概要
元々はプレイヤー(後のマリオ)がペットとして飼っていたゴリラだった。
続編『ドンキーコングJR.』では主にパパと表記される。
血縁関係では息子にドンキーコングJrが存在。
後に孫が2代目ドンキーコングへと襲名して以降は、「クランキーコング」を名乗る事になっている。
ファンの間では、若い頃の姿を「初代ドンキーコング」と呼称されている。
キャラクター設定
オレンジ色に近い茶色の体毛をした2m以上の巨体をしたゴリラ。
巨大な体格に見合った怪力の持ち主であり、巨大なタルやジャッキ等を軽々と投げつる。
一方、頭はあまり良いとは言えず、圧倒的なパワーによって殆どの者達が太刀打ち出来無い為か、油断して返り討ちに遭ってしまう展開も少なくない。
1994年のゲームボーイ版『ドンキーコング』ではデザインが変更され、毛が逆立っている。また上のイラストには無いが、白い「DK」の文字が入った赤いネクタイを付けている。
出自も変わっており、マリオと同様に原作での地球生まれからキノコワールド生まれとなっている。
活躍
ドンキーコング初代シリーズ
『ドンキーコング』では、自分に構わずレディ(後のポリーン)と遊ぶ飼い主のマリオにやきもちを焼いて、いたずらでレディを建設中のビルの中へさらった。
しかし、最終的にレディはマリオに奪還され、自身もマリオに倒される事となった。
『ドンキーコングJR.』では、前作でのいたずらのお仕置きからか、マリオに檻の中で幽閉されてしまい、息子のが救出に向かう展開となっている。なお、ペットなのに何故か息子をこしらえていたりと謎が多い。
最終的にJrの活躍によって自由の身となっている。
『ドンキーコング3』ではJrと別れて再び単独行動をとっており、植物園に現れて花を荒らそうとするが、植物園で働くスタンリー青年の活躍によって追い出されている。
その後の動向は不明だが、後にマリオがニューヨークの地下にあったワープ土管から「キノコワールド」に迷い込んだのと同様、恐らくドンキーコングも何らかの理由でワープ土管から異世界に迷い込んだとされている。そして、キノコワールドの何処か(恐らく後の「DKアイランド」)に居を構えてクランキーコングとして老後を過ごしていたものと思われる。
リメイク版
ゲームボーイ版『ドンキーコング』では、最初は原作と同じくビルで一旦はマリオがドンキーコングを懲らしめて恋人ポリーンを救出する。
しかし、その直後にマリオの隙をついてドンキーコングが再びポリーンをさらい、都会やジャングルなどを駆け巡って遥か遠くまで追いかけっこを続けることになる。
このため原作『JR.』における幽閉される展開が無くなり、息子のジュニアもパパを応援してマリオの敵に回る。
ドンキーコングの故郷近くまで辿り着きようやく決着が付いた際に、ついに和解することになる。こうしてマリオとドンキーコングの確執は消え去ったのである。
その後は故郷のジャングルに帰り、クランキーコングとして老後を過ごしている。
ちなみに当作の最終ステージの近くにキノコ王国があり、実は『スーパーマリオブラザーズ』の前日譚となっていて、ここでマリオはピーチ姫と出逢ってポリーンはふられてしまった……との噂がある(ポリーンの項目も参照)。
後の作品でもアーケード版『ドンキーコング』におけるドット姿でカメオ出演することがある。
媒体別における初代
漫画版
スーパーマリオくん(沢田ユキオ)
初登場は2巻。
迷いの森にロイが連れて来て、シャボン玉の中に囚われたマリオに向けて「恨みを晴らすチャンスだ」とけしかける。しかしドンキーが投げたタルがシャボンに跳ね返されてしまい自分が喰らってしまう。しかもマリオのプレス攻撃で潰されてぺしゃんこにされてしまった(ロイ「何しに来たんだお前は!」と呆れられた)。
ワリオランド編では(原作に登場していないにも拘らず)GB版『ドンキーコング』の読み切りである特別編含め3度も登場。2度目の登場となるシャーベッ島ではヒンヤリを一撃でぶっ飛ばし、3度目の登場となるパセリの森ではゼニスキーによってメカドンキーへと改造されていた。
ただ、ワリオランド編終盤で2代目ドンキーコングがゲスト出演してからは登場しなくなる。
その他にも、このドンキーを元にしたと思われるオリジナルキャラ「ルイージコング」もマリオとワリオ編に登場している。
スーパーマリオ(本山一城)
「マリオカート編」から登場。
見た目や顔つきが「意地悪な成金」そのものになっているためドンキーコングと紹介されなければ誰かわからないくらいデザインが変わっている。
見た目通り卑怯だが同時にかなりの親バカであり、あの手この手でマリオたちの妨害を行いジュニアを優勝させようとする。
予選ではゴールを目前にしたマリオに襲い掛かり、気絶させてリタイアさせようとした。しかしジュニアには「おやじめ、よけいなことを!」と嗤われ、バナナの皮攻撃でマリオのカートがスリップした際にどこかへ飛ばされてしまった。だがドリフトで立て直したマリオはジュニアにぶつかることで逆襲し逆転勝利を果たす。
本戦ではジュニアと共にカートに乗り込み、悪知恵を授ける参謀的なポジションで参加。また「悪は悪同士、手を組もうぜ」と声を掛けて来たクッパとも手を組む。
最初はクッパもジュニアを勝たせようとマリオたちの妨害に徹していたが、ジュニアは事故によって大怪我をしてしまう。マリオはジュニアを連れて病院まで連れて行くことに。この時はドンキーコングもクッパと共にレースを続行したが、クッパがジュニアの命が懸かっているにも拘らずマリオの妨害を手下たちに命じたと知ると「わしも病院にいく!」「もうおまえとは手を切る!」と離反する。
その後、クッパのイナズマ攻撃にさらされたマリオを庇い勝利に貢献した。
「スーパードンキーコング編」ではゲームボーイ版準拠のデザインとなっており、ストーリーもパラレルのため上記とは完全な別人になっている。
ゲーム以上の巨体として描かれており、ポリーンの身体を鷲掴みできるくらい大きい。「ここは我らの聖域だ。出ていけー!」「勇敢なジュニアよ、よく戦ったぞ」など、どこか偉大な父親感(部族の長)のようなものになっている。
原作とは一切関係性のないオリジナルストーリーになっており、なんとルイージやピーチ姫が主要人物として登場する。ピーチは桃姫大サーカスの団長であり、ポリーンやジュニアは団員とペットになっている。マリオとルイージはサーカスに雇われた新人劇団員として登場した。
実はジュニアは、ピーチがバカンスの最中にある島から(勝手に)連れ帰ってペットにされたという経緯があった。ジュニアの方も楽しんでサーカスに参加していたが、次第にホームシックに掛かり落ち込んでしまう。そこへ息子を連れ戻すためにドンキーコングが現れる。ジュニアが人間に近づいた理由が亡き母への恋しさからだと知り、ポリーンを新たな母親にするべく連れ去ってしまう。
ちなみにポリーンはドンキーコングに対して「一年中ハダカでいる人を好きになるわけがない」と拒否している。しかしドンキーの方はまんざらでもないようで、最初はポリーンに優しかったが、偶然気絶したポリーンを縛り上げて無理やり結婚式を挙げようとするなど手段を選ばなくなる。だがピラミッドの神(サルの石像)に「結婚は愛し合っていなければ認めるわけにはいかない」と拒否されてしまう。更に島の神さまがマリオを強化したことでドンキーは敗北した。
番外編ではピーチが経営する動物園の人気者という設定で登場。ポリーンは飼育員になっている。
この作品ではなんとクッパがポリーンを狙って暗躍するというもの。手始めにラリーに命じてドンキーを洗脳し、ポリーンを拉致させた。目的は独身生活とのお別れ。
まんまとダイナマイトで(ラリーを巻き添えにして)マリオたちをやっつけたクッパだが、駆け付けたピーチが「この頃さらいに来ないと思ったらそういうことだったの!!」とブチギレ、怒りの炎でクッパを燃やして追い払ったことで事なきを得た。