概要
兵庫県の中央部東端にある市。2004年11月に氷上郡柏原(かいばら)町、氷上町、青垣町、春日町、山南町、市島町が合併して成立。市域の一部は朝来群山県立自然公園および多紀連山県立自然公園に属する。 JR加古川線・福知山線、舞鶴若狭自動車道、国道175号線・176号線が通じる。面積493.21km²、人口62,275人(2020年)。
2004年以降、女子高校野球の全国大会である全国高等学校女子硬式野球選手権大会が市内のつかさグループいちじま球場と春日町のブルーベリースタジアムで開催されている。会場の1つとなっているいちじま球場は両翼が105mと非常に広く、大会期間中はラッキーゾーンが設置される。2021年以降は決勝のみ西宮市の阪神甲子園球場、2023年以降は参加校の増加により淡路市の佐野運動公園でも分散開催されるようになった。
名称に関する論争
合併前の6町はいずれも氷上郡に属しており、合併後の市名は「氷上市」が有力と見られていた。ところが、福知山線の特急が停車する柏原駅や県の出先機関が置かれる柏原町は「特定の町名を新市名に採用すべきではない」と事実上、氷上町を名指しする形で異論を唱え、妥協的に旧国名の「丹波」から「丹波市」が新市名に採用されることになった。
しかし、丹波国だった地域は氷上・多紀の2郡こそ兵庫県に属するが大半は東隣の京都府に属しており、京都側の船井郡には別に「丹波町」が存在していたことから猛抗議を受ける。それだけでなく、兵庫県側でも多紀郡の4町が合併して先に成立していた篠山市から「『丹波』ブランドの独占を狙っている」として異議が唱えられたが、合併協議会ではこうした異論に対応することなく予定通り「丹波市」の名称を採用した。
その後
合併後、旧郡名の「氷上」は市役所が置かれた氷上町の広域地名としては残っているのを始め、市内の農協は「JA丹波ひかみ」を称している。
京都府の丹波町は船井郡内で合併し、新町名は「京丹波町」が採用された。
篠山市は丹波市による『丹波』ブランド独占への対抗策として、他県に同名の市が無いにもかかわらず旧国名を冠した「丹波篠山市」へ改称する案が住民投票で可決され、令和への改元と同時に新市名となった。