陽気につられてこの中で昼寝をし、ヨットで海を進み、しずかから一緒にジュースを飲まないかと誘われる夢を見ていた。そしてそこをドラえもんに起こされた。
- ジャイアンは「のび太には段ボールのヨットがお似合いだ」と言ってその場を後にしている。
- ヨットで出航しようとした際、ママから「晩御飯までには帰ってきなさいよ」と言われ、のび太は気分を壊している。
- ドラえもんとのび太が過ぎ去った後、カラスは「アホー」と鳴いている。
- ドラえもんとのび太はジャイアンとスネ夫から逃げきった後、出木杉、安雄、はる夫と会い、皆で船を作っている。そして出木杉はリアルなヨットを、後の二人は戦艦を作り、裏山と土手を通ってしずかの家にゴールするというレースを行っている。これゆえ、車と衝突しそうになったり、場所を空地に変えようとしたりする場面は描かれていない。
- だがレースでは、安雄、はる夫の戦艦は早々にエンジンを動かす棒が折れてしまい、出木杉がトップとなり、ドラえもんとのび太もそれに続き、途中陸橋の柱にぶつかりそうになったものの、何とかしずかの家の近くまで到着した。しかしその時ちゃんと結んでおかなかったために帆が取れてしまい、仕方なく自分たちで漕いで進むことにしたが、そこをジャイアンとスネ夫乗っ取られてしまった。
- 水たまりは魚屋の男性が水まきをしてできたもので、そこに設置されていた水槽を見る為にその場を行ったり来たりしていたために、船がふやけてしまった。ちなみに転覆していく時、2人は海賊の姿になっていて、ラストでスネ夫は母親な名を叫んで助けを求めている。
