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尸解仙

しかいせん

尸解仙とは仙人の一種。人がいったん死んだのちに生返り、他の離れた土地で仙人になること。
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概要編集

『抱朴子』によると仙人には三種あり、生身のまま虚空に昇じて変ずる天仙、名山に遊び変ずる地仙、死んだ後蝉が脱皮するように変ずる尸解仙があるとされる。

それぞれ「上士」「中士」「下士」と呼ばれ、生身のままでは仙人になれていない尸解仙はこの三分類のうち、最も下の存在とされる。


道教の仙術理論においては己の肉体いがいのものを尸(屍)に見立てて仙人と成る方法が模索された。

11世紀の道教書『雲笈七籤』においてはが尸解する行者が用いる物として挙げられ、刀剣を用いた尸解を上尸解、竹木を用いた尸解を下尸解としている。


『晋書』72巻によると、『抱朴子』の著者・葛洪が81才で亡くなった時、その屍は生者のような顔色で体も硬直せず柔らかかったが、空衣のように軽かったといい、世間の人々は彼が尸解得仙したと考えたという。


神話・伝説の尸解仙編集

  • 黄帝:舄(靴)による尸解。
  • 王子喬:剣による尸解。
  • 太公望:玉鈐六篇(『玉鈐篇』ともいい、『六韜』と並ぶ古代中国の兵法書)による尸解。
  • 張果:自分の死体の消失による尸解。
  • 楊貴妃:香嚢(かおりぶくろ)による尸解。

フィクションの尸解仙編集


※「自称」とされているが、彼女を尸解の実験台にした豊聡耳神子がその成果を見て自身の尸解に踏み切り、実現させたことを踏まえるとかなり真に迫ったものとみられる。


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