初出は『機動戦士ガンダム MS IGLOO 重力戦線』。
概要
形式番号M-101A3。対戦車ミサイルをスケールアップして急造された歩兵用の兵器であり、当時のジオン軍の新兵器「モビルスーツ」に対抗する地球連邦軍の数少ない兵器。
(この他には61式戦車があり、逆に言えば対抗できる兵器はこれくらいしかなかった)
重量は本体・弾丸とも非常に重く、パーツを組み立てて使用する為、戦場ではかなり危険を伴う兵器であった。
ミサイルは有線式となっているため、ミノフスキー粒子散布下の戦闘にも耐えうる。
運用
指揮官1人とリジーナを操作する3人で運用される。
先述の通りかなりの重量である為、主にアンブッシュや車輌に搭載して運用された。
対MS用兵器であるが、単発でMSを撃破することは困難であるため、集中攻撃したり間接など比較的装甲の薄い部位を狙い撃つ戦法が採用されている。
データ
全長 | 157cm |
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口径 | 139mm |
有効射程 | 3,500m |
最大射程 | 4,200m |
劇中での活躍
UC0079年4月26日、ヨーロッパ南方戦線マリアージュにて、ベン・バーバリー率いるザクハンター(対MS部隊)が使用。
ザクⅡとの戦闘でバーバリー除く部隊の全滅と引き換えに2機撃破した。
他作品での扱い
先述の通り、本兵器はMSでもMAでもなく歩兵用のミサイル兵器である為、他作品での扱いどころか登場は無い‥‥‥と思いきや、実はある。
登場した作品は夏元雅人の『機動戦士ガンダムU.C.HARD GRAPH 鉄の駻馬』の2話、3話にてジオン占領下の街に潜入したザクハンター部隊が近距離にてザクⅡ1機とザクⅠ1機を撃破している。潜入した部隊はジオン兵に偽装し街を脱出している。
アニメ作品では「アニメ版機動戦士ガンダムUC」。
OVA版EP4「重力の井戸の底で」(TV版では第12話「個人の戦争」)より、ジオン残党軍によってトリントン基地を襲撃された連邦軍がそれに対抗する際に使用された。
カークスのザクⅠ・スナイパータイプに狙撃され、発射はされなかった。
この事からも対MS特技兵は0096年においても存在している模様。
20年近く経っていてもまだ存在しているという事と、UCのEP4では連邦ジオンともに戦争博物館状態であったこともあって改良もされずに一年戦争当時の性能のまま使われているという印象が強い。
類似した歩兵が運用できる誘導兵器がないことから、進歩した装甲やMSの運動性にあわせ、性能向上型に置き換わって居ると推測される。トリントン基地がモスボール保管基地やそれに類する場所になっていて慌てて保管してあったものを使ったというのならともかく、そうでないなら歩兵用の一線級兵器として配備されているものであり、時代に合わせて改良がされている筈である。
立体物
U.C.ハードグラフで1/35で立体化。
地球連邦軍 対MS特技兵セットに発射機本体とキャニスター、及びミサイル本体が収録。