概要
「同じクラスに何かの主人公がいる」とは、昆布山葵氏の小説である。小説家になろうで連載されている他、KADOKAWAから小説が発売されている。
「なっ……!? このエネルギーは……!?」
とか言い出して、授業中に教室を飛び出していく主人公。
……を、教室に残って眺めるモブ生徒の視点から描いたお話である。
ストーリー
自称、「どこにでもいる平凡な学生」な二宮蒼汰は、この世界はフィクションであり、自分はモブキャラだと思っている。
彼は、クラスメイトである神宮寺流星が、特殊能力を持ち、何かと戦っている「この世界の主人公」であると考えていた。
自分の「平凡な日々」を守るため、神宮寺とは関わらないようにしていたが、ある日クラスメイトとの会話でツッコミを入れてしまい、神宮寺に目を付けられてしまい…?
作風
特殊な能力や設定もない、モブキャラである「二宮蒼汰」視点で物語が進んでいく。
「主人公が授業中に突然飛び出して行っても誰も止めない」、「大怪我が数日で完治する」、「解説中は戦闘中でも攻撃をしない」等、バトル物のアニメや特撮番組でお決まりの「お約束」に対し、二宮蒼汰がメタなツッコミを(心の中で)入れまくるというギャグ作品。
他にも、「ヒロインが食パンを咥えて走ってくる」、「アイテムを集めると願いが叶う」等、どこかで聞いたことあるような設定が出てくるが、単なるパロディではなく、物語の重要な伏線にもなっている。
登場人物
メインキャラクター
二宮蒼汰
読みは「にのみやそうた」。黒髪。
この作品の語り手の役割も果たしている。
自称「普通の家庭に生まれ、普通の運動神経を持ち、普通の学力を有し、普通にモテない男子高校生で、名前も、顔も、身長も、体重も、家柄も、才能も、努力も、何一つとして常軌を逸していない平凡な人間。」
自分をこの世界のモブキャラだと思っている。
平凡な日常を望んでおり、神宮寺とは関わらないようにしていた。
神宮寺流星
読みは「じんぐうじりゅうせい」。この物語の世界の主人公。赤い髪をしている。
授業中に突然飛び出して行き、次の日には包帯ぐるぐる巻きだが、翌日には完治しているなど不思議な力を持っている。(しかし誰もツッコまない。)
また、鍵のかかったドアを開けたり、ドアを開けたら女子が着替えてたり、主人公補正も持っている。
火に選ばれた戦士で、破壊者と戦っている。
語彙力がなく、なんでも相撲にたとえる癖がある。
授業をサボって屋上で寝るのが日課であり、二宮曰く「いかにも主人公っぽいことばかりしている。」
二宮の「この世界はフィクション」説はあまり本気にしておらず、特殊能力も使えて当たり前だと思っている。
高三潴桜子
読みは「たかみずまさくらこ」。髪は魚肉ソーセージ色に染めている。
食パンを咥えながら、神宮寺に体当たりしようとしてきた。
二宮と同じく、この世界をフィクションだと思っており、自分は「この世界のヒロイン」だと思っている。
風に選ばれた戦士で、日本刀で戦っている。
料理が壊滅的に下手な設定。
ピッキングが得意で、胸の谷間になんでも物が仕舞える。
その他主要キャラクター(クラスメイト)
法幢白勢
読みは「ほうどうしらせ」。新聞部所属。
学校内外のことにやたら詳しく、二宮曰く「歩くプライバシー侵害。」
入学初日から「校内美少女ランキング」を作成したり、更衣室の覗き穴を男子達に教えたり、下着の色まで把握している気持ち悪いやつだが、なぜか誰からもお咎め無し。
いわゆる情報屋キャラらしい。
雄宅王紅
読みは「おたくキングクリムゾン」。アニ研所属。
ナメック星の長老みたいな体型と、マジックミラーくらい反射するメガネ、常時真っ赤なバンダナをしている。
漫画やネットに詳しく、二宮達が迫る謎の解決の糸口になることが多い。
ハジメ
小学生のように幼い見た目をしている、レモン色に近い金髪した少女。
人の言葉を真似るような、どこか違和感のある喋り方をする。
部活のメンバーを探す二宮の前に現れたが、それ以来姿を見せなくなり…?
他校のキャラクター
ゼウス
オリュンポス学園の学園長。髭のおじさん。
オリュンポス学園関係者は神の末裔であり、特殊能力が使える。
ゼウスの能力は、「神力完全防御障壁ケラウノス」という、ありとあらゆる特殊能力を無効化する究極のバリア。
108もある部活動に序列制度を設け、バトル・ロワイアルを企んでいた。
アプロディーテー・パンデーモス
オリュンポス学園3年美組の生徒。
美しすぎることが原因で停学処分を受けていた。
部活大戦に参加させるため、停学処分を解かれる。
美しすぎて虹色に輝く能力を持っている。しかも強い。
敵キャラクター
ノワールカンパニーという組織に所属し、特殊能力を悪用する者達。通称破壊者(バンデイル)。蟹や亀など生物の姿をしているらしい。
カニカニカーン
蟹の姿をした怪人。通称怪人蟹男。お相撲さんみたいに強いらしい。生臭い。
ウォーカー
ロブスターの姿をした怪人。チェスでいうポーンにあたる幹部らしい。強い。1回では倒せず、「今回は見逃してあげる」と言い残し帰って行く。
ゲロロン
蛙の姿をした怪人。語尾に「~ゲロ」をつけて話すため、響きが汚い。話が長い兄(同じく蛙怪人)がいる。
キング
狼の姿をした怪人。所謂ラスボスで全ての能力が使える。
出版・連載
書籍
https://www.kadokawa.co.jp/product/321911000189/
小説になろう
https://ncode.syosetu.com/n7588fi/
※連載しているユーザーが退会してしまったため、現在は読めなくなっている。
関連タグ
涼宮ハルヒの憂鬱 …平凡な学生を中心に超能力者が登場する世界観が似ている。
異能バトルもの …おそらくこの世界の世界観
ドラゴンボール 鬼滅の刃 かぐや様は告らせたい …作品内にこれらを意識したと思われるパロディが登場