『我欲の為に、罪もない家族をいたぶり抜いて殺すとは……』
「ならばこの伊集院が、徹底的にいたぶり、骨だけになるまで、削り落としてやろう」
『貴様等には自身の罪深さと、本当の拷問とは何なのか……教えてやる!』
「我々は趙達を始末するために来た。君達も、恐らく目的は同じではないか?」
「その父親は貴様らを切り捨てた。例の殺し屋達がその証拠だ」
「その家に見捨てられたって言ってんだろうが。テメェら程の外道、久々に見たぞ。流川ぁ、アレの準備をしろ」
「これは凌遅刑どころじゃねぇぞ……」
「ミリ単位で削れていくから、たっぷり時間をかけて死ねるぞ」
「ヒトから家族を奪っておいて、どの口が言うんだコノ野郎。簡単に死ねると思うな。点滴しながら、三日間削ってやる」
対象
金目当てに武藤一家の母親を拷問の末殺害、娘と父親を殺害して中国に帰省しようとした反日中国人の強盗殺人犯共に執行。
概要
かつて伊集院が行った刷洗をベースにした拷問装置。強酸が着いたブラシで罪人の全身を洗いながらミリ単位で削る仕組みになっている機械で、中の罪人を凌遅刑めいて惨殺する(流川曰く「極限の凌遅刑」)。刷洗機は洗車機を改造して作られたもので、機械類の基盤である金属類に対する天敵である強酸を用いている為、伊集院曰く「水回りの調整にかなりの苦労を要した」とのこと。
経過
執行前に煮え油をかけられた罪人は目を覚ますや否や「俺達に手を出すと親父が黙ってない」「本国から殺し屋が山と来るぞ」と喚き、親の権力に頼ろうとしたが、伊集院は「貴様らはその父親に絶縁された。呉兄弟がその証拠だ」と切り捨てた。
そして伊集院は例の如く罪人に後悔の念は無いか問うたが、罪人は何を勘違いしたのか中国の名家と言うだけで日本人を見下しきっており、殺人の自覚が一切なく歪んだ選民思想を吐き散らした為、キレた伊集院により容赦なく全自動刷洗機にかけられた。
強酸を浴びせられ体を洗われ続ける苦痛に耐えかねた罪人は立場を弁えない命乞いをしたが、家頼りを続けたにもかかわらず依頼人の家族を惨殺したことで伊集院は聞き入れるはずがなく、3日と8時間かけて点滴されながら刷洗され続け、綺麗な白骨と化して死亡した。
今回の登場人物
- 趙(ちょう)と王(おう)
中国の名家で育ったボンボンの二人組。日本を見下しきっており素行の悪さに呆れた両方の親が更生させるために日本の大学に入れたものを、その学費を女遊びのために溶かし、「もっと日本で遊びたかったから」という理由で強盗に入った挙句何の罪もない一家を惨殺した腐れ外道二人組。尋問の際にもゆがんだ選民思想を喚き散らした挙句依頼人の娘の命乞い(「娘だけは助けて」という懇願)を嘲笑ったため、容赦なく全自動刷洗機にかけられ最終的に白骨化して死亡した。最期まで名家の息子を鼻にかけて素行を改めなかったことで親に見捨てられたことを、理解しなかった。
- 武藤(むとう)
今回の依頼者。逞しい髭を生やした60~70代くらいの老人。
娘一家と同居をしており、孫娘の美穂を溺愛していた。出かけて家を空けたときに趙と王に強盗に入られた挙句、娘家族を殺されてしまう。
警察の対応だけでは待ちきれず、元探偵の友人に無理を言ってまで趙達の足取りを追った。
友人を通して伍代につながり、そして趙達の悪行の全貌を聞いて涙を流しながら激怒。
伍代に伊集院を紹介され、全財産を振って伊集院に依頼を持ち掛けた。
- 武藤博子(むとう ひろこ)
今回の被害者その1。武藤の一人娘で武藤の孫娘・美穂の母。
美穂に甘い父に「あまり甘やかさないでくれ」と苦笑いしながら苦言を呈していたが、親子仲は良好だった。家で美穂と留守番をしていた時に趙と王に襲撃され、ナイフで体を切りつけられて殺されてしまう。「せめて娘の美穂だけは殺さないでほしい」と懇願したらしいが、外道で日本人を見下しきっている趙達は嘲笑っていたので、聞き入れられることはなかったと思われる。
- 武藤美穂(むとう みほ)
今回の被害者その2。推定3歳くらいの美穂の娘で、武藤の孫娘。
人懐っこく甘え上手な性格からか、武藤からは目に入れても痛くないと言わんばかりに溺愛されていた。祖父の帰りを待っていたが、母である博子共々趙達に無惨に殺されてしまう。
武藤のことを「じぃじ」と呼んでいた。
- 博子の夫(仮名)
今回の被害者その3。恰幅のいい温和そうな男性で武藤とも関係は良好だったと思われる。
家に帰ってきて駐車場に車を置いて降りたところを待ち伏せていた趙達に息絶えるまでリンチされて殺されてしまう。依頼人の身内ながら一切台詞はなく、断末魔だけという珍しいタイプである。
- 武藤の友人
老紳士風の元探偵。友人である武藤に家族を殺した犯人を捜すために協力を要請され、事情を知って承諾し、元探偵だった伝手を生かして伍代に繋いだ。
武藤が伍代から娘家族の惨たらしい最期を聞いて涙を流しながら憤っていた時は、横で宥めていた。
今回のゲストキャラ。「死神羅漢の呉兄弟」と呼ばれる、中国の双子の殺し屋兄弟。
一時はお互いの勘違いから伊集院たちと交戦したものの後から誤解が解け、趙達の親の依頼で来た事が明らかになる。伊集院側の依頼人である武藤の事情を知ってそれは無視できないと依頼人である趙達の親から伊集院が趙達を屠る許可を貰う取引を電話越しで行った。依頼主である趙達の親から許可を貰うと伊集院が趙達の抹殺を、自分たちが趙達を叩きのめす担当をすることで話をつけ、趙達を叩きのめした。
モデル
犯人が中国人留学生と被害者がとある世帯の家族であること、犯行動機が「金持ちそうだったから」という理由から、『福岡一家4人殺害事件』だと思われる。依頼人の家族を殺した犯人は2人で一家は依頼人だけ生き残った形だが、元ネタと思われるこの事件では犯人の人数は3人で一家4人(夫婦、長女、長男の4人)全員殺され海に沈められている。
余談
かつて紅林二郎と交戦した「死神羅漢の呉兄弟」が登場。彼らを流川が罪人の護衛と勘違いしたことにキレて交戦した後伊集院から目的を問いただされると彼らはターゲットが中国の名家の恥晒しとして始末を依頼されていたことが発覚。しかし被害者遺族の怒りを優先して捕縛を買って出て殺害は伊集院に任せることとなった。
なんの偶然か、前回の刷洗回の餌食になった外道も外国人でこちらの外道も外国人で罪悪感の有無の問いにどちらも被害者である母親の「子供だけは」という懇願を嘲笑している(なお前回のはコスタリカ人で、こちらは中国人だが)。
洗車機を基にした全自動刷洗機のモデルは恐らく、バンザイ・エミネントαⅣ
関連タグ
伊集院茂夫による刷洗:原型。