概要
ディンガル帝国に並ぶ勢力をもった封建制国家。
大陸でも屈指の精強さを誇る「竜騎士団」、国政の中心を担う「七竜家」、国教である「竜教」など竜にまつわるものが多く、国章も竜を象っている。
王家に絶対的な権力はなく、七竜家との協力体制が必要だが、王国内部では、ファーロス家とリューガ家による権力闘争が影に日向に繰り広げられており、腐敗した貴族の専横により貧民たちは傷ついている。
また「竜王大綱」と呼ばれるロストール独自の規則があり、どんな有能な者でも生まれついた身分で就ける役職を制限され、要職は貴族が特権として独占し、騎士は女人禁制であるなど、男尊女卑及び差別主義の傾向が強い国家でもある。
首都ロストールは、男主人公限定『王城のある大都市』のスタート地点であり、貴族街、平民街、スラム街と三つに分かれている。
大陸最大の穀倉地帯を有するノーブルの町は、女主人公限定『黄金色に輝く畑』と男女共通『旅先の小さな町』のスタート地点になる。
他には、貿易が盛んで王国の財源の一つである港町アミラルがある。
関連人物
王族
EDなし
セルモノー・リュー
年齢 | 身長 | 誕生日 |
---|---|---|
42歳 | 167cm | 9月20日 |
ロストール王で先王フェロヒアの弟。
王位に就くために愛のない政略結婚をしたにもかかわらず自分を愛する妻エリスに対する後ろめたさと、彼女のあまりの有能さから無気力に陥っており、娘ティアナに対しても冷淡に接している。
PS2版以降ではリューガ家によるクーデター後、自己嫌悪から闇に堕ちることになり、円卓騎士サムスンに取り付かれてしまう。主人公によって発見されると戦闘になり、「最初に愛していなくても、次の日から愛そうとすればよかった」 と自分からエリスを愛そうとしなかった愚行に気付き、彼女への謝罪と共に娘ティアナの事後を託して死亡する。
その場合王位はアトレイアもしくはティアナに継承されることになる
実質的にロストール王国の実権を握っているロストール王妃。
ティアナの母親で、王国の有力貴族のファーロス家の出身。
その才覚及び悪女的外見から「ファーロスの雌狐」と呼ばれる。しかしその素顔は……。
スタート地点が『旅先の小さな町』の場合、主人公の母親代わりの側面もある。
PS版では物語終了まで生存したが、PS2版以降では物語終盤に必ず殺害される。
EDあり
王セルモノーと王妃エリスの1人娘で第一王位継承者。
気取らない性格で、多くの人々を惹きつける魅力を持つことから「光の王女」と呼ばれる。
従兄であるファーロス家の御曹司と婚約が決まっているが、城から出たことのない窮屈な立場にうんざりしており、自由に憧れている。
ストーリーの進め方次第では闇に落ちる。アトレイア同様、エンディングは彼女との二者択一。PS2版以降では男女で異なるエンディングも追加された。
ロストール先王の遺児にして盲目の美女。
父の弟・セルモノーが王位を継いだ後に生まれた為、第二王位継承者。
ロストール王宮の中では忘れられた存在だったが、ある出来事をきっかけに視力を取り戻す。不遇な生い立ちにも恨み言を言わぬ、気丈で健気な性格。反面、傷ついてしまった時の反動も大きい。
ストーリーの進め方次第では闇に落ち、ティアナとの二者択一。PS2版以降ではゴブゴブ団エンディングのキーパーソンにもなる。
物語終盤、アトレイアかティアナの一方(プレイ内容によって変化する)が、シャリの陰謀によって闇に落ち、「闇の王女」として世界を脅威に陥れる。
貴族
EDあり
ロストール王家の分家リューガ家当主で現在のエリエナイ公。
現王妃エリスを嫌って対立しており、反エリス派の筆頭として暗躍している。王女ティアナとは幼馴染で、密かに彼女を想い続けている。
また、実は自らの出生にある秘密を抱えている。
PS版は一時加入のみで最後は必ず闇に落ちてしまうが、PS2版以降では条件を満たせば仲間になる。女主人公限定のエンディングも追加された。
ロストール貴族リューガ家の次男でレムオンの異母弟。
兄想いで温厚な性格の少年で、レムオンが唯一心を許す人物。
学問のためなら、どんな危険な地にも飛び込む行動派の考古学者。政治家としても有能。
「剣狼」の二つ名を持つベテラン冒険者だが、過去のある事件で仲間を失って以来、誰ともパーティーを組まなくなった。明るく気さくな人柄で、スラム街では多くの人に慕われる兄貴肌。
ロストール王宮の情勢に通じているなど、その正体には何やら秘密がありそうだが…。
PS版では必ず最後まで生存したが、PS2版以降では死亡イベントが用意され、条件を満たさなければ生存出来なくなった。
EDなし
リューガ家の青年貴族でレムオン、エストの従兄。
リューガ家当主であった父をレムオン、エストの父(タルテュバから見て叔父)に殺されて当主の座を奪われたばかりか、その後も幾度となく暗殺されそうになるなど不遇な少年時代を過ごしたため、すっかり捻じ曲がった性格に育ってしまった。
有能な従弟達ばかりがもてはやされて、自身は逆に他の貴族からあげつらわれる不満を貧民街の住人を虐待する事で晴らしている。
仲間加入有り
(「黄金色に輝く畑」のみ)
女主人公限定スタートである「黄金色に輝く畑」のみ、主人公の弟として登場。姉と共に悪代官ボルボラに立ち向かう。
他のスタートでは登場しない為、パーティー加入キャラ全員を仲間にすると見られるベストエンディングの条件にも含まれない。おそらく、他スタートだとチャカはボルボラに殺されてしまっているようだ。
王妃エリスの密偵を勤める双子の姉妹の姉。冷静で礼儀正しい性格で、的確に任務をこなす。
「エリスの宝石たち」の中で上位に位置する構成員で、「雌狐のサファイア」の異名を持つ。
ヴィアリアリ同様兄ツェラシェルを慕っている。
PS2版以降で仲間になり、姉妹それぞれの単独エンディングと姉妹一緒のエンディングが新規で作られた(但し、姉妹一緒のエンディングは男性限定である事に注意)。
王妃エリスの密偵を勤める双子の姉妹の妹。ヴァイライラとは正反対に直情的で勝気な性格。
「雌狐のルビー」の異名で、その実力は姉を凌ぎ、「エリスの宝石たち」の中ではフリントに次ぐ実力を持っている。兄ツェラシェルを慕っており、兄の前では寂しがり屋で甘えん坊。
PS2版以降で仲間になり、エンディングもある。
平民街の酒場の看板娘。客から様々な話を聞かせてもらっているので意外に物知り。ガルドランに付きまとわれて迷惑している。
スタートが『王城のある大都市』の場合、主人公に恋心を抱いているが打ち明けられないでいる(PSP版ではスタートに関係無く、男性主人公に恋心を寄せる)。
チュートリアル程度しかイベントが無く、個別エンディングも存在しないキャラだったが、
PSP版では仲間にする事が可能となった。
イーシャ ※PSP版のみ
PSP版にのみ登場。元は携帯小説「テジャワの変」の登場人物。
ロストール下級貴族の娘だったが、家が没落。テジャワに庇護されてそのスパイとして働く。
テジャワの変でも活躍するが、実はアトレイア失明の原因に深く関わっていた。
展開次第では終盤に消滅してしまう。また、彼女とジリオンにはそれぞれ個別のエンディングと、二人がペアになるエンディングが存在するが、どちらも個別のエンディングは二周目以降でのみ解禁される。また、個別のエンディングはどちらももう片方が仲間になっていない状態でのみ到達できる。
ジリオン ※PSP版のみ
イーシャ同様、PSP版にのみ登場する「テジャワの変」の登場人物。
クールな性格で鋭い眼光を持つ人物。鍛冶屋の息子として育ったが、父親が紛争に巻き込まれたため孤児となり、冒険者になる。テジャワの変に巻き込まれるが、エリスに命を救われる。
「テジャワの変」で消滅した“イーシャ”を助けるため旅に出た。かつては無限のソウルの持ち主だったが、“イーシャ”を助けた代償として力を失い、現在はクリスタルに封印されている。
仲間になる過程は2パターン存在するが、彼のみを仲間にするにはイーシャに会わずにストーリーを進めなければならない。また、イーシャ同様に展開次第では永久離脱してしまう。
その他
ロストール宮廷に仕える伝道師の一人で全てが謎に包まれた少年。
仲間になることはないが個別エンディングはある。
セバスチャン
年齢 | 身長 | 誕生日 |
---|---|---|
21歳 | ? | 1月1日 |
リューガ家執事。レムオン曰く屋敷で1番の権力者。実際、政務や研究で不在がちなレムオン、エストに代わって屋敷の一切を取り仕切っている。
PS2版では顔グラフィックが追加され、その柔和な貴公子然とした姿はPS版以来の古参のプレイヤーの多くを驚かせた。個別エンディングは存在しないが、エストなどの一部エンディングには登場する。
フリント
年齢 | 身長 | 誕生日 |
---|---|---|
43歳 | 170cm | 6月14日 |
表向きは行商人だが、長年にわたってロストール王妃エリス直属の密偵を務めている。
ルルアンタの養父であり、男女共通スタート『旅先の小さな町』では主人公の父親となる。
密偵として裏仕事の数々に手を染めていたが、子供達の前では良き父親だった。子供達の為にもノーブルでの仕事を最後に暇を貰おうと考えていたが、オープニングイベント中政敵の放った刺客によって死亡。
オッシ
年齢 | 身長 | 誕生日 |
---|---|---|
32歳 | 178cm | 8月12日 |
平民街で自警団を組織し、剣術道場を開いている道場主。アイリーン(と『王城のある大都市』スタートの主人公)の師匠で街を飛び出した彼女(達)の身を案じている。大酒飲みな上に酒癖が悪く、酒場には相当のツケがある。
実はオッシと言うのは偽名であり、その正体はかつてテジャワの変で反乱勢力に付いて失脚したサーザナイト家当主ワッツ・サーザナイト。
ボルボラ
年齢 | 身長 | 誕生日 |
---|---|---|
46歳 | 161cm | 12月8日 |
ノーブルの代官。領主であるレムオンが政争に掛かりっきりである事をいい事に、重税を課したり逆らう者をゴロツキや怪物に痛めつけさせては住民を虐げている悪代官。
エリスと密かに通じ、レムオンを失脚させて自身が領主の座に収まろうと目論む。
最期は展開によって異なるが、いずれにせよ死亡する(公には「変死」とされる)。
タッチストーン
王妃エリスの侍女。実はエリスに仕える密偵「エリスの宝石たち」の一員でフリントの姪である(つまり『旅先の小さな町』スタートの主人公にとっては従姉妹にあたる)。
関連スタートイベント
王城のある大都市
性別:男 開始地点:ロストール 初期パートナー:アイリーン(※中盤で離脱する)
ロストールの平民街で幼馴染の女の子アイリーンと共に剣の修行に励んでいた少年。
道場主・オッシの依頼でアイリーンと共に、ゴブゴブ団に奪われた「禁断の聖杯」を探す旅に出る。
幼馴染のアイリーンが主導権を握ってるせいか、ここの主人公はへたれキャラの印象を受ける。アイリーンの個別EDが見られるのはこのスタートのみ。
酒場の看板娘・フェルムから恋心を寄せられており、主人公のレベルに応じて訪ねた時の台詞が変化する(ただし彼女を仲間にできるPSP版は除く)。
スタートイベントの中では長め。
他のスタートでアイリーンが話題にする”弟みたいな幼馴染”とはこの主人公のことだろう。また、その幼馴染はタルテュバによる平民街襲撃でアイリーンをかばって死亡した事がイベントで語られる。
黄金色に輝く畑
性別:女 開始地点:ノーブル 初期パートナー:チャカ(黄金畑限定キャラ)
少女ながら、ノーブル代官のボルボラに対抗するレジスタンスのリーダー格。
レジスタンスが蜂起し成り行きでボルボラの主君レムオンに見出され妹としてノーブル領主にされてしまうことから冒険が始まる。
故郷であるノーブルに入れなくなる。
黄金畑限定キャラであるチャカは主人公の弟として登場。様々な場面で姉である主人公に殴られるが、そのたびに頑丈さが1プラスされ、代わりに知力が1マイナスとなる。
当たり前だが、彼の個別EDが見られるのはここのスタートのみ。
旅先の小さな町
性別:男女選択可 開始地点:ノーブル 初期パートナー:ルルアンタ
行商人フリントの子。
ノーブルからロストールに向かう間に父フリントが襲われ死亡、成り行きで父が「エリス王妃の密偵」であることを知り、その役割を引き継ぐ事から冒険が始まる。
「黄金色に輝く畑」と対極の立場からノーブルレジスタンス蜂起事件の経緯を見る形のオープニングイベントになっている。
オープニングイベントの関係上、王妃の政敵であるレムオンの弟/妹になることができないが、代わりにロストールでエリス王妃に謁見することが可能。
スタートイベントとしてはかなりの長さ。
ルルアンタとは10年前から主人公の義妹として、兄妹(姉妹)同然に育った。
彼女の個別EDが見られるのは「旅先の小さな町」スタートのみ。
その他
歴史
ディンガル帝国の征服帝ランガスターを倒した7人の勇者(アローラ=リュー・ファーロス・ハイバーン・サーザナイト・ディアス・アードルディック・ハース)は竜王に導かれたという。
そして7人の勇者は七竜士と呼ばれ、アローラ=リューが竜の導きによって王になり、ロストール王国が建国した。
アローラ王は竜の誓いに基づいて、仲間たちを国の功臣として遇した。これが七竜家の始まりで、その子孫は現在も有力貴族として国政に参加している。
信仰
神々よりも竜信仰が強い。
都市・地形
首都ロストールは人口の9割が人間族という。大都市の場合、様々な種族が住んでいることが多いが貴族社会のロストールでは人間族以外は大変住みにくい都市になっている。人間族においても階層が明確に区別されており、貧困の差が激しい。一部の貴族がスラム街の住民を痛めつけるという事件も起こっている。
ノーブルは有力貴族エリエナイ公リューガの荘園で、王都の最も近い貴族領。農業が盛んでおり王都の食糧が賄える生産量を誇っている。
アミラルはかつては独立してたが、王妃エリスの謀略で独立政権が倒れ、ロストールの直轄になった。貿易が盛んで、王国の財源の一つ。
基幹産業は農業であり、その生産高は大陸一。肥沃な土地に恵まれ、米や小麦といった生産性の高い穀物類を中心に生産している。
一方で、ギルドの発言力が弱いため、商工業分野での発展は滞っている。
冒険ポイント
飢えた者の迷宮:盗賊団のアジトがある洞窟。
城塞都市跡:闇の力が強く影響している場所で、怪奇現象が目撃されている。
ゼグナ鉱山:鉄が採取できる山。
ルンホルスの森:巨大キノコが生息している森。