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中村恵里

なかむらえり

中村恵里とは、ライトノベル『ありふれた職業で世界最強』の登場キャラクター(メイン画像左側のキャラ)。

概要編集

CV:西明日香

眼鏡をかけたナチュラルボブの黒髪少女。天職は降霊術師。


いつも谷口鈴と一緒にいる彼女の抑え役。温和でおとなしい性格。地球では図書委員を務めていた。

トータスへ転移後は、鈴と共に光輝チームに加わる。降霊術はあまり上手くないとの事で、それでもサポートに徹している。



関連タグ編集

ありふれた職業で世界最強 谷口鈴 眼鏡



以下、ネタバレ注意

































実は、温和でおとなしい性格はすべて表向きに過ぎず、その本性は光輝に異常なまでの好意と執着心を持つ利己的かつ残忍な性格。本性を現した後は一人称がに変わっている(ついでに眼鏡も外している)。

一部のネット配信版の字幕では(原作及びコミカライズ版を見ていない視聴者の配慮のためか)、正体発覚まで名前が「少年」と表示されていた。


かつて、ある出来事(後述を参照)が切っ掛けで光輝を自分の物にするべく虎視眈々と狙っており、鈴と仲良くなったのも光輝に近づくために過ぎず、友情を抱いていなかった。光輝が好意を寄せる白崎香織を特に厄介と思い、彼女がよく構っている南雲ハジメとくっつけさせようとも考えていた(もっとも香織は元からハジメに好意を寄せており、後にハジメに告白して強引に付いていったため、結果的に目的は果たしている)。


降霊術は上手くないと言っていたが、実際は完璧に扱う事ができ、特に死体を傀儡にして操る事が得意。更に生前の記憶や思考パターンを付加してある程度の受け答えができる魔法、“縛魂”も編み出している。また、“縛魂”は生きた人間に使えば洗脳することが出来る。

オルクス大迷宮でハジメが奈落に落ちた後、彼を落とした元凶の檜山大介が彼を殺した(と思っている)罪悪感を誤魔化すために必死に正当化しようと言い聞かせている現場を目撃し、彼を脅して言いなりにさせた(見返りに、檜山が好意を寄せる香織を与える事を条件にして承諾させた)。


魔人族のカトレアの襲撃の時は流石に光輝が殺されては元も子もないため、「みんなを死なせたくない」という名目で、カトレアに降伏する事を勧めていた。

ハジメの生存が確認された後、ハジメに殺されたカトレアを降霊術で呼び寄せ、彼女の伝手で密かに魔人族と手を結び、檜山に殺された騎士団500人と神の使徒・ノイントに殺された騎士団長のメルドを傀儡兵にし、魔人族の侵攻では王都の大結界の破壊に貢献。クラスメイト達を罠に嵌めて全員負傷させて拘束した時に本性を現し、見せしめでたまたま近くにいたクラスメイトの近藤礼一を殺害して傀儡化させる。光輝達を助けに駆け付けた香織を仲間の檜山が騙し討ちで殺害し、彼の要望で香織を傀儡化させようとしたが、そこにハジメが現れる。

香織が殺された事にブチ切れたハジメに檜山や傀儡化した近藤・メルドが一蹴され、更に傀儡兵達もメツェライ(ガトリングガン)で300人が一掃されてしまい一気に窮地に立たされるが、重傷ながら執念で襲い掛かってきた檜山の横槍と魔人族のフリード・バグアーの登場で何とか危機を脱し、そのまま残った200人の傀儡兵とフリードと共に撤退する。


魔国ガーランドに身を寄せる事になった彼女は、傀儡兵に魔物の特性を取り込ませた“屍獣兵”を創り上げ、更に自身も魔族のような姿に変貌している。
















更なるネタバレ(アニメ初見の方は注意)































なぜこんな歪んだ人格になってしまったかは、彼女の家庭環境にある。


  • 6歳の時に実父が彼女を庇い事故死(WEB版では5歳)。
  • その事で母が自分を憎む様になり、暴力を振う様になる。
  • 11歳の時に、母が連れて来た男に性的暴行を受けそうになる(予測していたため未遂に終わり、男は逮捕される)。
  • 男が逮捕されて母に「私の男をまた奪った」と激昂される。

と、あまりに悲惨すぎる環境で見事なまでに心が崩壊してしまっている


母親は元々穏やかな性格で、いい所のお嬢様だったが駆け落ちして父親と結婚した経緯を持つ。それゆえ夫婦の仲も非常に良好だったため、自分の不注意で父親を死なせてしまい、その自分を憎むのは仕方がないと悟った恵里は、いつか穏やかだった頃の母親に戻ると信じて耐え忍んでいた。

だが、母親が自分を支えてくれる男を欲して新たな男を連れて来た事で、父親を一途に愛していると思っていた母親の醜い本性を知ってしまい、二度と以前の母親に戻る事はないと悟って更なるショックを受ける事となった。


また、上記の様に母が連れて来た男はいかにもチンピラといった風貌・性格な上に小学生に手を出そうとした最低のクズ男で、自身に邪な視線を向けている事に気付いた恵里は、自衛のために髪を短くし男子の様な口調に変えて男子として振舞っていた(それが本編で本性を現した時の性格になっている)。

だが、その変貌を当時の友達は受け入れられずに離れていき、恵里は孤立してしまった。


生きる事に絶望して橋から飛び降り自殺しようとした所に光輝が偶然現れ、彼がしつこく尋ねたため根負けし、「父親の厳しい躾を受けて母親に助けを求めたが、母親も自分を叱り、相談出来る友達もおらず、誰も助けてくれないことを悲しんで自殺しようとした」と内容を歪めて理由を話した。当然、正義感が強いが思慮に欠ける面も持つ光輝は言葉通りに受け取ってしまい、「俺が恵里を守ってやる」と励ましたのだが、愛に飢えた壊れた心を持つ恵里にとって光輝は自分を救ってくれる王子様の様に感じ、彼に異常に執着する様になってしまった。

男の逮捕によって虐待を疑った児童相談所が調査で恵里達の元へ訪れたが、母親と離されて光輝と会えなくなる事を危惧した恵里は、職員の前で笑顔で仲の良い母娘を演じた事で母と離されるのを阻止した。だが、それを見て驚愕し慄く母に対し恵里は「次は、何を奪ってほしい?」と冗談ながら口にすると、母は悲鳴を上げて家を飛び出すほど恐怖した事で完全に立場が逆転する

だが、光輝にとっては自分が助けるべきその他大勢の中の一人いつも通りの事をしただけに過ぎず(勿論、正義感からくる善意で)、他の女子に対しても同じ事を言っている事を知り、それに納得出来る筈がない恵里は、自分が光輝にとっての“特別”になるべく今日まで暗躍していた。


本編終盤では、フリードと神の使徒達とともに氷雪洞窟を攻略したハジメ達を待ち伏せ、魔王の招待として魔国ガーランドへ連行。その際、ハジメへの劣等感が抑えきれなくなりだした光輝を“縛魂”で洗脳して遂に手に入れ、【神域】へ連れ去る。

そして、最終決戦『神話大戦』で彼女と向き合うために覚悟を決めた鈴と戦う。

大きく成長した鈴との激闘の末に敗れ去った彼女が見たのは、八重樫雫達に敗れ洗脳が解けた光輝だった。

絶望した恵里は、自爆用のアーティファクトを発動させ、皆の目の前で自ら命を絶った

しかし、最期まで自分と向き合い続けてくれた鈴には彼女なりではあるが、「鈴と一緒にいる時だけは、ちょっとだけ安らいだよ」と感謝していた……。


一方、残された光輝は彼女の最期に「恵里を救ってなどいなかった」とようやく気付くのだが、戦いが終わった後も一年以上の間、後悔と罪の意識に苦しみ続ける事になるのだった。


ちなみに後日談のエピソードでは、魔人族の侵攻の際にあっさりハジメに(間接的に)殺された檜山の遺族が、彼への報復に打って出る(もあっさり返り討ちにされた)等、トータスで客死したクラスメイト(恵里や檜山の他は、近藤、清水幸利)の遺族が何かしらの行動やトラブルを起こした事が示唆されている中、恵里の母親を始めとした遺族は一切行動を起した様子も無いばかりか、恵里を特に弔うといった事もしていない事が示唆されている。

それもそのはずであり、書籍最終巻で恵里の母親は、恵里が行方不明になっているうちに(おそらく、これ幸いと言わんばかりに)家を引き払い何処かへと姿を消していたことが明らかになった

ハジメの協力で中村家の経歴を調べ上げた鈴は、その内容に憤りながらも、母親のことは捨て置いて、自分の両親に頼み込んで恵里の墓を新たに建ててもらった。

上記の通り自爆して果てたため、遺骨どころか恵里に関する物が一切入っていないが、恵里の誕生日や何かの節目には鈴は彼女の墓参りを欠かさず行っている。


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