概要
その名の通り、人が客車や貨車を押して運行する形態の鉄道で、貨物・旅客ともに保線用の機材や車輪付きの小屋ともいうべき簡易なつくりの車両を用いており、人力でエッチラオッチラと押して運行する。車両・軌道ともに非常に簡易なため敷設・維持は非常に安く、車両同士の行き違いも一方を線路から降ろせば可能なため分岐器を設けるような行き違い施設も不要だが、所詮は人力のため動力車を使うような高速度の運行はできず輸送効率も低いうえに輸送力まで小さい。そのため動力化や自動車の普及が始まると早い段階で姿を消していった。
日本国内では千葉県茂原町(現・茂原市)と庁南町(現・長南町)を結んでいた庁南茂原間人車軌道の車両1両、および宮城県大崎市松山町内を走っていた松山人車軌道の車両2両+レプリカ1両が保存されている。
このうち松山人車軌道の1両は埼玉県さいたま市の鉄道博物館に保存されている他、レプリカの1両はなんと動態保存されており、毎年開かれる松山町内でのイベントに合わせて運転される(乗ることも可能)。
pixiv内では標識風のイラストが一件投稿(2018/08/29現在)されている。当該タグが付いていないものを含めると該当するであろうイラストはもう少しある模様。