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曖昧さ回避編集

  1. アメリカのオンラインゲーム『League of Legends』。pixivではこちらが大半を占めている。
  2. 2003年公開の映画『リーグ・オブ・レジェント 時空を超えた戦い』。

本稿では2、および原作となったアメコミについて解説する。


2003年の映画編集

概要編集

19世紀末のロンドン。世界戦争勃発の危機を避けるため、トム・ソーヤー、透明人間、バンパイア・・・

世界のヒーロー7人が結集、最強のリーグを結成し、戦いに挑む!


原作は『ウオッチメン』でおなじみのアラン・ムーアショーン・コネリーが主演を務める。


冒険小説の分野で有名なキャラクターたちが同時に存在している世界観に設定されており、イギリス政府の依頼を受けてチームを組み、巨大な悪の陰謀に挑戦する。

平たく言えば「様々な冒険小説のキャラクターたちが結成したヒーローチーム」。もっとざっくり表すと「冒険小説版のアベンジャーズジャスティスリーグ」となる。古典パスティーシュ作品『シャーロック・ホームズの宇宙戦争』のようなクロスオーバーが展開される。


なお、原語版のタイトル「リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン(The League of Extraordinary Gentleman)」を日本語に訳すと「怪人紳士同盟」。様々な優れた異能の力を持った存在の同盟といったところである。


登場作品編集


原作のアメコミ編集

概要編集

原題:The League of Extraordinary Gentleman

原作(脚本構成):アラン・ムーア

作画:ケビン・オニール(Kevin O'Neill)


全2作。映画公開に合わせて日本語訳された。ジャイブ社より発行されていたが、少ない部数により放映後しばらくは希少品と化していたが、ヴィレッジブックス社より再刊された。また、2019年に最終章の日本語版も販売された。


『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』

記念すべき第1作品目、映画版の原典となっている第1巻


「伝説の冒険家アラン・クォーターメインを探し当てたミナ・ハーカーであったがそこはアヘン窟。変わり果てたアランにミナはただ驚いた。」といった展開から始まる。

内容・ストーリーともども、映画とは大きく異なる。

加えて、ドリアン・グレイ、トム・ソーヤーは、映画版のオリジナルゆえに登場しない。


『続リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』

第2作品目は宇宙戦争とのクロスオーバー。老クォーターメインとミナ・ハーカーと共に行動していくうちに恋が芽生えていた…仲間の裏切りと死が待っていた第2巻。


第3作品目の日本語出版を予定されていたもののカレコレ10年近く年月が流れる。

内容に関しては著作権侵害で告訴されたとのSNSなどで噂が流れた。


2019年遂に完結編ともいえる第3巻『~センチュリー』

新たに半不死にして両性具有者のオーランドことファックを仲間に加え近代を大活躍


ラスボスともいえるキャラが魔法学校の優等生のパロディゆえに

不評を呼んだ!?


他にもネモ船長を主役にした外伝、スピンオフコミックなどが見られる。


原典小説と映画の違い編集

  • 原作漫画に登場する透明人間は「ホーレイ・グリフィン」で、「透明人間」原典小説に登場した透明人間本人(原典小説では、ラストで透明人間=グリフィンは村人たちに追い詰められ落命する。しかし原作漫画では、身代わりを立てて生き延びた事になっている)。映画の透明人間「ロドニー・スキナー」はオリジナルキャラで、グリフィンの作った透明化薬品を飲んで透明人間になった泥棒であり、原典小説には出てこない。
  • また、映画版の透明人間=スキナーは、既に仲間になった状態で登場していた。しかし原作漫画の透明人間=ホーレイ・グリフィンは、「全寮制の女学校に夜な夜な出没し、女学生たちを強姦し妊娠させていた」ところを、ミナ・ハーカーたちにより捕縛されている(学校の教師たちは、グリフィンが透明なために『精霊が出現し、処女懐妊させた』と思い込んでいた)。
  • ちなみに、上記の女学校には「愛少女ポリアンナ物語」のポリアンナも、生徒として登場。グリフィンに強姦されかかっていたが、寸前で助かり「襲われたけれど、それでもよかった探しをします」と立ち直っている。
  • 映画版のハイドは原典小説と同じく「ジキルが薬を飲んで変身する」が、原作漫画に登場するハイドは、「ジキルが興奮する事でハイドに変身する」ようになっている(薬を飲み過ぎて、一体化したため)。さらに原作漫画でのハイドは、初登場時にエドガー・アラン・ポー「モルグ街の殺人」の犯人と関連付けられている。
  • 映画版のネモは素手での格闘技の達人で、派手に立ち回っていた。しかし原作漫画のネモは頭脳労働タイプで、直接戦闘はあまり行っていない。
  • また、映画および原作漫画でも、原典小説同様に音も船長の潜水艦ノーチラス号が登場する。映画では装飾が施されたシャープなデザインで、「海を切る剣」とも例えられている。
  • 原作漫画版ノーチラス号は、ディズニー映画「海底二万里」に登場したような、若干レトロなデザイン。ダイオウイカの装飾が施されているが、イカの触手部分は機械化された触手であり、マニピュレーターとして用いる事が可能。
  • 映画版のアラン・クォーターメインは、初登場シーンでは「アフリカのイギリス人クラブに隠居していた」が、原作漫画版では上述した様に「アヘン窟にて、完全なアヘン中毒者になっていたところを発見」になっている。
  • 原作漫画のミナ・ハーカーは首元を隠し、チームの指揮官として活躍。しかし若干絵面が地味目なためか、映画版では『吸血鬼の超常的な能力が体内に残った』として、それらを用い派手に活躍。また、ドリアン・グレイとは過去に交際していた事になっている。
  • 映画にはドリアン・グレイおよびトム・ソーヤーが登場するが、映画版のオリジナルであり、原作には登場しない。ただし、原作漫画の世界でも彼等は存在しており、設定の中には名前が記されている。
  • 映画では舞台はヴェネツィアとロシアの秘密工場だが、原作漫画では舞台はロンドン。モリアーティ教授のみならず、「怪人フー・マンチュー」のフー・マンチューその人も登場。重力遮断物質ケーバライトを巡り、ロンドン上空で互いの勢力同士の戦いが見られる(なお、ケーバライトはH・G・ウェルズ「月世界最初の男」に登場したアイテムであり、同作の登場人物も世界観内では存在する事になっている)。
  • また、原作漫画では、007シリーズの主人公・ジェームズ・ボンドの先祖であるキャンピオン・ボンドが最初から登場しているが、映画ではラストシーンのみに登場している。
  • このほかに、原作漫画では、シャーロック・ホームズとモリアーティの、ライヘンバッハの滝でのシーンが回想で登場。モリアーティは原典小説通りに滝から落とされるが、モラン大佐に瀕死の状態の所を助けられている(その直後に、モラン大佐にホームズを狙撃させているが、劇中ではホームズの生死は明らかにされていない)。また、ラストシーンにはホームズの兄・マイクロフトが登場している。
  • なお、ホームズはモリアーティとの滝での決闘直前に、原典小説にあるようにワトソン宛の手紙をしたためているが、その手紙を入れたケースには、怪人紳士同盟のシンボルが描かれている(つまり、既にこの時点でホームズは同盟に加わっていた、あるいは関係者となっていたと思われる)。
  • また、同盟は劇中からかなり以前より結成されており、クオーターメインらより前にも、怪人紳士同盟のチームは存在していた。1787年の初代怪人紳士同盟には、「ラミュエル・ガリバー(『ガリバー旅行記』)」「紅はこべ(『紅はこべ』)」「ドクター・シン導師(『ドクター・シン』)」「ミストレス・ヒル(『ファニー・ヒル』)」「ナッティ・ボンバー(『モヒカン族の最後』)」といったメンバーが在籍していた。

  • 原作漫画の続編では、「宇宙戦争」の火星人が原典小説と同じく、砲弾に乗って火星から襲来。三脚機械「トライポッド」と赤色の植物を用い、侵略活動を行っている。
  • その冒頭では、エドガー・ライズ・バロウズ「火星シリーズ」の緑色火星人および、その軍を率いるジョン・カーターが、「ガリバー旅行記」の主人公・ガリバーと会見するシーンがある。
  • なお、原作漫画における「宇宙戦争」の火星人は、「火星ではない、他惑星から来た侵略宇宙人」という設定に変更。彼等は当初、火星を侵略しようと侵攻していたが、カーターおよび現住の火星人たちと対戦し撃退される。その後に侵略目標を地球に変更し、襲来したことになっている。
  • また、火星人撃退の重要な人物として「ドクター・モローの島」の、アルフォンス・モローが登場。原典小説では殺害されているが、原作漫画では生存し、獣人を作り続けている。

※これら以外にも、引用している原典小説は数多く、単行本の巻末にはそれらの目録および設定集が付属している。更に原作漫画独自の変更した設定なども数多く、いわば「ネタの塊」とも言える。原典小説を少なからず知っていれば、より楽しめる作品と言える。


※変更した設定の一例:

  • 「火星シリーズ」の主人公、ジョン・カーターと、「クトゥルフ神話」に登場するランドルフ・カーターは、姓が同じ事から血族である(原典小説では無関係)。
  • 原作漫画における「ドクター・モローの島」のアルフォンス・モローは、史実において合成生物「キマイラ」の絵画作品を残した画家、ギュスターヴ・モローの叔父。ギュスターヴはモローの作った獣人をスケッチし、そこから合成生物の絵画を描き、後世に残したという事になっている。
  • ジキル博士の変身後であるハイドは、原典小説では醜い小男であるが、原作漫画および映画では、ハルクのような大男になっている。原作漫画においては、「ジキルの中の悪の心が増大するに従い、ハイドは大男になっていった」と設定されている。
  • また、上記にある通り、原作漫画では、ハイドは「モルグ街の殺人」における真犯人とされており、原典小説のオランウータンとは異なる。そのため、初登場した際には同作の探偵、オーギュスト・デュパンが登場し、ミナとクオーターメインと協力してハイドを捕えていた。

関連タグ編集

映画 アメコミ

クロスオーバー アベンジャーズ ジャスティスリーグ

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