概要
バイアシオン大陸の戦乱の中心となる絶対王制国家。
バロル帝時代に貴族などの特権階級を廃止されたため、能力があれば身分や種族、年齢や性別も問わず重要ポストに雇用抜擢し、バイアシオン大陸の北半分を支配する強力な軍事国家でもある。
大陸最大の都市である帝都エンシャントは東西南北の人や物資が集まる要所として栄えている。魔道アカデミーを初めとした教育機関が非常に充実しているのが特徴。
また冒険者としても活躍したネメアの援助により、冒険者ギルドがかなり充実している。
歴史区分2「ネメア、帝位につく」でネメアがザギヴ、ベルゼーヴァと共謀し、皇帝エリュマルクを殺害、帝位を奪う。
ネメアはバイアシオン大陸統一を掲げて、全土に対して戦乱の火蓋を切る。
関連人物
王族
闇の力に堕ち、魔王となったディンガル皇帝バロルを討伐した勇者。バロルの孫でもある。
物語中盤で闇に憑りつかれていた皇帝エリュマルクを殺害し、ディンガル帝国皇帝に即位。四人の将軍を抜擢し、大陸統一を目指して、バイアシオン大陸のすべてに戦いを挑む。中盤以降、世界はネメアを中心に回る。
プレイヤーキャラクターである「主人公」がゲームの主役であるなら、ネメアは物語の主役と言える。
エリュマルク・ディンガル
年齢 | 身長 | 誕生日 |
---|---|---|
29歳 | 170cm | 6月26日 |
序盤のディンガル皇帝。バロルの息子でネメアの叔父にあたり、魔王バロルを倒した後にネメアらの推薦で帝位に就いた。ネメアが「我が友」と呼ぶほどの人物であったが、数年前から心に変調をきたしており、ネメアやアンギルダンといった功臣に無理難題を吹っかけたり、自分に意見したアンギルダンを処刑しようとしたほどの短気な性格もあって帝室から民心が離れる原因を作ってしまった。
後に心を闇に蝕まれていたことが発覚し、ネメアに討ち取られる。
バロル・ランガスター・ディンガル
CV: 大友龍三郎(トリニティ ジルオール ゼロ)
かつてバイアシオン大陸を恐怖に陥れた魔王。
若かりし頃は当時の皇帝・ヌアドの下で天才的な政治手腕と統率力で内乱状態にあったディンガルを平定し、自分を暗殺しようとしたヌアドを仲間と協力して退位させて自ら皇帝に即位。
そして帝国の内政改革に着手するも、そのあまりに先進的な改革に激怒した貴族たちが復讐と復権を目論むヌアドと結託。彼らが組織した反対勢力の強い抵抗に遭って遅々として進まず、遂には唯一の心の支えであった愛妻キャスリオンを反対勢力の謀略で失ったところをゾフォルにつけ込まれて闇に落ちた。魔王となってからは、闇の円卓の騎士など闇の勢力を召喚して反抗勢力ごと貴族を一掃して改革を断行した。
魔王になった影響で猜疑心の塊と化し、危険因子と見ればたとえ肉親であっても容赦無く排除していった。ゾフォルの「バロルは娘の子に討たれる」「ザギヴがディンガルを統治する」という予言を恐れ、ネメアの母となる娘・エスリンやザギヴの家族を手にかけた。
そしてその力と恐怖を以って大陸制覇に乗り出すも、予言通り実の孫であるネメアとその仲間達によって斃された。
PSP版ではエルファスを仲間にした場合のみ復活し、ラストダンジョンの最深部で戦う事となる。
将軍・軍人
若干24歳にしてディンガル帝国の宰相で政権を統括している。
沈着冷静な物腰と個性的な髪型が特徴(カルラ曰く「ドリル頭」)。
彼の出生には、古代の魔導士シャロームが深く関わっており、進行によっては…。
ディンガル帝国の諜報部に属する密偵。主にロセン王国でのスパイ活動をしている。
ネメアの即位後、16歳にして将軍に大抜擢されディンガル帝国の青竜将軍となった。
砕けた口調で明るく強気で飄々とした性格のだが、ロセン国の侵略と略奪によって家族を惨殺されるという暗い過去を背負い、心から笑ったことがない。
部下になる、敵対する等様々な展開が用意されている。帝国軍人キャラの中で唯一死亡フラグがない。
魔道アカデミー首席卒業者であり、ディンガル帝国の官僚となった才女。
ネメアの即位と同時に玄武将軍として抜擢され、帝国の内務統括として内政を司る。
「ディンガル」の姓が示すとおり、建国の英雄メガ・ディンガル直系の家柄であり、ネメアに次ぐ帝位継承権を持っている。
PS2版以降ではイベントが大幅に強化され、エンディングも男女別で用意された。
よく酒場にいる老冒険者、ゼネテスからは「とっつぁん」と呼ばれ慕われている。
ネメアの即位と同時に朱雀将軍として抜擢され、南方の大国ロストールの攻略を命じられる。
死亡イベントが多い。
希少種族ゆえに弱い立場になっている同族の未来を案ずる初老のコーンス族(有角種族)。
ネメアの種族平等政策に共感し、白虎将軍としてディンガル帝国に参加。西方攻略軍総司令として任命される。
軍律に厳しく、理知的で生真面目な性格。しかしそれが災いして非常に頑固であり、他人の意見には聞く耳さえも持たない。
異種族間の共存の夢をネメアに託していたが、ストーリー進行により種族第一主義を掲げ反乱を起こす。主人公の行動で展開は変化するものの、何れにせよ仲間にはならず最後は討たれる。
妹を冒険者に惨殺された怒りと悲しみから闇におちたダークエルフの女性。
復讐のために冒険者狩りを行っていたが、ネメアとの戦いに敗れ、後にネメア親衛隊の一員となり、彼につき従う。
ゼリグ
年齢 | 身長 | 誕生日 |
---|---|---|
16歳 | 215cm | 4月22日 |
自分の力を試すために冒険者狩りをしていたボルダン族(2メートル超の巨躯を誇る、身体能力に恵まれた種族)の拳闘士。
ネメアに敗れると彼の強さに敬服、ネメア親衛隊の一員になる。
無口で朴訥とした性格。力を追い求める姿勢は誰よりもひたむきで純粋だが、それ故に危うい一面もあり、後にそこをシスティーナの伝道師たちに付け込まれてしまう。ジュサプブロスの操り人形と化し、ドルドラムを殺害、オイフェを生贄として攫い、邪竜アズラゴーザ復活に加担してしまうも、正気を取り戻した後はその命を引き換えに祭壇を破壊し、アズラゴーザの復活を阻止した。
ドルドラム
年齢 | 身長 | 誕生日 |
---|---|---|
108歳 | 123cm | 7月9日 |
戦神ソリアスの神官戦士のドワーフ。
ネメア即位後は、彼の直属の部下としてオイフェ、ゼリグと共に「闇の神器」を探索・回収する任に就く。ドワーフ族の中でもかなりの実力者で見識も深く、主君ネメアを除いた三人のまとめ役。
趣味は墓場を散歩することで主人公に歴史や物事を語る。最期はジュサプブロスに操られたゼリグの一撃を受け、主人公にオイフェの事を託して息を引き取る。
ロストール王国生まれの騎士になることを目標とする少女。強気な物言いをするが心優しく正義感の強い性格。
父と同じ騎士を目指しているが、女は騎士になれないというロストールに不満を抱いており、旅の末に身分性別を問わずに能力を重視するディンガル帝国の青竜軍に入隊する。
男主人公限定スタート『王城のある大都市』では初期メンバー兼主人公の幼馴染となる。
その他
魔道アカデミー史上最凶の劣等生。
魔法の実験でアカデミーの校舎を爆破してしまった為にアカデミーを追放される。
エンシャントの魔道の塔に封印されている人物、来訪すると色々教えてくれる。
魔道王国ラドラスを建国した王の一人。神にも匹敵する「超人類」を目指すも、その力を恐れた竜王によって封印された。自分以外のものは敵、もしくは利用対象としか捉えない傲慢な性格。
ベルゼーヴァの出生に絡んでおり、進め方次第では彼を……。また、男女共通スタート「闇に閉ざされた塔」の場合、主人公に関する出生の秘密を明かすイベントがある。
銀腕帝ヌアド、魔王バロルの治世下で腕をふるった元ディンガル帝国宰相。
先帝バロルを闇に堕として魔王にした張本人で狡猾な性格。
運命に選ばれた者だけが辿り着くことが出来ると言われる場所「猫屋敷」の主人で、ストーリー全般を通して主人公の導き役となる。
女性と見紛うほどの美貌をもつ物腰柔らかい聡明な優男だが、不躾な者には慇懃無礼な節もある。
猫屋敷に住む魔人。 毒舌混じりの話し方をするが、根はやさしい。
破壊神ウルグの円卓騎士の一人で、かつてバロルの下で魔獣の軍勢を率いていた。アキュリュース侵攻の際、先代水の巫女ルフェイの命がけの抵抗に敗れ、更にオルファウスによって猫にされてしまった。
ゲーム中唯一他のキャラクターの好感度を聞けるキャラクターで、PS2版以降は好感度を特定回数以上聞くと逆にネモエンディングが見れたりする。
イズ
エリュマルク帝の皇后。エルファスの姉で、元は施文院の大神官であった絶世の美女。
かつては施文院を率いて世界を滅ぼすべく悪事を重ねていたが、施文院に攻め込んできたネメアに好意を持ち、後にエリュマルクの命を受けたネメアに略奪される。その後もエリュマルクに心を開くことは無く彼女の関心はネメアに向けられたため、エリュマルクの怒りを買いネメアと密通したという名目の元処刑された。
ネメアはこの事件をきっかけにディンガル帝国を出奔する羽目になり、弟のエルファスも全てに虚無を覚え、復讐を目論むようになる。
闇の円卓騎士次席。魔人で、ネメアの父親。
破壊神ウルグの円卓騎士の一人で、かつてウルグとバロルの仕えていた。
バロルの娘エスリンと恋に落ち、息子をもうけるが、ゾフォルの予言を恐れたバロルに彼女を殺害されたことで袂を分かつ。
闇の神器「破滅の槍」の管理者で「槍の主」とも呼ばれる。後に「死より生まれし獅子が槍の主を殺す」というゾフォルの予言通りに息子に討たれ、破滅の槍はネメアの武器となる。
その他
関連スタートイベント
闇に閉ざされた塔
性別:男女選択可 開始地点:魔道の塔(エンシャント) 初期パートナー:イーシャ
エンシャントの街にある魔道の塔の部屋で倒れていた人物。
目覚める以前の記憶を全て失っており、ディンガル帝国宰相・ベルゼーヴァに助けられた事から物語が始まる。
プラス(PSP版)より加わったスタートだが、1周目から選択する事が出来る。
このスタートの場合は誕生日イベントが起きない。
ベルゼーヴァとシャロームがキーパーソンとなり、ベルゼーヴァのエンディングもこのスタートでなければ到達出来なくなっている。
穏やかな田舎町
性別:男 開始地点:テラネ 初期パートナー:ナッジ
テラネでコーンス族の少年・ナッジと共に暮らしていた孤児の少年。
二人の親友である宿屋の息子・ヴァンが冒険者ガルドランと喧嘩になって大けがを負い、ヴァンの敵討ちを決意して旅立つ。
このスタートのみ、限定エンディングが存在しない。
歴史
ディンガル帝国は、神聖王国アルレシアの将軍メガ・ディンガルが神聖王レムゲドンを殺したことから始まる。
その後ランガスター帝時代に、竜王に選ばれた7人の勇者によって皇帝は討たれ、国内は分裂し、ロストール王国が誕生する。
信仰
獅子帝ネメアが戦神ソリアスを信仰していることもあり、支配階級ではソリアス信仰が盛ん。
国民階級では農業に携わる者が多いため、豊穣の女神レイティアや大地の神バイアスを信仰する者が多い。
地形
首都エンシャントは天空神ノトゥーンを祭る「ノトゥーン神殿」と愛の女神ライラネートを称える「ライラネート神殿」を擁する。
かつての魔王バロルの居城は現在でも魔獣やアンデッドが徘徊し、大陸でも有数の危険地帯である。
国土の北方にはノトゥーン教の聖地である霊峰トールがそびえ、南方には賢者の森が広がる。また、更に南方のロストール王国とは分断の山脈によって隔たれている。
冒険ポイント
賢者の森:霧が立ち込める森。選ばれた者だけが賢者に会えるという。
乙女の鏡:古代の遺跡が眠る場所。
死竜の洞窟:洞窟最深部には竜の骸が眠るという。
新月の塔:塔最上部には魔道儀式に使われていたと思われる祭壇がある。