概要
江戸時代の怪談・妖怪画集『絵本百物語』を底本に、「妖怪」を演出することで事件や問題を解決する又市一行の活躍を描く小説シリーズ。
第1作『巷説百物語(こうせつひゃくものがたり)』が1997年より季刊妖怪マガジン『怪』(角川書店)に掲載され、1999年から『続巷説百物語(ぞくこうせつひゃくものがたり)』、2001年から『後巷説百物語(のちのこうせつひゃくものがたり)』、2004年から『前巷説百物語(さきのこうせつひゃくものがたり)』、2007年から『西巷説百物語(にしのこうせつひゃくものがたり)』が同誌にて連載された。
2019年より合併新設した『怪と幽』で『遠巷説百物語(とおくのこうせつひゃくものがたり)』、2021年から『了巷説百物語(おわりのこうせつひゃくものがたり) 」が連載中。
作品
- 巷説百物語(「小豆洗い」、「白蔵主」、「舞首」、「芝右衛門狸」、「塩の長司」、「柳女」)
- 続巷説百物語(「狐者異」、「野鉄砲」、「飛縁魔」、「船幽霊」、「死神」、「老人火」)
- 後巷説百物語(「赤えいの魚」、「天火」、「手負蛇」、「山男」、「五位の光」、「風の神」)
- 前巷説百物語(「寝肥」、「周防大蟆」、「二口女」、「かみなり」、「山地乳」、「旧鼠」)
- 西巷説百物語(「桂男」、「遺言幽霊 水乞幽霊」、「鍛冶が嬶」、「夜楽屋」、「溝出」、「豆狸」、「野狐」)
- 遠巷説百物語(「歯黒べったり」、 「磯撫」、「波山」、「鬼熊」、「恙虫」、「出世螺」)
その内『後巷説百物語』は2004年に第130回直木賞を、『西巷説百物語』は2011年に第24回柴田錬三郎賞を受賞。