ラルΩグラド
らるぐらど
2006~2007年に『週刊少年ジャンプ』に掲載された漫画。全4巻。
初めに書いておくが、本作は原作『ブルードラゴン』とは基本設定以外何の接点もない。ストーリーは完全にオリジナルであり、原作者の鷹野氏の世界観に基づいた作風になっている。
作画を担当した小畑健は以前に『デスノート』で不気味で陰惨な死神の世界を描いており、その画風がファンタジックな世界観である本作でも十二分に活かされている。
原作者:鷹野常雄は本作以外一切発表作が存在せず、本人が「一番よくできた」と評する自画像は中年男性のそれである。最終巻のあとがきでの小畑との打ち合わせを見るに、それ以前に接点があったかのように記されているので、大場つぐみの別ペンネーム、もしくは別のジャンプ作家or編集者ではないかとする説もあるが真相は不明。『バクマン。』『でたぁーわんつーぱんつくん』の予言を的中させた「自称・ガモウひろしの息子」なる人物のネット上の書き込みによれば大場=ガモウ=鷹野とされているが証拠はない。
なお便宜上「ラルΩグラド」で立項させて頂いたが、実際は「Ω(オメガ)」ではなく「ドラゴンヘッド」という記号が正しい。先述したあとがきでは鷹野は「『デスノート』で夜神月の腕時計がオメガだったから?」と小畑に聞いたところ「違います」と首を振られたとのこと。
闇の世界に潜む魔物『カゲ』は、闇女王ビラの名のもとに光の世界を侵略し、自らのものにしようとしていた。しかしビラの圧政に耐え兼ね、『狂乱の魔物』ブルードラゴン・グラドは、光の世界の王子・ラルの体に宿る。山を消し飛ばすほどの力を持つグラドを恐れた王はラルを闇の中に閉じ込め、グラドが出てくることが出来ないようにした。
それから15年後、闇女王は小国を次々と滅ぼし、光の世界を手中に収めんと進撃を開始した。やむを得ず王は教育係のミオの助言を受け入れ、ラルを開放する。待ち望んでいた光の世界へと出ることのできたラルは、ミオと共に(自分の世界から光を奪った闇女王をあーんなことやこーんなことをしてからブチ殺すことを夢見て)カゲの軍団を撃ち滅ぼすべく旅に出るのだった。
主人公パーティ
本作の主人公。15歳。悪知恵の働く少年で、その知恵を自らのモノにするためグラドの宿主に選ばれ、捕り殺されずに済んだ。生まれてからずっと視覚を奪われていたため、美しい女性(主におっぱい)に目が無い。ロリコン。
封印を解かれた際には「俺はグラドと一緒にカゲを退治するから女を教えてくれ」と交渉しており、それから数日が経過した第2話でラルの自室を訪れ、ベッドで寝ている裸の少女たちを見たミオが「あの子ったらまた女の子連れ込んで…」と発言している。つまり…。
- グラド
特殊融合を持つ五大カゲの一つ、『ブルードラゴン』。一瞬で見渡す限りの山々を焼き、岩をも瞬時に蒸発させる高熱の炎を吐く。プライドが高く短気な性分であり、ラルの頭脳を買っている。
- ミオ
本作のメインヒロイン。ラルの教育係を務めていた美人女教師。眼鏡で巨乳。年齢はラルより10歳前後上。常識人だが、それ故に女のことしか考えていないラルにはしょっちゅう振り回されている。ラル曰く「ミオは暗闇を怖がる俺をいつも胸をさらけ出して抱いてくれる」とのこと。・・・あえてコメントはしない。
余談だが、連載開始されてわずか一週間でエロ同人が出たことでも有名。
- アイア
索敵に便利なカメレオン型のカゲ『クルクル』の宿主に選ばれた少女。13歳。
- カフカ
防御力に優れた薔薇型のカゲ『リズ』を持つ騎士。根は真面目だが、少しドジ。
- スンス
闇女王に奪われた姉を助けるためにラル一向に味方する少年。「○○ッス」というしゃべり方をする。
カゲ
- 闇女王ビラ
特殊融合を持つ五大カゲの一つ、『クリアヒューマン』。自らの美しい姿を3次元上に顕現させるため、世界各地を蹂躙した後に美女を攫い強制的に宿主とし、飽きたら捨てて配下のエサにしていた。そのため、毎回のように姿が異なる。
ジャンプに載せてはいけないような爆弾発言をしょっちゅう行っている。
ラルグラド - 終盤ではこの単語が重要なキーワードとなる。