直木賞
なおきしょう
文藝春秋社社長の菊池寛が友人の直木三十五(メイン画像の人物)を記念して1935年に芥川龍之介賞(芥川賞)とともに創設し、以降年2回発表される。
発足当初の対象は『新人による大衆小説』だったが性質上、受賞後作家として一本立ちするだけの筆力があるかどうかを選考委員が重視したため、選考基準に中堅作家という一項が新たに加えられた。
こうした経緯もあり、近年はある程度の知名度を持ち、複数回ノミネート候補に挙げられたことのある作家が受賞する傾向が高まっている。
傾向として推理小説・SF・ファンタジー・ライトノベルのレーベルから刊行された作品を主たる活動分野とする作家は受賞しにくい。
(黒岩重吾、高村薫、大沢在昌、藤原伊織、東野圭吾は推理小説で受賞。景山民夫はSF小説で受賞。宮部みゆきは推理小説で受賞したがファンタジー・SFも手掛けている。 )
また、シリーズ化されている作品で受賞した作家もいる。
(ちなみに第一作でない作品で受賞した作家は、『新宿鮫』シリーズの大沢在昌、『巷説百物語』シリーズの京極夏彦、『精神科医・伊良部シリーズ』の奥田英朗などがいる。)
なお、複数回受賞は出来ず、また、一度受賞したら、芥川賞の候補からも除外される。
※作品は受賞作(太字)及び代表作。
川口松太郎:「鶴八鶴次郎」
山本周五郎(受賞辞退)
司馬遼太郎:「梟の城」「功名が辻」「翔ぶが如く」「坂の上の雲」
立原正秋:「白い罌粟」
五木寛之:「蒼ざめた馬を見よ」
藤沢周平:「暗殺の年輪」「用心棒日月抄シリーズ」「武士の一分」
向田邦子:「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」
青島幸男:「人間万事塞翁が丙午」
林真理子:「最終便に間に合えば」「京都まで」
山田詠美:「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』
ねじめ正一:「高円寺純情商店街」
芦原すなお:「青春デンデケデケデケ」
星川清司:「小伝抄」(最年長受賞)
伊集院静:「受け月」
大沢在昌:「新宿鮫 無間人形」
車谷長吉:「赤目四十八瀧心中未遂」
宮部みゆき:「理由」「クロスファイア」「ブレイブストーリー」
なかにし礼:「長崎ぶらぶら節」「てるてる坊主の照子さん」
船戸与一:「虹の谷の五月」
金城一紀:「GO」
石田衣良:「4TEEN フォーティーン」「アキハバラ@DEEP」
村山由佳:「星々の舟」
江國香織:「号泣する準備はできていた」
辻村深月:「鍵のない夢を見る」
朝井リョウ:「何者」「桐島、部活やめるってよ」(戦後最年少受賞)
桜庭一樹:「私の男」
恩田陸:「蜜蜂と遠雷」
東山彰良:「流」「NARUTOド根性忍伝」
島本理生:「ファーストラヴ」
荻原浩:「海の見える理髪店」「明日の記憶」「愛しの座敷わらし」
北村薫:「鷺と雪」
万城目学:「八月の御所グラウンド」「鴨川ホルモー」「プリンセス・トヨトミ」
伊坂幸太郎…2008年「ゴールデンスランバー」が直木賞の選考対象となることを「執筆に専念する」という理由で辞退。
直木三十五(文豪とアルケミスト):文豪とアルケミストに登場する文豪で、実装されたのが2018年度の直木賞受賞作言発表のその日(7月18日)だった。
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2021年11月28日開催山形小説家・ライター講座 (講師:角田光代先生、井上荒野先生、江國香織先生) https://yamagatakouza.fanbox.cc/posts/3167622 参考作品 タイトル:『コティロリーザツベルクラータの雪』 著者:加美村啓25,178文字pixiv小説作品