「困ったときはお互い様さね」
演:安藤サクラ
概要
「ゴジラ-1.0」の登場人物。
敷島浩一の隣人で、戦争で子供を失っている。
自身の子供や多くの犠牲者が出た中、特攻隊にいたにも拘らず生き残ってしまった隣人の浩一に対して、思わず「この恥知らず!」と罵ってしまうなど、行き場のない怒りをぶつけていた。
以下、本編のネタバレ注意!
その後、大石典子と彼女が連れていた孤児・明子が浩一の家に住み着いたことにも最初は不快感を示していたが、事情を知って放置できなくなり、彼らを何かと気にかけ、支援するようになる。
初登場の場面でこそ戦争で家族を失ったショックもあってか浩一に対してかなりつらく当たっていたが、明子の事を知ると当時は貴重な白米を明子のために与えるなど、本来はお人好しとも言えるほど面倒見の良い優しい人物であり、終戦から日が経つにつれ、ショックが和らいでいったこともあってか、次第に浩一の理解者としての立場が強くなっていった。
明子が成長してからは、典子が仕事の間、明子の面倒を見るようになった。本人も元は母親だった事もあって明子のことをとても可愛がっていたようで、典子曰く「張り切っていた」らしい。
しかし、典子が「ゴジラ」と呼ばれる巨大不明生物により生死不明となって以降は「海神作戦」準備のために家を空けるようになった浩一に代わって面倒を見るようになった。
浩一も隣人の彼女に全幅の信頼を寄せていたようで、明子の養育費として使うための大金と共にもしもの時のために彼女を預ける旨を記した手紙を渡していた。
最終的に、「海神作戦」から浩一が生還すると、無事を喜びながらも、消息不明となっていた典子が生きていたことを知らせる電報を渡し、彼に典子が入院している病院へ行くよう後押しした。
余談
- 演者の安藤女史は本作がゴジラシリーズ、ひいては日本を代表する特撮シリーズ初出演になる。また、本作出演以前に安藤女史が主演を務めたNHK連続テレビ小説「まんぷく」にて、「シン・ゴジラ」で矢口蘭堂を演じていた長谷川博己氏と共演していた。
- インタビューによれば、安藤女史の夫・柄本佑氏とその父・柄本明氏は大のゴジラファンらしく、柄本家には歴代ゴジラのフィギュアが飾られているとのこと。また、佑氏・明氏はそれぞれ「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」作品への出演歴があり、佑氏は「シン・仮面ライダー」、明氏は「シン・ゴジラ」の他にも「ゴジラVSスペースゴジラ」に出演している(この際、明氏の誕生日と初代ゴジラの公開日が同じことにも触れている)。
- 安藤女史は本作品で第47回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。最優秀主演女優賞とのW受賞、2年連続最優秀助演女優賞受賞という快挙となった。